『ひみつの海』補完計画


2001.8.14 高橋 誠
現在の訳と訂正案対応する英語説明指摘者
口絵 [/スーザンがキャンプで見つけたもの] 84 WHAT SUSAN FOUND IN THE CAMP 口絵の題が省略されています。Puffinには口絵がなく挿絵から選んで口絵にしたようです。 #19868 HEARTYさん
[/バスク一家に] [5]
TO
THE BUSK FAMILY
献辞 #19889 駆逐艦
10 おとうさんが、薬味やくみれからコーヒーポットまでの方角ほうがく[磁石じしやく/コンパス]ではかる方法ほうほうをジョンにたたきこんでいた 14 and Daddy who had been ragging John about taking a compass bearing of the coffeepot from the cruset,  58頁等と統一。 #22969 LMSさん
12 「あのひどい海軍かいぐん[委員会いいんかい/本部ほんぶ]さえなかったら、積荷つみにのほうをやっていたはずなのになあ。」と、ロジャがいった。 15 ‘If it wasn’t for that beasty Admiralty we’d be stowing cargo instead,’ said Roger. Admiraltyは他の箇所(9、11頁)では「海軍本部」と訳されています。 #19992 LMSさん
36 水を白くあわだてはじめた。[/(改行)]
 操舵室そうだしつでは、
33 towing astern.
  In the cockpit,
#19992 LMSさん
42 満潮まんちようのときには、これよりひろ内海うちうみとおってしまを一しゆうできるし、町へつうじる水路すいろにもはいれるんだ。干潮かんちようのときは、たぶんそこどろがあらわれるのだろうな。ジムの海図かいずには、[しま/内海うちうみ]横断おうだんする通路つうろがかきこんである…… 39 ‘At high water you’ll be able to sail right around it through an inland sea wider than this, and get into the creek going to the town. At low water that’s probably all mud. Jim’s chart shows a track across it... itは「島」ではなく「内海」(つまり「紅海」)を指していると考える方が自然です。(島を横断する通路と干潮との間には関係があるとは思えません。) #19992 LMSさん
「あれが目あての水路すいろにちがいない。」と、おとうさんがいった。「[/もう入れるだろう。]ジョン、そのジブをきあげてくれ。」 ‘That must be the place,’ he said. ‘I think we can run in now. Roll that jib up, John.’ #19992 LMSさん
43 突然とつぜん、おとうさんが、さっと右手をつき出し、落着おちついた声でいった。
 「[右舷うげん/とりかじ]。」
39-40 Suddenly he flug out his right arm.
  ‘Starboard,’ he said quickly,
『ツバメ号の伝書バト』61頁の註にもありますが、この時代には舵を取る方向と船の進路が逆になります。ここでは左に曲がっています。 #19015 ジャイブさん
56-57 だれもみんな、ふいに心の中がからっぽになったようにかんじていた。
きされたのね。」と、ティティがいった。
[これから、それをあじわうのさ/もうあとへはひけないぞ]。」と、ジョンがいった。
「さあさあ。」と、スーザンがいった。「することがたくさんあるのよ。」
「そのはこをあけたらどう?」と、ロジャがいった。
50 Everybody felt a sudden emptiness.
‘Marooned,’ said Titty.
‘We’re in for it now,’ said John.
‘Come on,’ said Susan. ‘We’ve got an awful lot to do.’
‘What about unpacking those boxes?’ said Roger.
 be in for itは「のっぴきならない羽目になる」という意味です。(『小学館英和中辞典』)
 このWe’re in for it nowはサガの他の箇所でも何度か出てきます。例えば『ツバメ号とアマゾン号』(Puffin p.283)
「さあ、もうあとへはひけないぞ」(368頁)
 『ひみつの海』(Puffin p.351)
「もう、のっぴきならないところまできたよ。」(467頁)
#20052 LMSさん
59 [にくの/ステーキ・アンド・キドニー]パイのかんづめも、大きいのが三つ 51 steak and kidney pie #19351 LMSさん
「ペミカンのかん三つ……イワシが六つ……[/糖みつのかん一つ……]せともののママレード入れ一つ……たまごのはこ六つ……一はこに十二はいってるわ。」 ‘Three tins of pemmican.... Six tins of sardines.... One tin of golden syrup...One stone jar of marmalade.... Six boxes of eggs.... One dozen in each box.’ #20052 LMSさん
「よかった。ガリバルジー[じるし/]だ。これ、スカッシュフライ・ビスケットなんだ。」 52 ‘Good. Garibaldi. That’s squashed flies. Garibaldi:ガリバルディ《干しぶどう入りの薄焼きビスケット》[2] #20334 Titmouseさん
64 「そりゃいいなあ。」と、ロジャがいった。「ぼくたち、[ねむくなったらすぐ、ね/好きなだけ起きてい]られるもんね。」
「そうできる?」と、スーザンがいった。「今にわかるわ。…」
56 ‘Good,’ said Roger. ‘We’ll be able to go to bed just when we like.’
‘Will you?’ said Susan. ‘We’ll see....’
 ロジャの台詞は直訳すると,「ぼくたち、まったく好きなときにねることができるだろう。」ということです。つまり,時計があれば「何時になったからもう寝なさい。」ということになるけれど,時計がないからそれはいえない。ということは,「好きなだけ起きていられる」というわけです。 #17951 LMSさん
92 [きばのある/鼻の長い]?」 77 ‘With a trunk?’ trunk:(象の)鼻[2] #22879 ラム酒さん
93 「うん。大きすぎる。」ジョンが地面じめんをあちこちきょろきょろ見ながらいった。[(改行)/]「なんだかわからないけど、その足あとのぬしだけしかいない[わ/]よ。人間にんげんがいっしょにいる形跡けいせきはない[の/]よ。」 79 ‘Too big,’ said John, peering about on the ground. ‘It’s by itself, whatever it is. There’s no sign of a human being.’  改行がなく、後半もジョンのせりふです。 #20052 LMSさん
94 「とっても[危険きけん/奇妙]だよ。」と、ジョンはいった。「足あとのぬしは、マストドンでも、どんな種類しゆるいのゾウでもないよ。もしそうなら、ロジャやぼくより、ずっとふかくはまりこんだはずだからね。その足あとは、ほとんどはまりこんでないんだ。」 80 ‘It’s very rum,’ he said. ‘The thing can’t be a mastodon or any kind of elephant, or it would have sunk in deeper than Roger or me. Those hoofmarks hardly go in at all.’  rumには「危険な」という意味もありますが,普通は「奇妙な,おかしな」という意味です。[2] #20052 LMSさん
99 ジョンが立ちどまった。「もっと[足あとがある/野蛮人がいる]かもしれないな。ねえ、スーザン。きみとブリジットで、キャンプをまもってて……」 83 John stopped. ‘There may be more of them about,’ he said. ‘Look here, Susan. Will you and Bridget guard the camp...?’  themを「足あと」の意味に取ったのですが,その少し前の自分の台詞の「野蛮人」を指していると考えるのが妥当です。 #20052 LMSさん
107 「ねえ。」と、少年がいった。「あそこにあるの、きみたちのキャンプかい? はいっちゃってごめんよ。[/ほかの人のキャンプだと思ったんだ。]きみたちがもどってくるのを見たもんで、すぐに姿すがたをくらまそうとしたんたよ。みつからなかったと思ったんだけどな。」 91 ‘I say,’ said the boy. ‘Is that your camp over there? Sorry I barged in. I thought you were somebody else. As soon as I saw you coming I tried to clear out. I thought you hadn’t seen me.’ #20137 LMSさん
109 「ぼくは[また、タゲリごうのやつ、ひどい/どうも変だ]と思ったんだよ。」と、少年がいった。「いつものとおりに火打ひう石島いしとうにキャンプするっていってたんだよ。ところが、あそこできみたちのキャンプを見ちゃったもんだから、かれらが気をえたんだと思っちゃったんだ。ほかにここを知ってる人間にんげんがいるとは思わなかったなあ。」 92 ‘I thought it was rum,’ said the boy. ‘Because they said they were going to camp on Flint Island as usual. But when I saw your camp I was sure they’d changed their minds. I didn’t think anybody else knew about this place.’ 94頁も参照ください。 #20137 LMSさん
120 [/あのね、]ウナギは、ウナギの[子孫しそん/子ら]のトーテム[ってことは、きみたち知ってるね/なんだ] 100 You see the eel is the totem of the Children of the Eel.  『オオバンクラブの無法者』15頁のYou seeと同じ用法です。ツバメ号の子どもたちが「ウナギは、ウナギの子孫のトーテムってこと」を知っているはずがありません。
 Childrenも「子孫」ではなく、単に「子どもたち」あるいは「子ら」くらいの方がいいと思います。
#20137 LMSさん
122 「どうしても、わたしたちのひとりがぎせいしやにほしいんなら、」と、スーザンがいった。「わたしかジョンをつかまえなさいよ。」
[/「ぼくでもいいよ。」と、ロジャがいった。]
「ブリジット以外いがいならだれでもいいわ。」と、ティティがいった。
101 ‘If you did want one of us for a victim,’ said Susan, ‘you’d better take me or John.’
‘I wouldn’t mind,’ said Roger.
‘Anybody but Bridget,’ said Titty.
#20137 LMSさん
128 「えさは[ヤナギバエ/ヒメハヤ]?」 106 ‘Do you fish with minnows?’  『ツバメ号とアマゾン号』98頁100頁『ツバメの谷』239頁での経験からきた質問なんで、用語をあわせた方がいいでしょう。 #22886 ラム酒さん
132 かれらがあそこにキャンプするほんとうのわけは、」と、マストドンはつけくわえた。「火事かじをおこすことが絶対ぜつたいにないからなのさ。それと、水あびにいいだろ。[あそこは、/]何キロも[/の間で]すなきし[/はあそこ]しかないんだよ。」 109 The real reason they camp there,’ he added, ‘is because there’s no chance of setting anything on fire. Good bathing too. It’s the only sandy bit for miles.’ #20137 LMSさん
136 ふれそうになった。[/(改行)]
 一羽のアオサギが
112 through a narrow place.
  A heron got up
#20163 LMSさん
138 ここがどんな場所であるか知ることができた。[(改行)/]ずっと右の方に、 113 what sort of place this was. Away to the right of them #20163 LMSさん
140 「おっと、底の泥だ。」と、マストドンがいった。「ほら、また[出た/だ]。水がずいぶんすくなくなっちゃったよ。」 114 ‘That’s mud,’ said the Mastodon. ‘There it is again. We’ve got jolly little water under us.  一度「底の泥」につかえてから「また出た」と解釈しているようです。
 しかし原文のThere it is again.のitは前のmudを指すと考えた方が自然です。つまり一度底の泥にかすり,また泥にかすったのだと思います。
#20163 LMSさん
147 漁船ぎよせんだよ。」と、マストドンがいった。「[なんにも曳航えいこうしてい/吃水がほとんど]ないんだよ。すきなとき出入りできるのさ。 120 ‘Fishing boat,’ said the Mastodon. ‘They draw nothing. Get in and out any time.  マストドンのボートは「どの船よりも吃水が浅い」(327頁)my boat draws less than any(p.247)という使われ方をしています。 #20163 LMSさん
153 「ウォーカー[艦長かんちよう/船長]りておいてくだすったのよ。」と、ペギイがいった。 124 Captain Walker borrowed her,’ said Peggy.  491,494頁では「船長」となっています。鬼号の船長の意味と思われます。 #19015 ジャイブさん
161 かきこまれていた。[(改行)/]ふと鉛筆えんぴつせん 130 island had been drawn. A thick pencil line #20163 LMSさん
墨汁ぼくじゆう black ink  58頁(p.51)や272頁(p.209)ではindian inkなので確かに「墨汁」です。 #20172 駆逐艦
166 ツバメごうの四人が南部なんぶかえ[り/ってからハイ・トップスでおこったことや]デイーきょうだいもよびもどされて両親りようしんのもとにもど[ってからハイ・トップスでおこ/]ったことを話してくれたのはペギイだった。 133 It was Peggy who was telling the others about what had happened at High Topps after the Swallows had gone south, and how the D’s, also, had been called away to join their parents.  「ツバメ号の四人が南部に帰ってからハイ・トップスでおこったこと」と「Dきょうだいがどのように呼び戻されて両親のもとに戻ったか(直訳ですが)」とは二つの異なった出来事だと取るのが自然だと思います。 #20163 LMSさん
174 [陸地りくちからすっかりはなれて/それだけを食べて]のくらしってことにはならないけど、あの土手ね、黒イチゴでまっくろになっているのよ。 138 We can’t live off the land altogether, but that hedge is black with blackberries. live off the land :〈農夫などが〉土地のあがり[農作物]で生活する。[2] #20163 LMSさん
178 「キャンプへおいでよ。」と、ジョンがいった。「ちょうど今、つぎに探検するところをきめようとしてたんだ。」
「うん、ちょっと[って/だけならね]。」と、マストドンがいった。「でも、けさはここにいられないんだ。
141 ‘Come along to the camp,’ said John. ‘We’re just deciding where to explore next.’
‘Well just for a minute,’ said the Mastodon. ‘But I can’t stop this morning.
#20163 LMSさん
192 「ああ。」と、ブリジットがいった。「あの人は血盟けつめいのきょうだいね。わたし、[はじめて/一度で]まちがわずにいえたわ。」 151 ‘Oh,’ said Bridget. ‘Because he’s a blood brother and sister. I said it right first time.’ ブリジットさえ、一でそれがうまくいえた。(186頁)Even Bridget got it right first time.(p.147) #20163 LMSさん
195 骨つき肉はもうないわ。「[にくの/ステーキ・アンド・キドニー]パイをあたためるわね。 154 steak and kidney pudding #19351 LMSさん
199 ホタルごうっていた。[/(改行)]
 二せきふね
156 joined Nancy in Firefly.
  With one of the rough copies
#20176 LMSさん
200 水につかった小さな草むらが浅瀬あさせのある場所ばしよしめしていたが、そのむこうでは、水がとおくまでひろがってかすんでいた。[/あのむこうのどこかでかれらはマストドンと会うことになっていた。昔のはしけ桟橋だとマストドンはいっていたが、日に照らされた水や小さな草の島のほかに何かがある様子はなかった。] 157 Little clumps of weeds standing in the water hinted of shallows, but beyond them water stretched into a misty distance. Somewhere over there they were to meet the Mastodon. An old barge quay, he had said, but there was no sign of anything but sunlit water and small islands of weeds. #20176 LMSさん
210 「それが、まったくちがうんだ。」と、ジョンがいった。「水面すいめんまでおりるとね。」
[/「でも、マストドンはどこにいるの?」と、ロジャがいった。
「まだ満潮じゃないんだ。」と、ジョンがいった。]
164 ‘It jolly well isn’t,’ said John, ‘when you’re down on the level of water.’
‘But where’s the Mastodon?’ said Roger.
‘It isn’t high water yet,’ said John.
#20176 LMSさん
ティティがいった。[/(改行)]
 むかし、鉄道てつどうがなく
said Tity.
  Long years ago
#20176 LMSさん
218 あたりをみまわした。[(改行)/]だれもいなかった。 169-170 to hear password and countersign. There was nobody. #20176 LMSさん
220 「いいんだよ。」と、マストドンがいった。「なにかまちがいでもしてたら、[ぼくをつ/全然]時間[なんか全然ぜんぜん/の余裕が]なかったろうからね。 171 ‘Quite all right,’ said the Mastodon. ‘You wouldn’t have had any time to spare if you’d made any mistakes,  たとえジョンたちがマストドンを待たずに早めに出発したとしても,帰る途中で「なにかまちがいでもしてたら」潮が引く前に魔女の桟橋からの水路を脱出できる余裕はなかったかもしれない(だからマストドンを待たずに出発したことをマストドンは気にしていない)ということではないでしょうか? #20176 LMSさん
228 声をひそめるようにしていった。[/(改行)]
 マストドンは、みじめな顔で
176 under her breath.
  The Mastodon was
#20176 LMSさん
234 そのほか、魔女まじよ桟橋さんばしにはいる[せんぬき/コルク抜き]みたいな水路すいろ記入きにゆうもあった。 180 besides the mapping of that corkscrew channel going in to Witch’s Quay.  ただの栓抜きではぐにゃぐにゃとまがっていません。 #19015 ジャイブさん
239 「できれば、[こぎたくないもんだ/戦いにならない方がいい]ね。」と、ジョンがいった。 184 ‘We don’t want a row if we can help it,’ said John.  rowはrowでも「こぐ」方ではなくて「騒ぎ」「けんか」の方です。 #20207 LMSさん
240 外海につながっていた。[(改行)/]はるかかなたには 185 opend to the sea. Far away, #20207 LMSさん
243 「こないよ。」と、ジョンがいった。「[どこからちかづいてきたって、それよりも/こっちへ近づく]ずっと前にハリッジからくるのが見えるよ。 187 ‘They won’t,’ said John. ‘We’d see them coming across from Harwich long before they were anywhere near.  「どこから近づいてきたって」とありますが,この時点ではジョンはタゲリ号がハリッジから来るはずだと思っています。そしてハリッジからのコースは一つだけです。ここでのanywhereは一種の強意表現でしょう。 #20207 LMSさん
272 考えていられなかった。[(改行)/]地図ちずと、魔女まじよ桟橋さんばしまでの海図かいず 209 think of nothing else. There were the separate maps #20207 LMSさん
308 こどもたちに見えたことだろう。[/(改行)]
 ごくふつうの愛想あいそうよい両親りようしん
234 for members of a picnic party.
  The missionary and his wife,
#20207 LMSさん
309 ナンシイとペギイは、タゲリごう鬼号おにごうぐらい大きいかどうかに疑問ぎもんをもち、[鬼号おにごう/タゲリ号]のほうが大きいことを知った。 235 Nancy and Peggy wondered whether the Lapwing was as big as the Goblin, and learnt that she was bigger.  whetherで始まる節の主語はthe Lapwingですから最後のsheもタゲリ号と取るのが自然です。
 別の証拠は493頁のジョンの言葉です。
「かれらには船があるんです。」と、ジョンがいった。「鬼号より大きいんです。」
‘They’ve got a boat,’ said John. ‘Bigger than Goblin.’(p.372)
#20207 LMSさん
321 「ぼく、もう地図ちずに書きこみをはじめたよ。」と、ロジャがいった。
「しかし、まだ、書きこむことなんか、なんにもないんだぜ。」と、ジョンがいった。
「かっこんだじゃないか、ぼくたち。」と、ロジャがいった。「[それを書いたん/そのこと]だよ。それに、ほんとにうまかったなあ。とくにバナナはね。」
「しかし、そんなこと、地図ちずとどんな関係かんけいがあるんだい?」と、ジョンがいった。
大丈夫だいじようぶあるんだ。」と、ロジャがいった。「<ここで艦隊かんたいはがつがつたべた>と書きこんだのさ。ほんとにそうだもんね。」
242 ‘I’ve started filling in my map,’ said Roger.
‘But there’s nothing to put in yet,’ said John.
‘We’ve put it in,’ said Roger. ‘That’s just it. And jolly good, too. Specially the bananas.’
‘But what’s that got to do with the map?’ said John.
‘It’s all right,’ said Roger. ‘I’ve just put in ‘Here the fleet hogged’, and so we have.’
#14425 Takmurさん
355 「町へいったら、ブリジットに、あのクリームパンをたくさんたべさしてね。」と、デイジーがいった。「[かたちのせいで/太るからって]おとながたべないあれをね。」 268 ‘Give her lots of those cream buns in the town,’ said Daisy. ‘The ones grown-ups won’t eat because of their figures.’ figureは体形のことではないでしょうか? #12265 ミルクの森さん
358 片足かたあしそこにつけておよいでいたものよ。」と、スーザンが[い/わら]った。 271 ‘He used to swim with one foot on the bottom,’ laughed Susan. #20223 LMSさん
そのどろ[土/下]は、相当そうとうかたい砂利じやりで、歩きやすかった。 Under the mud there was good hard gravel, and it was easy walking, #20223 LMSさん
367 わたしは常々つねづねいってるんですが、気象係きしようがかり町議会ちようぎかい一員いちいんにすべきです。[/そうすればわたしたちのために全力をつくしてくれるでしょう。] 278 As I always say, we ought to make the clerk of the weather a member of the town council. Then it would be up to him to do his best for us.’ #20223 LMSさん
373 「アホイ!」という声が、やぶのうしろからきこえてきた。[/(改行)]
 「アホイ! おいでよ。ここにとってもいい休み場所ばしよがあるよ。[/おいでよ。すわれる木まであるよ。]
283 ‘Ahoy!’ The voice came from behind the thicket.
  ‘Ahoy! Come on. Here’s a good place for a halt. Come on. There’s even a tree to sit on.’
#20223 LMSさん
420 すると、今度は、四方八方から音がきこえてきたが、たいこのように太くとどろく音ではなく、[十二/六]羽くらいのクイナがよびかわしているような、急テンポにかたかたいうほそくて高い音だった。 317 And then from all directions came a noise, not deep enough for a drum, a thin quick rattle, as if half a dozen corncrakes were calling to each other. #20223 LMSさん
433 手拍[手/子]てびょうし #08417 真田寛さん
438 おうら山吹やまぶきだわ! 268 Barbecued Billygoats! 「御浦山吹日陰に紅葉」という「おうらやましい」と「御浦」を掛けた地口と思われますが、最近は分かる人が少ないようです。 #8615 ビールさん
444 「おい、ペグ。」と、ナンシイがささやいた。「わたしがおこしたとき[口をきい/悲鳴をあげ]たら、二と口をきかないから。」 334 ‘Look here, Peg,’ she whispered, ‘if you squeak when I wake you, I’ll never speak to you again.’  squeakは単に「口をきく」ではなく、「キーキーいう」「ギャ―ギャ―いう」ということです。
 サガではペギイがよくsqueakしますが、その時は「悲鳴をあげる」と訳されています。(『ツバメの谷』361頁、『スカラブ号の夏休み』271頁など)この方が感じが出るように思います。
#20250 LMSさん
450 「どこにいるの?」と、スーザンがいった。
[/「最後の水浴びにいったんだろう。」と、ジョンがいった。]
339 ‘Where are they?’ said Susan.
‘They’ll have gone down to have a last wallow,’ said John.
#20250 LMSさん
453 「いいんだよ。」と、ジョンができるだけ元気な声をだした。「来年らいねんかきこむよ。[/ぼくが]しらべられなかった部分ぶぶんも、ほかとおなじくらい重要じゆうようなんでね。ほんとはもっと重要じゆうようなのさ。」 341 ‘It’s all right,’ said John as cheerful as he could. ‘We’ll fill that bit in next year. The bit I didn’t do matters just as much. More, really.’  この直前でデイジーは前日タゲリ・ランドを調べなかったことをジョンに謝っていますが、ジョンの方も(ティティたちのおかげで)北西航路を調べられなかったわけです。心やさしいジョンは、自分がやり残した部分もデイジーがやり残した部分に劣らず重要だったんだから、気にしないでくれといっているのです。 #20250 LMSさん
468 みぞが、土手の下でおわるみたいに右にれたが、つづいてまた[右/左]におれた。 352 The ditch bent to the right, as if to end under the dyke, then bent to the left, #20250 LMSさん
469 だが、それもむきをえたときにかるくふれただけで、ふねは、風としおの力をかりて、もう一[みぎ/西]がわのみぞをのぼり、きらきら光るどろとさざ波立なみだつ水ばかりの内海うちうみにはいった。 353 But she touched only for a moment as she turned, and then, with wind and tide to help her, flew back up that western channel and out into the inland sea of shining mud and rippled water.  「右側」ではなく「左側」でないとおかしいです。最初ツクシガモ島の右側(東側)のみぞ(水路)を通り,島であることを確かめるために反対側(西側)のみぞを帰り,さらにもう一度西側(左側)のみぞを戻って北極海に入っていくわけです。 #20250 LMSさん
470 今度こんどはどう[した/する]んだい?」ロジャがあたまをなでながらいった。 354 What now?’ said Roger, rubbing his head.  魔法使いが泥につかえてとまった時のロジャの台詞です。ロジャにも「どうした」のかはよくわかっているはずです。ですから「どうしたのか」ではなく「これからどうするのか」を聞いているのだと思います。 #20250 LMSさん

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