『オオバンクラブの無法者』補完計画


2001.3.31 高橋 誠
現在の訳と訂正案対応する英語説明指摘者
口絵 [/ティットマウス号での最初の夜] [4] FIRST NIGHT IN THE TITMOUSE 口絵の題が省略されています。 #19868 HEARTYさん
[/ティットマウス号の艇長に] [7]
TO
THE SKIPPER OF THE TITMOUSE
献辞 #19889 駆逐艦
10 赤帽あかぼうがさけんだ。[(改行)/]ちょうどそのとき 18 a porter shouted and at that moment, #21185 LMSさん
12 線路せんろ両側りようがわが川になった。[(改行)/]左は、庭園ていえんの下に 19 and there was a river on both sides of the line, the old river on the left curving round by the village of Thorpe #21185 LMSさん
13 「わたしたちこれからふねの中でらすのよ。」と、ドロシアがいった。「そのふねロクサムに[ある/はない]の。どこかこの川をくだったところよ。」 20 ‘We’re going to live in a boat,’ said Dorothea. ‘She isn’t at Wroxham. She’s somewhere down the river.’ #21185 LMSさん
14 湖畔こはんですごしたその冬休みののちは、ふたりとも[もっぱら勉強べんきようせいをだしてき/帆走を習おうと決心してい]た。しかし、復活祭ふつかつさい週間しゆうかん北部ほくぶへいってもむだだった。 After that winter holiday they had set their hearts on learning, but it was no good going north at Easter, 「勉強に精をだ」すのは結構なんですが、set one’s heart on 〜は、「〜に熱中する、〜したいと心に決める」という意味です。[2]つまりこのlearningは勉強のほうじゃなくて、帆走を「習う」ことと取るのが自然です。 #21185 LMSさん
15 「じゃあ、これからもとっちゃだめだよ。」と、少年がいった。「もし、たまごをとらないならいいけれど……[/あのね、ぼくたち]たまごをとるためではなく、鳥を観察かんさつするために、[ぼくたちが/]鳥をまもる会ってのをつくってる[の知ってる/ん][ろ/]。ぼくたち今年ことし鳥ののあるところを三十七も知ってるんだぜ……」 21 you see we’ve got a Bird Protection Society, not to take eggs, but to watch the birds instead. ここでは、ディックと初対面です。 #15969 LMSさん
16 けさノリッジにいたんだけれど、そんならおとうさんと[バス/車]かえってきたと思うんだ。そうでなければ、汽車でくるはずなんだ。 21-22 They were in Norwich this morning, but I expect they drove back with their father. Otherwise they’d have come this way. driveは私的な乗り物を「運転する」という意味のようです。(『小学館英和中辞典』には、「バスなど公共の乗物の場合は使えない」との説明があります。 #21185 LMSさん
そしてもう一つ川をわたると、いくせきもつながれている屋形船やかたぶね(その煙突えんとつからは、ふねの中で人々が昼食ちゆうしよく支度したくをするけむりがあがっていた)と、古い[水車/製粉所]はしと、そのむこうに林立りんりつするマストとがちらっと目にはいった。 22 It crossed another river, and for a moment they caught a glimpse of moored houseboats with smoke from their chimneys where people were cooking midday meals, an old mill, and a bridge, and a lot of masts beyond it. これは確証はないのですが、old millは「製粉所」じゃないかと思います。にぎやかなロクサムに水車があるというのはちょっと考えにくいです。第2章の冒頭にロクサム橋のほとりに穀倉がある、という記述があります。そのことから考えても、ここは「製粉所」の方が自然だと思います。 #21185 LMSさん
18 あなたがた荷物にもつ[をおろしておい/が少なく]てほんとによかったわ。このくらいの荷物にもつならいくらでもおく場所ばしよがあるでしょう。 23 You really have done well in keeping your luggage down. We’ll easily find room for these. keep 〜 downには「(経費などを)抑制する」、という意味があります。[1]するとこの場合は「荷物の量を抑制する」というように類推できます。 #21185 LMSさん
19 [それぞれふねの名をめだした/貸船店の]大きなはたが高いはたざおにひるがえり、おなじものを小型こがたにしたはたが、しヨットのマストのさきでひらひらゆれていた。 24 The huge flags of the boat-letters were flying from their tall flagstaffs. Little flags, copies of the big ones, were fluttering at the mastheads of the hired yachts.  boat-letterは152頁では「貸船店」となっています。 #21238 LMSさん
もちろん、ふね使つかわない時には、あれがあるとふねがぬれないでしょ。[/まだ借り手のいない船が多いのよ。]まだシーズンのはじめだからわたしたちうんがいいんですよ。 And, of course, whenthe boats are not in use the awnings keep them dry. Lots of boats are not let yet. Luckily for us it’s early in the season. #21238 LMSさん
22 [わずかばかり木がない場所ばしよ/せまい開口部]にくると、むこうにひろびろとしたみずうみがのぞまれ、かるい風をにうけてふね[光/走]っていた。 26 Through a narrow opening they saw a wide lake with boats sailing in a breeze, although,  このopeningは「木がない場所」ともとれるんですが、わたしはこれはロクサム沼の開口部(opening)じゃないかと思います。(121頁の地図参照) #21238 LMSさん
24 運転手うんてんしゆがいった。[(改行)/]おくさん、おいそぎでなかったら、 28 The boatsman looked over his shoulder. ‘If it’s no hurry, #21238 LMSさん
25 ディックはすぐにそれが[もぐり鳥の一種いつしゆ/カンムリカイツブリ]だとわかった。 29 He had known it at once for a crested grebe.  crested grebeは144、153、169、228頁でも出ていて、「カンムリカイツブリ」と書かれています。 #21238 LMSさん
27 さらにすすむとまだまだ家(その中には新築しんちくされたのもあった)や、よくのない風車ふうしやや、[馬や車/荷馬車]わた[す/している]わたなどがあった。 30 There were more houses, some of them quite new, a windmill that had lost its sails, a ferry where a horse and cart were being ferried across,  普通「車」というと自動車ですね。しかしcartは自動車ではなく「荷車」です。それにここでは馬とワンセットになってるようです。(horse and cart=荷馬車『小学館英和中辞典』)そして進行形になっていますから、「馬や車を渡す」という一般的なことをいっているのではなく、現に渡しているところを描写しているのだと思われます。 #21238 LMSさん
35 この人はグラスゴ[ウ/ー]の生まれで、あるアイルランド人の未亡人だった。  『シロクマ号となぞの鳥』153頁等の「グラスゴー」の方が一般的と思われます。 #21268 LMSさん
ダッジョン医師いしはこの小屋こや道具どうぐえさを入れるかんやふねをつなぐはしらなどをおいてあった。[/それから道路のそばの掘割りの端の低い屋根の下に古い釣り用のボートがおいてあった。] 37 Here the doctor kept his fishing tackle, bait-cans and mooring poles, and the old fishing-boat that lived under a low roof at the end of the dyke by the road. #21268 LMSさん
37 「ぼくが二かいにあがってくる時も、その受難者ヴイクテイム[ひとり/何人か]うろついてたよ。」 39 ‘I saw some of the victims hanging about as I came upstairs.’ #21268 LMSさん
40 つぎに石油せきゆストーブをもちこんだ。それは、[/小さなふね航行こうこうするのにはあまりふさわしくない]ウサギのつがいとひきかえに、学校の友だちから手に入れたもの[で小さなふね航行こうこうするのにはあまりふさわしくないもの/]だった。 41 Then he brought in the little oil-stove that he had got from a boy at school in exchange for a pair of rabbits that were really not well fitted for voyaging in a small boat.  「小さな船で航行するのに」ふさわしくないのは「石油ストーブ」のように読めるんですが、原文の修飾関係を見ると、「ウサギ」にかかっているようです。 #21268 LMSさん
41 「さあ、ふたりとも、おかへあがって、ふねし出しておくれ。[/わたしが船をつないでおくから。] 42 ‘Now then. Hop out, you two, and give her a push off. I’ll put her to bed. #21268 LMSさん
44 「わたしたちもきょうの午後ごごあの人たち見たわよ。」と、ポートがいった。「まったく、[めちゃくちゃ/ぐれん隊]よ。競走きようそうしてるわたしたちの中にっこんできて、平気へいきでどけどけってどなるんだもの。」 44 ‘We saw them this afternoon, too,’ said Port. ‘Real Hullabaloos. They crashed right through the middle of the race, calmly hooting to clear us all out of the way.’ 【参考】Hullabaloosはここではじめて登場するのですが、「めちゃくちゃ」と訳されています。その次(55頁)では「ぐれん隊」となっており、以下最後までずっと「ぐれん隊」と訳されています。 #21268 LMSさん
47 「これでぼくの思いつきが、わかったろう。」と、トムがいった。[/「]ティットマウスごうでうまくいくんだから #18455 ジャイブさん
48 ふたごたちは、おかあさんがいないので、じぶんたちがおとうさんのめんどうをみなければならないものと思っていた。[/ふたりがほんの小さい子どもだった時からずっとそんなふうだった。]トムはずっと前から、この考えをえさせることはあきらめていた。 46-47 The twins, because they had no mother, felt that they had to look after their A.P. It had always been like that, ever since they had been babies. Tom had long ago given up trying to persuade them. #21268 LMSさん
50 トムは小屋こやへかけこんで、[/壁にくぎでぶらさげてあった]かれらが作った川の地図ちずをもってきた。 48 Tom ran into the shed for their plan of the river, which hung from a nail on the wall. #21268 LMSさん
かおあせをふいた。[(改行)/]快速艇かいそくてい his hot face with it. ‘She’ll never go back #21268 LMSさん
57 ジョージ・オードンがからかった。[/(改行)]
 トムはそれにこたえなかった。
53 jeered George Owdon.
 Tom did not answer.
#21275 LMSさん
では、これがてきだったのだ。それ[/(トムにはこんなものを「船」と考えることはできなかった)]は白いはねのあるオオバンがを作っている So that was the enemy. There it was (Tom could not think of a thing like that as ‘she’) moored right across the mouth of the little bay 【参考】( )内が訳されていません。直訳すると「トムはこんなものをsheとは考えられなかった。」となります。英語では船のことを女性代名詞を使って表します。しかしトムにはとてもこれをティットマウス号と同じようにsheと呼ぶことはできなかったのです。 #21554 LMSさん
64 重量じゆうりようのあるべつ種類しゆるいのいかりをもう一つフォアピーク(3)のせまい部分ぶぶんにおさめてあった。 59 a heavy weight, stowed away in the forepeak,  他の個所のforepeakは、「フォアピーク」(117頁243頁)、「船首の物置き」(408頁、(415頁)、「物置き」(421頁422頁)と不統一です。「フォアピーク」と統一して「船首の物置き」と註記するか、「船首の物置き」で統一した方がいいでしょう。 #21539 LMSさん
(3)フォアピーク──ふね最前端さいぜんたん 註記 #21539 LMSさん
70 バラブル夫人ふじんはハッチの戸をあけて[/フォアピークを]のぞきこんだ。 64 Mrs Barrable lifted the hatch and looked down into the forepeak.  64頁参照。 #21539 LMSさん
70-71 と、夫人ふじんがまたよんだ。[改行/]ウィリアムがアシの中から she called again, and William came out of the reeds, #21275 LMSさん
71-72 ウィリアムは、[/、鉢合わせするように]アシの中に[かくれていた少年に不意打ふいうちをくわされ、そのため一生いつしようけんめいアシの中へはしりこまされたチンの、いきどおりを/伏せていてまっとうなチンを驚かせた少年に対する、ありったけの気持ちを]こめて、近よってきた快速艇かいそくていをめがけてえたてた。 65 William faced the oncoming cruiser and put into his barking all he thought about boys who startled honest pugs by lying hid in reeds so that the honest pugs ran into them face to face on their own level. run into〜は「〜にぶつかる」あるいは「遭遇する」という意味です。(小学館『英和中辞典』)face to faceは「向かい合う」「直面する」です。on their own levelということは「彼ら自身の高さ」、すなわち「同じくらいの高さ」です。トムはアシの中に伏せていましたので、ちょうどウィリアムの顔とトムの顔が同じ高さであったわけです。原文のhonestも訳されていません。「正直な」ではちょっとピンと来ないので、「まっとうな」としてみました。 #21275 LMSさん
73 けばけばしい[海水着かいすいぎ/ビーチウェア]をつけたむすめが、 66 A girl in the gaudiest of beach pyjamas  [1]には寝間着の他に「リゾート着」という意味も載っています。 #21554 LMSさん
74 そしてむきをえる時、せん[しゆ/尾]がティーゼルごうにぶつかってごつんと音をたてた。 67 There was a heavy bump as her stern swung in and struck the Teasel #21275 LMSさん
「二ってるわ。一は汽車の中で、それからもう一はこの人がじぶんのふねの中でお食事しよくじ支度したくしている時。」と、[ドロシア/ディック]がいった。 ‘Twice,’ said Dick. ‘Once in the train, and once when he was cooking in his boat. #21275 LMSさん
78 「そうですよ。でも、あの子たち[がそんななりしてながら、まさか/にいつも]鳥の保護者ほごしや[だとは思えない/でいろというのは無理]でしょう。」
[もちろん考えられないわ/それはその通り]ね。」
69 ‘Well,’ said Tom, ‘you can’t expect them to be Bird Protectors all the time.’
 ‘Of course not.’
 死と栄光号の三人はオオバンクラブ員ですが、まだ年も若く、いつも鳥の保護のことを考えているのではなく、以前はじめた海賊ごっこもあきらめられないのです。(46頁参照) #21275 LMSさん
84 乗組員のりくみいん現在げんざいの三人よりずっと多く、ひとりの小柄ごがら老婦人ろうふじんがかじをとり、ディックとドロシアは[船尾せんびのスオートに/シートをもち] 73 and a much larger crew than three aboard her, a little old woman at the tiller, Dick and Dorothea at the sheets, #21275 LMSさん
89 しかし、どんどん川をこぎのぼっていくにつれて、トムはこったことがますます気になってきた。[/自分がだれであるかを、知られるかどうかという問題ではなかった。]あんなにりっぱにかれ味方みかたをしてくれた、ティーゼルごう老婦人ろうふじんバラブル夫人ふじんでさえ、よそものだった。 77 But, as he puddled on and on up the river, Tom grew more and more bothered about what had happened. It was not a question of being found out. Why, even Mrs Barrable, the old lady of the Teasel who had joined in so splendidly on his side, was a visitor. #21292 LMSさん
91 すっかりはなしてごらん……」[/(改行)]
 だんだんくらくなっていくにわ
78 Tell me all about it...’
 And Tom, walking up and down
#21292 LMSさん
92 「トム、[三十びよう/ちょっと]おち。おかあさんがきたから。」 79 Half a minute, Tom, here’s your mother coming out.’ minute自体に「瞬時」「ちょっとの間」という意味があります。 #17205 LMSさん
96 スターボードがいった。[(改行)/]「すぐわかるわ。 81 said Starboard. ‘We’ll know in a minute. #21292 LMSさん
戸口に立っていた。[(改行)/]「あんたがた村へいくのかね?」 was standing in the doorway. ‘Will you bairns be away to the drawbridge.’ #21292 LMSさん
97 いろいろな航海こうかいのしかたをあたまえがきなから、タールをぬったつなでタールくさくなった手をして、ノリッジからかえってきたのはついきのうのことだったが、トムにはそれが[一/百]年も前のことのように思われた。 82 It seemed a hundred years since yesterday when he had come back from Norwich with his hands smelling of tarred rope, planning all kinds of cruises. #21292 LMSさん
103 「あの子たちに[ぬま/湖沼地方]ってどんなものか見せてやりたいの。 86 ‘Just to let those two children feel they’s seen something of the Broads.  大文字になってますので、固有名詞すなわち「湖沼地方」の方がいいでしょう。 #21292 LMSさん
105 [こうやってみようなぐあいに/]午後ごご招待しようたいける[ことにな/にしては妙ないい方だ]ったが、その[招待しようたいがどういう/]意味いみ[のものかということは、あきらかなことだっ/するところははっきりしてい]た。 87 It was a queer way of accepting an invitation for the afternoon, but what it meant was clear enough.  後半のitを「招待」を指しているととったのですが、これは最初のitと同じで、その前の文、すなわちトムの発言を指しています。 #21292 LMSさん
113 おくさん、わたし[は/なら]そのことについてはなにもすることはないでしょう。」と、テッダーさんがいった。「あの連中れんちゆうはあなたのいったことをききましたからな。」 94 ‘I wouldn’t do nothin’ about it, ma’am,’ said Mr Tedder slowly. ‘They hear what you say.’  wouldn’tと仮定法になっていることから、「わたしは」ではなく「わたしなら」と解すべきでしょう。 #21312 LMSさん
113-114 この上流じようりゆうのロクサムでもあの連中れんちゆうでめんどうがありましてな、はしのそばでたいへんな音をたてて、ホテルにまっとるきやくがみなねむられんかったです。なんの[必要ひつようがある/役に立つ]んじゃろう。きょうここにいると思えば、あすはもうおらん。 There’s been trouble up at Wroxham with that lot, making sucha noise by the bridge nobody in the hotels could get their sleep. But where’s the use? Here today they are and gone tomorrow.  マーゴレッタ号はロクサムでも迷惑行為をしているわけですが、それに対して、例えば前項のバラブル夫人のように、「警官に届け出たり、ビュアの委員会に出頭」しても、連中は「きょうここにいると思えば、あすはもうおらん」ので、彼らに注意をあたえようとしても何にもならないと、テッダーさんは嘆いているわけです。 #21312 LMSさん
115 「そうね、わたしただ思いついたことをいっただけですよ。[/」と、バラブル夫人がいった。(改行)
「]
なんであろうと、それがきいたのよ。」
95 ‘My dears,’ said Mrs Barrable, ‘I just said whatever came into my head.’
 ‘Whatever it was, it worked.’
 後半はふたごのどちらか(おそらくポート)の台詞でしょう。 #21312 LMSさん
117 テントをたたんでフォアピークにしまったり、 97 had folded up the awning and stowed it in the forepeak,  64頁参照。 #21539 LMSさん
120 「あの連中れんちゆう、ずいぶん電気でんきがいるだろうな。」と、[トム/ディック]はほかのものよりむしろじぶんにいうようにいった。「あんなふうにラジオを年じゅうかけっぱなしじゃ。」 99 ‘They must use a lot of electricity,’ said Dick, more to himself than to anybody else, ‘with a wireless like that going on all the time.’ #21319 LMSさん
121 ランワースのぬまにいくのよ。 100 Into Ranworth Broad, ランサムの頃のランワース沼は二つに分かれて、西の「個人の所有する沼」がランワース沼に東のこどもたちの帆走した方はモルトハウス沼になりました。現地に行く方はご用心を。 #15296 Titmouseさん
134 ポートがいった。[(改行)/]「あなたホーニング村のあたりを 109 said Port. ‘They’re sure to catch you #21319 LMSさん
135 木のあいだ姿すがたをかくした。[(改行)/]トムはティーゼルごう舷側げんそく 110 behind the trees. Tom waited in the Titmouse, #21319 LMSさん
139 かれらは船着ふなつまで走り、牛乳ぎゆうにゆうのかんをもって農家のうかにいき、牛乳ぎゆうにゆうをいっぱいいれてもらってもちかえり、小さなみせ[と/を兼ねている]郵便局ゆうびんきよくによって両親りようしんてたはがきを出した。 112 They beat up to the staithe, took the milk-can to the farm, brought it back filled, went to the little shop and post office and sent off post cards to Mr and Mrs Callum.  the little shop and post officeのandは「〜と」ではなく「〜兼」の意味だと思います。post officeに冠詞がないことからも、それが裏付けられます。他の箇所(Puffin版95、117、264ページなど)ではいずれも定冠詞theがついています。つまりこの部分の構造は、[the little shop] and [post office]ではなく、the [little shop and post office]であるわけです。このような「一体」を表すandの典型例はbread and butter(バタつきパン)ですね。(小学館『英和中辞典』) #21319 LMSさん
ふたたびぬまに走り出た。[/(改行)]
 ディックとドロシアは、日光につこうをあびながら
113 once more to go on with the sailing lesson.
 Up with they sailed in the sunshine,
#21319 LMSさん
140 「すっかり手はずがきまってるの。」と、スターボードがいった。「ジョーはビルの[バイク/自転車]でエイクルまでくだって、 114 ‘It’s all fixed up,’ said Starboard. ‘Joe’s taken Bill’s bike and gone down to Acle #18492 ジャイブさん
142 かれ自転車じてんしやにとびのると船着ふなつから走り出して、[マルスターの入江いりえ/モルツター・アームズ]のそばの木のあいだ姿すがたした。 115 He jumped on his bicycle and rode off the staithe to disappear behind the trees by the Maltster’s Arms.  Maltster’s Armsというのはパブの屋号です。Armsは「紋章」という意味ですが、固有名詞ですから「アームズ」でもいいでしょう。それからこの発音ですが、カタカナで表記するのは難しいですが、「マルスター」よりは「モルツター」の方がよいのでは? #21319 LMSさん
143 どうしても思えなかった。[/(改行)]
 フラッシュ号が三人の子どもを
at those two sailor girls.
 The Flash had hardly put
#21319 LMSさん
148 「昔はこぢんまりしたほんとにきれいなところだったけれど。」……[/道路と鉄道の二つの橋……]絵筆えふではさらにどんどんさかのぼっていきケンダル水路すいろしめほそせん急角度きゆうかくど[/北西に]まがると、ヘイガム・サウンズというひろがった水域すいいき意味いみするやや大きい青色の個所かしよにはいり、 119 ‘such a pretty little place it used to be’ ... two bridges, road and railway ... on and on and then sharp to the north-west through the narrow line that marked Kenday Dyke, and into a largish blue blot that meant the widening waters of Heigham Sound, #21319 LMSさん
149 提督ていとく」がいった。[/(改行)]
 船室せんしつではあか針金はりがね
120 said the Admiral
 In the cabin the red glowing wires dimmed.
#21319 LMSさん
 ディックも失望しつぼうしていた。かれ[ホーニング/ホーシイ]帆走はんそうすることや、かれが見た鳥のリストにリード・フェザントとサンカノゴイをつけくわえることをたのしみにしていたからだ。 Dick, too, was disappointed. He had been looking forward to Horsey, and to adding reed phesants and bitterns to his list of birds seen. #16501 JAFFYさん
152 バラブル夫人ふじん[/弟が]ティーゼルごうりた[/ロクサムの]貸船店かしふねてんへのことづてを書いた紙をわたした。 122 Mrs Barrable handedout a note to the Wroxham boat-letter from whom her brother had hired the Teasel. #21326 LMSさん
154 石油せきゆストーブに火をつけ、[にく/ステーキ・アンド・キドニープディング]のかんづめをえらび、ふねのクロノメーターでそれをゆでる時間をはかり、それからその[にく/ステーキ・アンド・キドニープディング]だのきリンゴだの大ぎりのケーキだのチョコレートをたべた([/「]トムがあたらしく食糧しよくりよう仕入しいれてくるのだから、今は食糧しよくりよう節約せつやくする必要ひつよう[なかった/ありませんよ」])。 123 There was the lighting of the Primus, the choosing of a tin of steak-and-kidney pudding, the timing of its boiling by the ship’s chronometer, and then the eating of it, and of some stewed pears, several hunks of cake and some chocolate (No need to save it now, with Tom bringing a fresh supply).  最後の( )内は原文では引用符がついていますから、バラブル夫人の台詞ととるべきでしょう。 #21326 LMSさん
155 あのは川をくだってるんだよ。あのふねはトムに[う/った]だろうな。」
 「トムどこいらへんにいったかしら?」と、ドロシアがいった。「たぶんもうかえりはじめたころよ。[/わかったわよ、]ディック[、わたしは大丈夫だいじようぶ/]。あなたこそこぐのわすれてるじゃない
124 That sail’s going down the river. They’ll have met Tom, I should think.’
‘I wonder how far he’s got,’ said Dorothea. ‘Probably started back. All right, Dick. It’s really you forgetting to pull
 「あの船」は「川をくだってる」のですから、上流へ行ったトムにこの後会うことはありえません。そうではなく、「あの船は上流からきたのだから、きっとトムに会っているだろう。」というディックの判断を表しています。「will have 過去分詞」は「すでに〜してしまっただろう」という推量・判断を表します。それからドロシアのAll rightは「大丈夫」ではなく反語的な「わかったわよ」という方が感じが出ていると思います。 #21326 LMSさん
159 ドロシアがいった。[/(改行)]
 ディックは横目よこめで見ようとしたが
127 said Dorothea.
 Dick looked round with eyes
#21326 LMSさん
165 死と栄光号デス・アンド・グローリイごうへいきかけた。[/(改行)]
 「ピートとビルはルーダムへ
131 towards the Death and Glory
 ‘Pete and Bill away to Ludham
#21326 LMSさん
166 白鳥亭はくちようていのところのまがり目で、かれらは[/右]げんのオールで水をおさえて方向ほうこうをかえると、またこぎだして、あっというまにまがりかど屋形船やかたぶねのうしろに見えなくなった。 132 Round the bend by the Swan Inn they held water with their starboard oars, and then away they went again and were out of sight in a moment behind the houseboats at the corner.  川を上って白鳥亭の前を通過すると左に曲がるので、Puffinの方が間違っていると思われますが・・・ #21326 LMSさん
167 「それからアシをいっぱいつんだふねが一せき。」
[/「機関で動いている貨物船が一隻。」]
「今きた。」
133 ‘And a boat full of reeds.’
‘And a wherry under power.’
‘Here she come now,’
#21342 LMSさん
見ながらいった。[/(改行)]
 船首せんしゆきだすような
looking down the river.
 With a big spirting now bow wave,
#21342 LMSさん
168 しかし、三人とも、死と栄光号デス・アンド・グローリイごうをこぎ出しても、この川のすべてのふねよりも大きな音をたてているその力強ちからづよ怪物かいぶつにむかってはなにもすることができないということを知っていた。[/それにとにかく、時間がなかった。]つぎの瞬間しゆんかんにはティーゼルごうのボートは 133-134 But they knew, all three of them, that there was nothing to be done, even in the Death and Glory, against that powerful monster that was making more noise than all the other boats on the river. And anyhow, they had no time. The next moment, the Teasel’s dinghy #21342 LMSさん
マーゴレッタごうが見えなくなってからもしばらく、三人はマーゴレッタごうのたてる物音ものおとに耳をすましながらそこに立ちつくした。[/上流のどこかでポートとスターボードが一刻を争うようにボートをこいでいるのだ。]上流じようりゆうのどこかでティットマウスごうったトムが、 134 Long after she had disappeared the three stood listening to the noise of her. Somewhere up there were Port and Starboard racing against time. Somewhere up there was Tom in the Titmouse #21342 LMSさん
めいめい二本ずつオールをにぎって、ポートは[船尾せんびのほうの座席ざせき/整調]で、スターボードは船首せんしゆのほうの座席ざせきでこいだ。 Port rowed stroke and Starboard bow, each with two oars. #21342 LMSさん
169 そのあいだふたりはしょっちゅうマーゴレッタごうのエンジンのとどろきがきこえないかと耳をすましていた。そして[/スターボードは、]川のまがり目をまがるごとに、ティットマウスごう[高くとがった/ピークを高く引きあげた]が見えないかと上流じようりゆうながめた。ふたりは水に家のかげをうつしている個人用ごじんよう[入江いりえ/沼]をすぎた。 And all the time they were listening for the unmistakable roar of the Margoletta, and at every bend of the river Starboard looked upstream hoping each time to see the Titmouse’s little, high-peaked sail. They passed the private broad with the house reflected in the water.  high-peaked sailですが、「高くとがった帆」というのはちょっと変だと思います。「ピーク」とはガフの頂点です。(巻頭の図参照)ですからこれは「ピークの高い帆、ピークを高く引き上げた帆」というのが正確だと思います。
 それから、private broadは私有地ならぬ私有の沼という方が正確でしょう。
#21342 LMSさん
170 ジム・ウッダルは、[ただはし通過つうかしようとせずに、/]しおききってながれがとまる時を[て/ってから橋を通過すれ]ば、小さなふねでもらくにヤーマスをとおることができると話してくれた。 135-136 and Jim Wooddall was telling him how to make the passage through Yarmouth easy even for a little boat by waiting for dead low water before trying to go down through the bridges. 【参考】「ただ橋を通過しようとせずに」というのはわかりにくいです。たぶん「ただ(やみくもに)橋を通過し(てしまおうと)せずに」というつもりなんでしょうね。 #21342 LMSさん
171 船長せんちよう[は/も人並みに]かれこれ思いあわせて推測すいそくすることがで[きるてんではだれにもけなかっ/き]た。 136 He could put two and two together as well as any man.  「だれにも負けなかった」というのは、ちょっと大げさな気がします。「他の人と同じくらい」すなわち「人並みに」という感じでしょう。 #21342 LMSさん
172 でもかくれるところがないわ……」[(改行)/]いったいどうしたんだろう? 137-138 Nowhere to hide!..’ Whatever was the matter with them? #21342 LMSさん
172-173 エンジンのとどろきと歌声うたごえはまぢかにせまっていた。[/それにあいつはものすごい速度がでるのだ。]
 「ふね川下かわしもにむけて!」
138 The noise was close upon them. And that thing could move at such a pace.
 ‘Turn round!’
#21342 LMSさん
173 ポートはすぐそれをむすびつけた。[(改行)/]オールでぎやくに水をかいて Port made it fast in a moment. Backing water and pulling, #21342 LMSさん
176 なぜなら、[トムのおかあさんは/]ダッジョン医師いしとファーランドに話[さなければならなく/すのはトムのお母さんでなければならなく]なるだろうから。 140 For Mrs Dudgeon would have to be the one to tell the doctor and Mr Farland.  トムがぐれん隊につかまったと思っているドロシアは、ダッジョン医師とファーランド氏ならなんとかできるだろうと思っていますが、どうすれば彼らに連絡が取れるかわかりません。そこでその取次ぎをダッジョン夫人に頼もうとしているわけです。ですから、「話さなければならなくなる」というよりも、「二人に話すのは彼女でなければならないだろう」(じぶんたちではどうすればいいかわからないから)という感じでしょう。 #21342 LMSさん
182 [わた旅館りよかん/渡船亭]の下のまがり目をまがって、 144 Round the bend below the Ferry Inn,  121頁の地図にあわせる。 #21529 LMSさん
190 トムはメンシートをたぐってふねぬまへむけ、[あちこちと走っ/転回し]てから、船首せんしゆで水を切る音もさわやかに狭水路ストレイツにむかってかえした。 150 Tom, hauling in the mainsheet, headed out into the Broad, went about and brought her racing back for the Straits with the water singing under her bows. go about:【海】 船首を回す、針路を転ずる。[2] #21348 LMSさん
192 無法者むほうもの船尾せんびにつながれてひかれているやや大型おおがた[すば/みすぼ]らしいボートをふりかえった。 152 The outlaw looked back at the rather large and shabby-looking dinghy towing astern. #21348 LMSさん
193 その風車ふうしやよくはぎーぎー音をたててまわり、牛がじっさい川の水面すいめんよりひくいところで草をたべているひく牧草地ぼくそうちから水をかいだしていた。[/遠くの方、牧草地のむこうに、アント川やサーン川で動いているヨットの白い帆や貨物船の大きな黒い帆が見えた。]ときどき、風をけて川をのぼってくるヨットに出あった。 their sails creaking round, pumping the water from the low-lying meadows on which the cows were grazing actually below the level of the river. Far away over the meadows other sails were moving on Ant and Thurne, white sails of yachts and big black sails of trading wherries. Now and then they met other yachts, #21348 LMSさん
も一つの道はあなたたちが南部なんぶへいく時いく道よ。『エイクルとヤーマスへ』[/わたしたちもいけたらいいんだけど。] 153 The other way’s where you’ll be going when you start for the south. “To Acle and Yarmouth.” Don’t we wish we were coming. #21348 LMSさん
204 それからホーシイぬまをあちこちと走りまわり、教官きようかんがひとりずつつきそって、ふたりの見習生みならいせいにかわりばんこにかじをとらせ[/たり、メンシートをもたせたりして]間切まぎったり、かぜで走ったり、[/]よこから風をけて走ったり、[/ジャイブしたり、]つぎつぎにいろんな実習じつしゆうをおこなった。 160 And then, hour after hour, the Teasel flew to and fro on Horsey Mere, beating, running, reaching, jibing, one thing after another, with the apprentices taking turns at tiller and mainsheet, each with a lecturing skipper.  reachingは、真横から風を受ける「ウィンド・ア・ビーム」を中心にそれより少し風上側、風下側に向かうのも含んだ幅のある言葉なので、「真横」より単に「横」の方がいいかもしれません。 #21348 LMSさん
#21397 COOTさん
206 「やあ、うまい。」トムが、ラグビーの試合しあい上手じょうずなパスを見たときいうようにいった。 162 ‘Oh, well held, sir,’ said Tom, as he would have said on seeing a good pass at a football match.
‘Why not “madam”?’ said the Admiral.
‘It ought to be “madam,”’ said Port. ‘It’s the cock bird feeding his Missis.’
‘She’s a jolly good catch,’ said Tom.
【参考】4行分が訳されていません。トムがいったwell held, sirのsir(男性に対する敬称)を聞きとがめた「提督」が「なぜsirで、madam(マダム=もちろん女性に対する敬称)じゃないの?」とつっこみます。ポートがフォローし、トムはとうとうsheと呼ぶ羽目になります。 #21554 LMSさん
211 「ポッターのボート[置場おきば/工場]にマットレスやなにかを乾燥室かんそうしつがあるわ。 164-165 ‘The boat-yards at Potter have got a hot room for airing mattresses and things.  boat-yardは「ボート置き場」というよりは「ボート工場」の方が適切だと思います。[1]には「(小型船やヨットなどの)造船[修理]所」とあります。また、368頁には「ロクサムのボート工場」Wroxham boat-yard(p.285)とあります。 #21378 LMSさん
212 ボート[置場おきば/工場]の人たちが「提督ていとく」に話したところによると、 166 The people at the boat-yards told the Admiral  211頁参照。 #21378 LMSさん
213 [にくのパイ/ステーキ・アンド・キドニーパイ] 167 steak and kidney pies #19396 駆逐艦
220 小さな木造もくぞうの家々も、[艇庫ていこ/ボート工場]も、つながれたヨットも、 172-173 The little wooden houses slept, and the boat-yards, and the moored yachts,  211頁参照。 #21378 LMSさん
224 トムとディックがぶりきの水汲みずくみで[あらいもの/朝の洗顔]をしている船尾せんびで、ぼしゃぼしゃたいへんな水音がしていた。 175 There was a tremendous noise of splashing astern, where Tom and Dick were doing their washing in a tin baler. #16501 JAFFYさん
まもなくみんな[/(すでにひと仕事すませているものにとっても)]その日の仕事をはじめる用意ができた。 Presently everybody was ready to begin the day, even those who were now beginning it a second time. #21352 LMSさん
226 その日も快晴かいせい春日和はるびよりとなった。なん[西せい/東]の風がまたきだした。 177 It was turning out another fine spring day. The south-easterly wind was freshening up again. #21352 LMSさん
226-227 い風を受けて走っている時、[反対はんたい方向ほうこうから/]せきふね[/それぞれ右舷開きと左舷開きで]間切まぎってくるのに出あったらどうするかときかれた時、 when asked what she would do if, running before the wind, she met two boats beating on opposite tacks, #21352 LMSさん
228 昼食([にくのプディング/またステーキ・アンド・キドニーパイ]とポッター・ヘイガムで買った小さい果物タート) 179 dinner (steak and kidney pie again and a lot of fruit tartlets bought in Potter Heigham) #19396 駆逐艦
233 「考えなおしなさいよ。」と、「提督ていとく」がいった。「[わたしたちずうっと/]あなたたち[に/が]いて[もらいたいんです/くれたらって、わたしたちずうっと思うことでしょう]よ。」 182 ‘Change your minds,’ said the Admiral. ‘We shall be wishing you were with us all the time.’  「未来」を表すshallが使われているので、「いてもらいたいんです」ではちょっと不正確です。今ももちろんそうは思っていますが、ふたごたち抜きで航海に出た後のこと(未来)をいっているのです。 #21352 LMSさん
243 テントがたたまれ、きちんとかさねられてフォアピークにしまわれるころには、 191 By the time the awning was folded and doubled into a neat bundle and stowed away in the forepeak,  64頁参照。 #21539 LMSさん
244 人気のないボート[置場おきば/工場]を通りすぎた。 192 They were passing the deserted boat-yards.  211頁参照。 #21378 LMSさん
245 きゆう[ふね風上かざかみにまわさなければならない/ジャイブする]ようなことが比較的ひかくてきに少ない、川すじのまっすぐなところにきたら、トムはふたりにかじをとらせるつもりだった。 193 As soon as they were in a reach where there was less chance of an unexpected jibe, he would have them at the tiller,  「ジャイブ」という言葉はすでに141頁に出ており、注まで付いています。 #21378 LMSさん
249 「おぅい、トム。」と、トムがティーゼル号のメンシートをにぎっているのを見て、その貨物船の[運転士/船長]が声をかけた。 196 ‘Hullo, young Tom,’ called the skipper of the wherry, seeing Tom at the mainsheet of the Teasel. #21539 LMSさん
「貨物船の[運転士/乗組員]はみんな知ってますよ。」 ‘I know all the wherrymen,’ #21539 LMSさん
255 もし、もし! ああ、きみかい、ウォルターズ? どうもありがとう。 201 Hullo! Oh, is that you, Walters? Thank goodness for that.  thank goodnessは「ありがとう」という「感謝」ではなく、「やれやれ、ありがたい」という「安堵」の気持ちを表します。 #21378 LMSさん
256 「だけど、最初さいしよのレースがあしたよ。」
[この事件じけんをしらべなけりやならないんだ。こいつの証拠しようこさがしをしなけりゃならないんだよ/取り消さなけりゃならないな。全部のレースの出場を取り消さなけりゃ]
‘But the first race is tomorrow.’
‘I’ve got to scratch for it,’ said their father. ‘I’ve got to scratch the lot.
 scratchを「かき集める」という意味にとったのでしょうが、ここでは「(名前をリストから)削除する」(小学館『英和中辞典』)が適切です。the lotも「すべて」ということです。「すべてのレースから(フラッシュ号の)名前を削除しなければならない」ということです。 #21378 LMSさん
257 いいよ、かえってきたらすぐ、優勝ゆうしようしたふね挑戦ちようせんするから。[/今すぐ主事にそういうよ。] 202 Never mind, Flash shall challenge the winner as soon as I get back. I’ll tell him so at once. #21378 LMSさん
258 マクギンティさんがいいはじめたが、車がうごきだした。[ファーランドは/]ダッシュボードの時計とけい[をちらと見た/ファーランド氏の目にはいったのだった] 203 began Mrs McGinty. But the car was moving. Mr Farland had just caught sight of the clock on the dashboard.  「車が動きだし」てからファーランド氏が「時計を」見たように取れます。しかし時計を見た方は過去完了形になっていますので、こちらの方が先に起こった出来事です。
 つまりマクギンティさんがまだ何か言っている途中で、ファーランド氏はダッシュボードの時計を見て、もう時間がないことに気づき、車を発進させたわけです。
#21378 LMSさん
260 死と栄光号デス・アンド・グローリイごうもなかった。[(改行)/]ふたりは水ぎわに走りよって、 204 by the Swan had disappeared. The twins ran to the water’s edge, #21378 LMSさん
273 「いいかい、ふねそこどろにひっかかっ[ても/たら]、そのままに[していよう/なってしまうよ][/引き]しおながれがこんなにはやいんだから。」 213 ‘I say, if we do get stuck we’ll stay stuck, with the tide racing out like this.’  we’llは「意思」のwillではなく、「推量・判断」のwillです。つまり、潮が急速に引いている(racing out)ので、水の深いところをそれて泥に引っかかってしまうと、引っかかったままになってしまう(ちょうど25章でそうなったように)ということを言っているのです。 #21404 LMSさん
275 トムは下流かりゆうながめて、ボートをつないで[おくため/安全に待てるよう]に川の水路すいろに立ててあるはずのふとはしられつ一生いつしようけんめいさがした。 214 Tom looked anxiously down the river for the group of heavy piles standing out into the channel, so that boats can tie up to them and wait in safety. #21404 LMSさん
277 すると、そくざにべつの男が三人かべのうしろからかおを出して、前の男といっしょになってそこにすわり、[カルタ/トランプ]をはじめた。 216 Instantly three other men bobbed up from behind the wall and joined him, and all four of them settled down to play cards #21404 LMSさん
278 「これで大丈夫だいじようぶだ。」トムは[/すばやくもやい綱をむすび、]ピークをおろした。 217 ‘All right now.’ He made the warp fast and lowered the peak. #21404 LMSさん
281 ディックがいった。[(改行)/]はしらのところの水のながれがとまったよ。」[(改行)/ほとんど同時に]ドロシアもいった。[(改行)/]「あのごみのながかた 218 Dick said, ‘The water’s stopped going down the piles,’ and, almost at the same moment, Dorothea said, ‘That last crumb’s sailing very slowly.’ #21404 LMSさん
284 番目ばんめはしとおりぬけた。[/トムのすぐ背後の三番目の橋をバスがうなりをあげて渡った。]今が大事だいじな時だ。 221 The second bridge was gone. A motor-bus roared across the third close behind him. Now was the time. #21404 LMSさん
トムはかたごしにふりむいて、づなきつけるために[、/]はしらの上にまっすぐにとりつけてある[/、緑の(海)草でまだらになっている]鉄棒てつぼうを見た 222 Over his shoulder he saw the iron bar flecked with green weed, fixed upright on the pile for people to pass their warps round. #21404 LMSさん
286 ふねをできるだけ風上かざかみにむけて。」と、トムが「提督ていとく」に声をかけた。[/「ぼくたち間切って橋を通りぬけなくちゃ。」] 223 ‘Clause-hauled,’ called Tom to the Admiral. ‘We’ve got to tack up through the bridge.’ #21404 LMSさん
289 かやぶきの褐色かつしよく尾根やねの上で、ダッジョン先生の金色のコイが[きょうも/あいかわらず]北西ほくせいをむいてたのしげにおよいでいた。 225 Dr Dudgeon’s golden bream, high above the brown reed-thatching, was still swimming merrily north-west.  「きょうも」とありますが、その前日は風向きは違いました。(南東)このstillは「まだ、依然として」という意味です。つまり、17章冒頭でスターボードが風見を見た時点(253頁)と比べて、「まだ、依然として」風は北西だった、ということをいっているのです。 #21412 LMSさん
290 組み立てるばかりにして水路すいろはこぶバンガロー[/(「トランプ[カード]の家みてえだな。」と、ジム・ウッダルがいった)]や、 226 and of the bungalows that were sent down by water all ready-made and needing only to be set up (‘Card houses, I call ’em’) #21412 LMSさん
298 サー・ガーネットごうはエイクルのはしをあとにして、また帆走はんそうをはじめた。[/しかしティーゼル号はまったく影も形もなかった。] 231 Sir Garnet had left Acle Bridge astern of her, and was sailing once more. And never a sign of the Teasel. #21412 LMSさん
301 ヤーマスの煙突えんとつが見えてきた。ついでなみも見え、ジムがそこまでふねすす[てしおわるのをつ/る]つもりだったが、今は[それものぞめなくなった。/潮がまたかわるまでは着けそうになくなった]ゴールストンのあたりで汽船きせんのならす汽笛きてきもきこえてきた。サー・ガーネットごう競走用きようそうよう水路すいろをとってゆっくり大きなまがり目をまがった。 233 Yarmouth chimneys were in sight, and rows of houses, and they could hear the steamers down by Gorleston where Jim could no longer hope to take the wherry till the tide turned again. Slowly Sir Garnet drove round the big bend by the racecourse.  「そこまで」が指しているのは「ヤーマス」のように思えます。すると、「それも望めなくなった」のですから、ヤーマスにさえ船を進めることができないように読めてしまいます。
 原文を見ると、「そこまで」が指しているのは「ゴールストン」だとわかります。
 さらに、racecourseは「競馬場」という意味があります。[1]実際にヤーマスの地形図を見ると、スケア地峡を過ぎてビュア川が最後に大きく曲がるあたりの東側に競馬場が記載されています。付近には乗馬施設(クラブ)を表す蹄鉄の記号も書かれています。(Ordnance Survey Outdoor Leisure 40 The Broads)
#21412 LMSさん
307 と、トムがいった。[/(改行)]
 ドロシアはブレイドンのほうを
238 said Tom.
 Dorothea looked back towards Breydon.
#21422 LMSさん
309 「わたしたち、ポートとスターボードに、どこまできたか知らせるはがきが出せるようなところへいくようにしなけりやだめよ。[今は郵便ゆうびんポストからずいぶんとおいところにいるの/これで赤い柱からじゅうぶん離れてる]?」 240 ‘we must try to get somewhere so that we can send off postcards to tell Port and Starboard where we’ve got to. Am I far enough away from the posts now?’  直訳すると、「わたし、今postから十分離れているの?」となります。「わたしたち」ではなく、「わたし」になっていること、そして308頁の「気をつけて、ドット、赤い柱に近よらないで。」を考え合わせると、「柱」(ブレイドン湖の水路標識)のpostでしよう。日本語では主語の「わたし」がない方が自然かもしれませんね。 #21422 LMSさん
かれらは大きな赤と黒の[サインポスト/水路標識]番号ばんごうを読みながらすすみ、すでに四十だいはしらたつしていた。とおく右手には、タールをったくいの長いかべがつづいていた。ノリッジ川の川口には、また黒いくいが立ちならんでいた。 They were reading the numbers on these big red and black beacon posts, and had already reached the forties.  beacon postはこの後何回か出てきますが、319頁では「道しるべ」、386、400、402頁などでは「水路標識」と訳されています。(399頁では「くい」)「水路標識」がもっとも適切だと思うので、統一すればいいと思います。 #21422 LMSさん
311 「ぼくたちまだ何キロもさきへい[かなきやならないんだ/けるだろう]よ。」と、トムがいった。 241 ‘And we’ll get miles farther yet,’ said Tom.  これは推量・判断を表すwillです。 #21422 LMSさん
「風がやみさえしなければしお大丈夫だいじようぶだ。」といって、かれはふりかえると[西北せいほく/北西]のほうをながめやった。 ‘Ye’ve a good tide yet if the wind don’t fail ye,’ said the pilot, turning round and looking away towards the north-west. #21422 LMSさん
324 それから、[運転士うんてんし/航海士]の名はミスター・ホーキンズ。」 252 And the mate’s name is Mr ’Awkins.’ 【参考】ロンドン訛りで「オーキンズ」と発音しています。 #21433 LMSさん
325 料理りようりストーブ[のほうが新式しんしきだ/は船首にある]けど、このほうがべんりだからここで使っているんだよ。 253 ‘The dooking stove’s forrard,’ she was saying, ’but we ’ave this ’ere for convenience. #21433 LMSさん
326 「わたしはじぶん[の/がナイスとよべるものが]すきな[ものをナイスっていう/]んだよ。」 254 ‘I like things what I call nice,’ said Mrs Whittle... #17205 LMSさん
ジャック、これをホークにやって、 ‘Jack,’ she said. ‘You give this to ’Awk, 【参考】ロンドン訛りで「オーク」と発音しています。 #21522 LMSさん
327 「あなたがボブじいさんを知ってたんでよかったわ。」と、スターボードがいった。
[おれたち/やつ]は知らねえんだよ。」と、船長せんちようがいった。
254-255 ‘It was very lucky he knew you,’ said Starboard.
‘’E didn’t,’ said the skipper.
#21433 LMSさん
330 [きたぞ/ほらよ]ホーク。」と、ズボンのポケットに片手かたてを入れながら、ミスター・ホイットルがいった。「さ、チョウチョウのあみに入れる金だ。」 256 ’Ere y’are, ’Awk,’ said Mr Whittle, putting his hand in his trouser pocket. ‘’Ere’s the money for the butterfly net.’  標準表記ではHere you areになりますが、これは何かを手渡す時の決り文句です。[2]
【参考】ロンドン訛りで「オーク」と発音しています。
#21521 #21522 LMSさん
332 「トプスル、ホーク 258 ‘Topsail, ’Awk! 【参考】ロンドン訛りで「オーク」と発音しています。 #21522 LMSさん
334 [レモンド/ローモンド]うつくしいきし 259 The bonny bonny Banks of Loch Lomond [1]よると湖の名前はローモンド湖です。また、曲名としては、『ローモンド湖』あるいは『ロッホローモンド』『ロックローモンド』として知られています。 #16873 Pockutさん
そして、ロンドン川やロチェスターはしやロッテルダムはじめ外国がいこくのほうぼうのみなとのことがかたられた。 And there was talk of London River and Rochester Bridge, and of Rotterdam and other foreign ports.  London Riverは3回出てきますが、いずれも違う言い方をしています。統一したほうがいいのではないでしょうか。
  • ロンドンの川(331頁)
  • ロンドン川(334頁)
  • テムズ川(370頁)
#21433 LMSさん
338 [はしをくぐる時/それらの橋の下には]、まがっている川や、ほとんど水の中に立っている家々や、岸壁がんぺきにつながれている、手こぎボートや、家々の裏口うらぐちから裏口うらぐちおよぎまわっている一群いちぐんの白いアヒル、などが目にはいった。 262 Under the bridges they could see the curving river, houses almost standing in the water, rowing-boats tied to the walls, and a flock of white ducks swimming from one back door to the next.  ベックルズの船着場は橋の手前にあります。原文を見ると、「橋の下にこれこれのものが見えた」と取るのが自然です。また、橋をくぐるんだったらマストを倒すはずですが、それについての言及は何もありません。橋の下からその向こうの風景がいろいろ見えたということだと思います。 #21448 LMSさん
339 「テムズ川の貨物船かもつせんだよ。」と、トムがいった。「あのふね[ボー/]スプリットが見られるよ。 263 ‘Thames barge,’ said Tom. ‘You can see her sprit.  spritは船首にある「ボースプリット」ではなく、329頁に出てきた「スプリット」のことです。ちゃんと注までついています(335頁)。 #21448 LMSさん
340 オオバンクラブいんに出した。[(改行)/]「ゆうべセントピーター僧院そういん 265 to the three small Coots of the Death and Glory. ‘Burgh St Peter last night. #21448 LMSさん
342 トムは耳にいれなかった。[/(改行)]
 かれらは、トムが
266 but he did not hear her.
‘ They saw him take flying
#21448 LMSさん
345 そして、ディックが、じぶんとドロシアは、ほかの三人に、船乗ふなのりのすることをおそわっているんだと説明せつめいした時、[運転士うんてんし/航海士]のミスター・ホーキンズが、[もやい/腰掛け]むすびのつくりかたおそわったかと、ディックにきいた。 268 And when Dick explained that the others were teaching him and Dorothea to be sailors, Mr Hawkins, the mate, asked him if they had shown him how to throw a bowline on a bight.  Bowline on the bightはもやい結びとは結び方も用途も違うもので、「腰掛け結び」という名前がついていました。「高所作業や緊急脱出の時などに、体を締めつけずに輪に腰掛け、吊り板がわりに使う。」という説明があります。 #21448 LMSさん
346 [バウライン/もやい結び]とか、[フィシャーマンズ/てぐす結び]とか、[カリック・ベンズ/小綱つなぎ]とか、[ローリング/枝結び]とか、ブラックウォールとか、[ティンバー/より結び]とか、ハンドスパイク・ヒッチェズとか、キヤッツ・ポーとか、[シープシャンクス/つめ結び]とか、[アイスプライセズ/蛇口結び]とか、[ロングスプライセズ/長手つなぎ]とか、グロメッツとか、セルヴァジィ・ストロッブとか、 Bowlines and Fisherman’s and Carrik bends, Rolling, Blackwall, Timber and Handspike hitches, Cat’s Paws and Sheepshanks, Eye splices and Long splices, Grommets and a Selvagee strop. 【参考】「もやい結び」以外は機械的に日本語での呼び方に変えてもあまり意味はないと思うので、参考ということで紹介します。(「長手つなぎ」以外は『結びKNOTS』財団法人帆船日本丸記念財団 1988年2月25日 初版発行(LMSさん)より。「長手つなぎ」は『ロープむすび』財団法人ボーイスカウト日本連盟 昭和50年4月15日第2刷発行(Titmouseさん)より。) #21448 LMSさん
タークス・[エ/へ]ッドはどうだな、ホーク ‘What about a Turk’s ’Ead, ’Awk?’  ホーキンズ夫妻は語頭のHを発音しませんが、「ホーク」を「オーク」と発音しているのや252頁では無視しているので、あわせる方がいいでしょう。 #21448 LMSさん
347 『おれたちあ、おまえの編物あみものをさがすために[うろうろ/転回]しちゃいられねえ。』 269 “We can’t go about to pick it up,”  190頁参照。 #21448 LMSさん
348 「あの赤い玉はミミズのかたまりなのよ。」と、スターボードがいった。
[/「キバナノクリンザクラの玉みたいに作ってあるの」と、スターボードがいったので、]ドロシアはあやうくをもよおすところだった。
270 ‘That red thing’s nothing but worms,’ said Port.
‘Made like a cowslip ball,’ said Starboard, and Dorothea felt nearly sick.
#9750 ウォーターズミートさん
349 老人ろうじんの耳にはいった。[(改行)/]「はりにかかるんじゃねえよ the old man heard that question. ‘Bless you,’ he said, #21448 LMSさん
351 階段かいだんをあがってきたミセス・ホィットルは、あやういところで、[そのつもりでもってあが/手にも]ったはたきを、おわかれのあいさつにふることができた。 272 Mrs Whittle came up the companion to shake a duster just in time to use it to wave farewell.  「そのつもりでもってあがったはたき」というのが釈然としません。普通お別れのあいさつにわざわざはたきを持って上がったりしませんよね。ただ手をふればいいんですから。
 ここでto shakeは目的を表す不定詞ではなく、結果を表すんだと思います。つまり、船室ではたきがけをしていたミセス・ホイットルが、ティーゼル号の出帆を知らされて、あわてて手にしていたはたきを持ったまま甲板に上がってきて、(その結果)お別れのあいさつに振るのにちょうどよいからそれを使った、ということじゃないでしょうか。
#21458 LMSさん
帰郷ききようした追放者ついほうしやがふたたび立ちろうとしている町を見ようとドロシアがふりかえると、ひとりの少年が赤い郵便配達ゆうびんはいたつ自転車じてんしやを、船着ふなつの水ぎわまでり入れたのが見えた。[/ドロシアのほかにその少年を見たものはいなかった。]提督ていとく」は船室せんしつをかたづけ、 273 Dorothea looking back at the town the returned native was leaving once more, saw a boy on a red post office bicycle ride across the staithe to the water’s edge. No one else saw him. The Admiral was tidying the cabin and #21458 LMSさん
356 トムがいった。[/(改行)]
 ふねながれにって
276 at the dark sky behind the rain.
 They were just moving with the stream,
#21458 LMSさん
360 ローストフトの煙突えんとつだの、ホェリイの旅館りよかんだの、 278 Lowestoft chimneys, and the Wherry Inn,  366頁と不統一です。原文の方もWherry Inn、Wherry Hotel(p.284)と不統一ですが、同一の施設です。Wherry Hotelという名前で現存します。 #21458 LMSさん
361 [このふねとしちゃ、り手に文句もんくはあるまいよ/ウルトン沼をやってくる時に、うけられるだけの風をうけてたな、この船は。]。 She had all she wanted coming up the Broad.  直訳すると「この船は(ウルトン)沼をやってくるのに必要なものすべてをもっていた。」ということになります。現行訳では「必要なもの」を「乗り手」ととったわけですが(名訳だと思いますが)、これは「風」のことじゃないかと思います。
 港務部長は、ティーゼル号が必要な風すべて(実際には必要以上でしょうが)を受けてウルトン沼をやってくるのを見ていたわけです。それでこういうコメントをしたのでしょう。これを補強する根拠として、2巻から類例をあげておきます。
ツバメ号はうけられる風はぜんぶうけたい。(524頁)
Swallow wants all she can get.(p.414)
#21458 LMSさん
364 トムは母親ははおやに話した。[/(改行)]
 「だけど、ふたりともここに
282 Tom was talking to his mother.
 ‘But they’re here....
#21458 LMSさん
トムがきょうだいにいった。「[けさ/]おきぬけにぼくたちがきみたちにだしたはがきのせいなんだよ。朝の便びんであれをったろう。 He turned to speak to the twins. ‘It’s those postcards we sent to you first thing in the morning. They got the early post. はがきを出したのは前日のことです。 #16261 LMSさん
366 防水外套ぼうすいがいとう[は/を]ガウン[にかえ/がわりにす]るの。 284 Oilskins for dressing-gowns.  We will changeが省略されているとみて、現行訳のような解釈も可能でしょうが、実際問題としてかれらがガウンを持っていたとは考えにくいです。また、港湾管理事務所はホテルではないので、お風呂はあってもガウンを備えているとも思えません。
 このforは「代用」のforではないでしょうか。つまり、ガウンがないのでお風呂あがりには防水外套でまにあわせようと言っているのだと思います。([2]にはa substitute for butter(バターの代用品)という例があります。)
#21458 LMSさん
フェリー・ホテルあついお食事しよくじをたべてから、 And a hot meal at the Wherry Hotel  ferryでなく、wherry(貨物船)なので、360頁の「ホェリイ」の方がいいでしょう。 #21458 LMSさん
367 その名をきいてドロシアが、『ツバメごうとアマゾンごう』などのウォーカーの[すえっ子/次男]ロジャを思い出した。 - 訳注 #18626 ジャイブさん
370 ヤーマス……灯船とうせん……トロールせん……[ノリッジ/ハリッジ]からの定期航路船ていきこうろせん…… 286 Yarmouth...the lightship...trawlers...liners out of Harwich... #21494 LMSさん
ウェルカムごうをみまもっていた。[(改行)/]提督ていとく」はかんたんな鉛筆えんぴつ watched her wistfully. The Admiral, with a few stroke of a pencil, #21494 LMSさん
371 [ああ、そうだな/まあいいや]。」と、とつぜん、トムがいった。「ティーゼルごう自身じしんだって、ずいぶんとおくへきたもんだ。そして、あとまだ四日もあるんだ……」 287 Oh, well,’ said Tom suddenly, ‘the Teasel’s come a jolly long way herself. And we’ve got another four days...’  海へ出るウェルカム号を「せつないあこがれの心で見まもっていた」子どもたちです。「ああ、そうだな。」というのはちょっと場違いな感じがします。Oh, wellは「仕方がない」というあきらめの気持ちを表します。(小学館『英和中辞典』) #21494 LMSさん
374 「あしたはしおはちょうどいいのよ。」と、ポートがいった。「もしヤーマスまでくだれればね。そして、もしわたしたちがくらくなる前にエイクルまでいければ、[あした/あさって]らくにホーニングにかえれるわ。だれかが早くこしてくれれば、朝ごはん前によ。」 289 ‘Tide’s all right tomorrow,’ said Port, ‘if we do get down. And if we get up to Acle before dark, we can easily get to Horning next day, before breakfast if somebody wakes us up. 「あした」暗くなる前にエイクルまで行き,しかも「あした」ホーニングに,それも朝ご飯前に帰るのは不可能です。「あさって」と思われます。 #16310 LMSさん
375 サルハウスの入口の[グリーヴ/カイツブリ]がぬすまれちゃったよ。 287 The grebe’s nest in Salhouse Entry been robbed. #21494 LMSさん
380 「リーダムにくのはいつごろかわからないわね。」と、「提督ていとく」がいった。「だけど、そこ[までいかなきゃ、わたしたちの必要ひつよう食糧しよくりようは手にはいりませんよ/で必要なものはぜんぶ買いましょうね]。」 293 ‘We don’t know what time we’re going to get down to Reedham,’ said the Admiral, ‘but we’ll get all we want there.’  we’llは「〜するつもりだ」という意志を表すwillじゃないでしょうか。いつごろ着くかはわからないが、ぜひリーダムで買い物をしたいと思っている「提督」の意志を反映した文だと取るほうが自然だと思います。 #21521 LMSさん
384 そして、ドロシアは、ティーゼルごうと小さなティットマウスごうが、しおにまきこまれて、どうしようもなく、[転回てんかいし/まわり]ながら、[ブレイドン/ヤーマス]はしの下から海にながされるところを想像そうぞうした。 295-296 and Dorothea saw the Teasel and the little Titmouse swirling helpless in the tide, being swept down to sea under the Yarmouth bridges. #21521 LMSさん
385 「バーニイ[旅館りよかん/・アームズ]で牛乳とたまごが買えるよ。」と、トムがいった。 297 ‘We could get milk and eggs at the Berney Arms,’ said Tom.  386頁参照。 #21521 LMSさん
386  「バーニイ[旅館りよかん/・アームズ]があるわ。」と、「提督ていとく」がいった[が/。そして]最後さいごの川すじを間切まぎりながらくだりはじめた時いった。「それからブレイドンの道しるべがあるわ。」 ‘There’s the Berney Arms,’ said the Admiral, and then, as they began beating down the last reach of the river, ‘And there are the Breydon posts.’
間切まぎりながら川をくだってバーニイ・アームズについた。(395頁)
and tacked down-river to the Berney Arms. (p.304)
#21521 LMSさん
前方ぜんぽうに黒いくいと、二つの川の合流ごうりゆうする地点ちてんしめす高い水路標識すいろひようしきがあった。[/そのむこうにひろびろとした水が遠くまでのびており、水路を示す柱(標識)がならんでいた。]ティーゼルごうはイェア川の川口にきたのだ。 Ahead of them was black piling and a tall post marking the place where the two rivers met. Beyond it they could see where open water stretched far into the distance, with beacon posts marking the channel. They were at the mouth of the river. #21521 LMSさん
388 「トム[がくるころには、わたしたちぶじにかえして/にはわたしたちがちゃんと見え]るわよ。」と、ドロシアがいった。 298 ‘Tom’ll see us all right.’ said Dorothea.  直訳すると「トムはわたしたちをちゃんと見るだろう。」です。この場面で、ティーゼル号はブレイドンをくだっていこうとしているわけですが、トムの方でもティーゼル号が見えるだろうから、わたしたちがどこへ行ったかわかる、とドロシアはいっているのです。 #21521 LMSさん
393 「すぐにつぎのはしら[を見つけなければなりません/が見えるはずです]よ。」と、「提督ていとく」がいった。 303 ‘We’re bound to see the next post in a moment,’ said the Admiral.  be bound toには「〜しなければならない」という意味もありますが、「すぐにつぎの柱を見つけなければ」ならないのはわかりきっています。むしろ「きっと〜する、〜するはずだ」という意味の方がこの場合は自然だと思います。この場面でも「提督」は楽観的なわけです。 #21521 LMSさん
398 [帆走中はんそうちゆう/転回する時]に水をこぼさないように注意ちゆういしなけれはならないと思いながら、ティーゼルごうって、ブレイドン間切まぎりながらくだっていった。 307 and remembering that he would have to be careful not to spill it in going about,beat down to Breydon Water in pursuit of his runaway ship.  「間切りながら」すすんでいるので、go aboutは「転回する」の方がいいと思います。 #21521 LMSさん
399 いかりをおろしていれば、ぶじだよ。」[(改行)/]それこそかれらが anchoring where they are.’ He never guessed for a moment #21521 LMSさん
401 とつぜん、トムはとびあがった。[羅針盤らしんばん/コンパス]があったのをわすれているなんて、なんというばかだったんだろう。 309 Suddenly he jumped to his feet. What an idiot not to remember his compass.  他の巻では「コンパス」と訳しています。例えば、『シロクマ号となぞの鳥』19頁で訂正されています。 #21521 LMSさん
[羅針盤らしんばん/コンパス]をもっていくのかと、 #21521 LMSさん
402 [羅針盤らしんばん/コンパス]海図かいずがなければ #21521 LMSさん
[羅針盤らしんばん/コンパス]があればそんなことは #21521 LMSさん
[羅針盤らしんばん/コンパス]注意ちゆういぶかく #21521 LMSさん
[羅針盤らしんばん/コンパス]しめすとおり #21521 LMSさん
403 [そ/あ]れは、とおく、かすか[に、/だけど]まるで相手あいてのこたえのび声のよう[にひびいた/きこえたぞ]。トムは[羅針盤らしんばん/コンパス]をちらと見た。 310 That did sound almost like an answering hail, faint, far away. He glanced at the compass.  このthatは現行訳のようにその直前のトム自身の叫び声ともとれますが、そうすると段落の最後で、ティーゼル号のこたえがたしかにあったと思っているのと合いません。この直前のトムの叫び声の後にちょっと間があって、ティーゼル号のこたえのような声が聞こえたんだと思います。そしてその声をthatで受けて、「おや、あれは返事の叫び声のように聞こえたぞ。」と、トムは思ったのでしょう。コンパスを見るとだいたい方向もあっている。それで段落の最後で、たしかにこたえがあったようだ、と結論したことでぴったり合うと思います。 #21521 LMSさん
ティーゼルごうからのこたえが、たしかにあったようだ。[/(改行)]
 トムはもう一んで
He was almost sure he had heard them.
 He hailed again,
#21521 LMSさん
今は[羅針盤らしんばん/コンパス]やおもりで #21521 LMSさん
403-404 すばらしいさけびごえがおこった。[(改行)/]「ティットマウスごう! アホイ!」 311 really splendid yell from the whole of the Teasel’s crew, Titmouse! Ahoy!  PuffinのTitmouse!の前のクォーテーションの脱落は誤植と思われます。 #21521 LMSさん
404-405 それから、オールをどろの中につっこんだトムは、たった二十メートルしかはなれていないのに、ティットマウスごうとティーゼルごうは、しおがふたたびあげてくるまでは、二十キロメートルもはなれているのとおなじことだということをさとった。 312 And then, prodding into the mud with his oar, he realized that with only twenty yards of it between them, the Titmouse and the Teasel, until the tide rose once more, might just as well be twenty miles apart. 【参考】単位について換算するか、註記するか悩ましいところです。 #21521 LMSさん
408 船首せんしゆ物置ものおにある大きな束さ。 314 ‘The big coil in the forepeak.  64頁参照。 #21539 LMSさん
413 トムのところへ、いっておしまい! トムだよ! トム[のところへいきなさい/をつれておいで]!」 318 Go to Tom! Tom! Go to Tom! Fetch him!’ 【参考】 #21539 LMSさん
415 船首せんしゆ物置ものお予備よびのシャックルが一つあるよ。 319 ‘There’s a spare one in the forepeak.  64頁参照。 #21539 LMSさん
421 つなをたばねて[くれ/ちょうだい]。たぐって。」 324 ‘Coil it down, Twin. In with it.’  現行訳の言葉使いではトムの台詞のように思えますが、その直前にもトムの台詞が続いています。原文ではTwinに話しかけていることがわかります。これは「ふたごの片割れ」という意味で、ふたごたちがお互いを呼ぶ時だけに用いられます。
「さ、いこう。」と、スターボードがいった。(107頁)
‘Come on. Twin,’ said Starboard. (p.89)
「シートをたぐってちょうだい、ポート。(393頁)
‘Haul in on the sheet, Twin. (p.302)
#21554 LMSさん
少しあらわなきゃ、物置ものおにしまうことできないわ。」 We can’t stow it in the forepeak till it’s had a bit of washing.  64頁参照。 #21539 LMSさん
422 [/短いブームに巻いてあった]ジブをとりこ[むのを手つだい/み][それをみじかいブームにいて、/]よごされないように船室せんしつにしま[/うのを手つだ]った。 and helped her to take the jib, rolled up round its short boom, and stow it in the cabin out of danger.  rolled up...の動詞の過去形ではなく、過去分詞形で、前のjibを修飾しています。つまりこの時ジブを巻いたのではなく、それ以前にすでに巻いてあったのです。その根拠はこの直前のポートの台詞です。
ジブをどけてちょうだい、だれか手のきれいな人。すぐに巻いておいてよかったわ。」(421頁)
 helpは以後の三つの動作すべてに掛かっているようです。
#21554 LMSさん
#21688 JAFFYさん
「そのつな物置ものおにしまわないでくれ。 ‘Don’t try to stow that rope in the forepeak.  64頁参照。 #21539 LMSさん
424 [どうしたんだか/とにかく]、トムいなくなっちゃったわよ」と、ドロシアがささやいた 326 Dorothea whispered, ‘Tom’s gone, anyway.’  前ページで「かくれろ」といったのはドロシア自身なんですから。普通に「とにかく」と訳すのがいいと思います。 #21554 LMSさん
425 「ほんとにね。」と、いかにもにがにがしげにポートがいった。
[お通りください/ほかをあたりなさいよ]。」と、スターボードがいった。
326 ‘Indeed,’ muttered Port, with a good deal of bitterness.
Try next door,’ said Starboard.
【参考】ポートの台詞に比べて、スターボードの台詞があまりにがにがしい感じがしません。直訳すると「隣を試しなさい。」ということで、勧誘、売り込みを断る時の「他(よそ)をあたってください」にあたる言い方です。 #21554 LMSさん
426 「あっ! あぶない!」まるで自分自身じぶんじしん快速艇かいそくていっていて、前方ぜんぽう危険物きけんぶつみとめでもしたように、スターボードがさけんだ。
 [/「潮を忘れているわ。」と、ポートがいった。]
 次の瞬間しゆんかんふね激突げきとつした。
327 ‘Ow! Look out!’ cried Starboard, almost as if she were aboard the cruiser and saw the dager ahead.
‘They’ve forgotten the tide,’ said Port.
The next moment the crash came.
#13160 頭目さん
431 スターボードのいうとおりだった。[(改行)/]死と栄光号デス・アンド・グローリイごうは、快速艇かいそくてい 331 She was right. The Death and Glory moved towards one of the red beacon posts #21554 LMSさん
433 ポートはぼうぞうきんでふきまわっていた。[(改行)/]前部甲板ぜんぶかんぱんどろ 333 Port was busy with a mop. ‘Foredeck’s clear of mud, #21554 LMSさん
435 [トム/ビル]とピートというきようじんな二つのエンジンの協力きようりよくがあっても 334 Even with the help of those stout engines, Bill and Pete, #16345 LMSさん
437 おめえさんたちは[北の/ノース]川をのぼるしおにまにあうぜ。」 335 You’ll have the tide with you up the North River.’  大文字のNorth Riverですので、「ノース川」(=ビュア川:33頁の註参照)に統一すべきでしょう。 #21554 LMSさん
441 [/となって]は、[それは/塗り消さずに]そのままにしておいたほうが[いい/よかった]ように思われた。 339 It seemed now that he might just as well have left it as it was.  have left itと完了形になっていますので、「そのままにしておいたほうがよかった」と過去のことを述べていることになります。この場面で、トムはマーゴレッタ号を流したことはもちろん、ティットマウス号の名前を消したことについても後悔していて、そんなことをしないで「そのままにしておいたほうがよかった」と思っているのです。ですから現行訳の趣旨とは逆のことをいっているわけです。 #21554 LMSさん
443 ドルフィンをめぐって、しおがさかのぼっている[北部ほくぶ/ノース川]の川口にはいった。 341 round the dolphins and into the mouth of the North River,  437頁参照。 #21554 LMSさん
444 ジョージ・オードンのことじゃないだろう[か/な] 341-342 Surely not George Owdon? 【参考】これは単なる疑問文ではなく、否定疑問文ですから、「(違うと思うけど)〜じゃないだろうな。」という気持ちを表しています。
「ジムおじさんじゃないでしょ?」と、ナンシイがいった。(『長い冬休み』296頁)
‘Not uncle Jim?’ said Nancy,(p.228)
#21554 LMSさん
445 [海岸用かいがんようのパジャマ/ビーチウェア]にベレーぼうの女たちが、 342 and berets and beach pyjamas.  73頁参照。 #21554 LMSさん
450 自業自得じごうじとくだね。」と、ビルがいった。「[ねえ/うん]、そのチョコレートをもう少しく[れない?/ださい] 346 ‘They only got themselves to thank,’ said Bill. ‘Yes, please, I’d like another bit of that chocolate.’  Yesではじまっており、だれか(おそらくバラブル夫人)に勧められたのに対する答えであることがわかります。pleaseもつけてるし、I’d likeというのもていねいな言い方です。 #21554 LMSさん

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