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トールキン関連本の紹介(含他メディア)―映画化の前と後

07.12.30 鈴木朝子

はじめに

 The Lord of the Rings『指輪物語』が映画化され、日本でも3作すべてが上映された。映画についてはタイトルがなぜ「ロード・オブ・ザ・リング」で最初の「ザ」はともかく最後の「ズ」がないのかとか、そもそもなぜ「指輪物語」じゃないのかとか、なぜ第一部のとき日本ではちゃんと「第一部」であると宣伝しないのかとか、最初字幕がひどくて改善運動が起きたとか、キャラクターやシーンの原作にない部分や改変された部分が納得できないとか、まあいろいろ言われたし思うところもないわけではないが、全体としては私はよくできていたと思うし大変楽しめた。第三部では作品賞・監督賞をはじめアカデミー賞ノミネートすべての11部門を受賞するという快挙を成し遂げている(ちなみに第一部は13部門ノミネート・4部門受賞、第二部では6部門ノミネート・2部門受賞)。

 そして、映画化に伴って、原作のリニューアルから映画のみの人向けのガイド本まで、以前では考えられないほどの関連本・便乗本が次々に出た。
 ただし今回の映画化では、以前のアニメ化のときのフィルムブックに該当する映画ストーリー準拠のノベライズ本は英語でも出ていない模様(トールキンの著作を管理しているところが許可していないらしい)。

 ここでそれらを紹介してみたいと思うが、各本へのコメントはあくまで執筆者の私見であることをご承知おきいただきたい。最低一度は手に取って見たつもりであるし、文責は執筆者にあるが、信頼できる各所の紹介・感想は大いに参考にさせていただいた(文中敬称略)。
 全体として、以下の個人サイトには大変お世話になった。
 この他にもいろいろ参照させていただいたところがある。
 各サイトにはお礼を申し上げたい。

 また、amazon.co.jpの各本の「カスタマーレビュー」も大変参考にさせていただいた。なかなかおもしろいものが多く、必ずしも読者の総意とは言えないとは思うが、その書評への他者の投票具合なども参考になるので、機会があれば気になる本のレビューを見てみることをおすすめする。

  1. 刊行年順一覧
  2. 著作
  3. 関連書籍
  4. 雑誌・ムック
  5. オーディオ/ヴィジュアル

1.刊行年順一覧

 はじめに、著作も関連本もすべて刊行年月順にしてどんな本がどんな順に出てきたかわかるように一覧してみると以下のようになる(「刊行年月」は奥付の記述なので実際の発売日とは多少異なる場合もあり、刊行順は若干前後するものもある)。先頭に種類を記載。「雑誌」は雑誌・ムックの特集もので参考程度(映画関係は含まず)。「英文」は日本で出た著作の英文テキスト本。
 おもしろいのは、映画ができたことによる本でも、直接の映画関係本以外、大半がタイトルに映画名「ロード・オブ・ザ・リング」ではなく「指輪物語」を使用していること。映画から来て原作未読の人を対象とするなら「ロード・オブ・ザ・リング」でなくてはわからないのでは? ちなみに、映画の最後に「原作は〜」と各国での原作本の紹介が入るのは監督の意向だそうだ。
 なお、取り上げているのは全体がトールキンまたは『指輪物語』または映画「ロード・オブ・ザ・リング」に関するものとした(タイトルに並列は許容)。また、同じ本でも内容・外観に大きな変更があったときは取り上げることとした。
 もし漏れているものをご存知の場合は、ご一報いただければ幸いである。
 ●色は映画化以前、●色は映画化以降(日本公開直前のものを含む)

2.著作

 では、映画化以前に出ていたものを含め、種類ごとにコメントする。
 基本的に邦訳のあるもの・日本語の本に限るが、一部未邦訳のものも含む。

2.1 作品

The Hobbit, or, There and Back Again(1937,1951(,1966))
ホビットの冒険 瀬田貞二訳 岩波書店 1965.11 寺島竜一挿絵
日本で最初に出たトールキンの作品。日本版は1951年刊の第二版が底本。『指輪物語』の前話に当たる。
ホビットの冒険 瀬田貞二訳 岩波書店 1983.9 第10刷改版 寺島竜一挿絵 amazon4001109832
1983年9月刊行の第10刷改版で訳文のほか、挿絵もゴクリの姿などに一部変更がある。
ホビットの冒険 上・下 瀬田貞二訳 岩波書店(岩波少年文庫) 1979.10 寺島竜一挿絵
上記の少年文庫版(新書サイズ)。
ホビットの冒険 上・下 瀬田貞二訳 岩波書店(岩波少年文庫) 1986.3 第8刷 寺島竜一挿絵 amazon 4001120887 amazon 4001120895
1986年3月刊行の第8刷からカラーカバーつきのものに変わる。
ホビットの冒険 瀬田貞二訳 岩波書店(岩波少年文庫創刊40年記念特装版) 1990.9 寺島竜一挿絵
また、1990年9月には「岩波少年文庫創刊40年記念特装版」の一冊として後書きのない一冊本で刊行(セット販売のみ)。
ホビットの冒険 上・下 瀬田貞二訳 岩波書店(岩波少年文庫) 2000.8 新版 寺島竜一挿絵 amazon 4001140586 amazon 4001140594
さらに、2000年8月に一回り大きい「新版」としてリニューアル。後書きに「訳者のことば」のほか斎藤惇夫による解説を追加。
ホビットの冒険 瀬田貞二訳 岩波書店(岩波世界児童文学集6) 1993.4  寺島竜一挿絵 amazon 4001157063
全集「岩波世界児童文学集」の初回配本の一冊として刊行。後書きなし。
ホビットの冒険 瀬田貞二訳 岩波書店(岩波世界児童文学集6) 2003.5 新装版 寺島竜一挿絵
2003年5月に装幀を一新したセット販売のみの「新装版」を刊行。
ホビットの冒険 上・下 瀬田貞二訳 岩波書店(物語コレクション) 1999.11 菊地信義装幀・加納光於装画 amazon 400026463X amazon 4000264648
地図以外挿絵がない「大人向け版」。ソフトカバー。猪熊葉子による解説あり。
児童書でない版を出すことで原書房刊『ホビット』への密かな対抗策ではと邪推している。
ホビットの冒険 瀬田貞二訳 岩波書店 2002.12 オリジナル版 トールキン挿絵 amazon 4001156792
横組で、挿絵をすべてトールキン自身のものにして原書の形に近づけた「オリジナル版」。後書きなし。
横組だが思ったほど読むのに違和感はなかった。一般にはあまり見る機会がなかったトールキン自身の挿絵が見られるのは嬉しい。
映画写真と「『指輪物語ロード・オブ・ザ・リング』はここから始まる」の文句入りの帯付き。岩波の映画対応。
The Annotated Hobbit(annotated by Douglas A. Anderson, 1988)
ホビット―ゆきてかえりし物語 ダグラス・A.アンダーソン注 山本史郎訳 原書房 1997.11
 原書1966年版を底本とした注釈版の翻訳。改訂履歴、各国版の挿絵の一部などが見られる「研究書」。
 物語の本として刊行することへの疑問だけでなく、訳文があまりにセンスがないのが問題。
  例:「君どこかおかしいよ!」(岩波版「あんたは、どこかえらく変わったなあ!」)←結末近くのガンダルフのセリフ
 外身の装幀がとてもきれいなのがくせもの(ただし中のページレイアウトは見にくい)。
 興味がある方は以下を参照のこと。
The Annotated Hobbit(annotated by Douglas A. Anderson. revised and expanded edition. Boston: Houghton Mifflin, 2002)amazon 0618134700
 原書は2002年に改訂増補版刊行。
 初版の日本語訳が「poor」であるという紹介が載っている。
The Hobbit, or, There and Back Again(illustrated by David Wenzel, 1989,1990)
絵物語ホビット―ゆきてかえりし物語 デイヴィド・ウェンゼル画 山本史郎訳 原書房 1999.11
 『ホビットの冒険』の漫画版。
 注釈版の翻訳と同じ訳者・出版社なので、失笑を買った「ナンタルチア」や誤訳「西の高地のエルフ」など基本的にそのままだが、「君どこかおかしいよ!」は「君、すっかり変わったねえ。」になっていた。
Clip the glasses …(in“The Hobbit”(1937,1951,1966))
コップかいたれ : 笑いのコーラス―イギリス滑稽詩画帖 内藤里永子編 吉田映子訳詩 トパーズパレス 1992.3 amazon 4924815063
 詩のアンソロジーに収録された『ホビットの冒険』の中のドワーフの皿洗いの歌。
 この歌に関しては3種類の訳があることになる。
The Lord of the Rings(1954-1955,1966)
指輪物語 全6巻 瀬田貞二訳 評論社 1972.2〜1975.2 寺島龍一表紙(外箱)/挿絵
 言わずと知れた、映画「ロード・オブ・ザ・リング」の原作。
 最初は半年から1年くらいの間を置いて1冊ずつ出たのでリアルタイムで読んでいた人は待ち遠しかったらしい。
指輪物語 全6巻 瀬田貞二 評論社(評論社文庫) 1977.4 トールキン表紙(カバー)/寺島龍一挿絵
 上記の文庫版。そのまま縮小しただけなのでページが一緒なのはわかりやすいが、字が小さいのが難。
指輪物語 全6巻 瀬田貞二 評論社(評論社文庫) 1978.6〜1979.5 映画ポスター表紙(カバー)/寺島龍一挿絵
 ラルフ・バクシのアニメ映画化(1979年7月日本公開)に伴い、1978年以降順次カバーが映画ポスター使用のものとなる。
指輪物語 全3巻 瀬田貞二/田中明子訳 評論社(カラー愛蔵版) 1992.3 新版 アラン・リー挿絵
 生誕100周年記念の改訳新版。第三部末尾の追補編が完訳となる。挿絵にすべてアラン・リーのカラーの絵を使用。
 ものすごく重いが立派で格好いい本。以下のカスタマーレビューを参照のこと。
指輪物語 全3巻 瀬田貞二/田中明子訳 評論社(カラー愛蔵版) ? 新版 アラン・リー表紙(外箱)/挿絵 amazon 4566023532
 外箱が100周年記念の白地のダンボールのものから現行の黄色を基調としたボール紙のものに変更された(時期不詳)。
指輪物語 全7巻 瀬田貞二/田中明子訳 評論社 1992.5 新版 寺島龍一表紙(カバー)/挿絵
 生誕100周年記念改訳新版の普通のハードカバー版(普及版)。初版の6冊から完訳となった追補編が独立して7冊となる。
 中の挿絵は寺島龍一のまま、カバーも初版の外箱の寺島龍一の絵を使用。
指輪物語 全7巻 瀬田貞二/田中明子訳 評論社 ? 新版 寺島龍一挿絵
 外箱が100周年記念の白地のダンボールのものから黄色を基調としたボール紙のものに変更された(時期不詳)。
指輪物語 全7巻 瀬田貞二/田中明子訳 評論社 2002.1 新版 アラン・リー表紙(外箱・カバー)/寺島龍一挿絵 amazon 4566023613
 2002年1月の第6刷から、外箱・カバーともアラン・リーの絵に変更。中の挿絵は寺島龍一のまま。
 映画の「コンセプチュアル・アーティスト」アラン・リーの絵を表に使用するという、評論社の映画対応。
指輪物語 9巻 瀬田貞二/田中明子訳 評論社(評論社文庫) 1992.7 新版 アラン・リー表紙(カバー)/寺島龍一挿絵
 生誕100周年記念改訳新版の文庫版。初版の6冊から前半の3冊を2冊ずつに分けて独自の版組とし、追補編はなしの「全9巻」。
 中の挿絵は寺島龍一、カバーにはアラン・リーの絵を使用。
指輪物語 9巻 瀬田貞二/田中明子訳 評論社(評論社文庫) ? 新版 アラン・リー表紙(カバー)/寺島龍一挿絵
 外箱が100周年記念の白地のダンボールのものから黄色を基調としたボール紙のものに変更された(時期不詳)。
指輪物語 9巻 瀬田貞二/田中明子訳 評論社(評論社文庫) ? 新版 アラン・リー表紙(カバー)/寺島龍一挿絵 amazon 4566023710
 2002年頃?から外箱が黒のものに変更。
指輪物語 全10巻 瀬田貞二/田中明子訳 評論社(評論社文庫) 2003.12 新版 アラン・リー表紙(カバー)/寺島龍一挿絵 amazon 4566023737
 2003年12月、ついに文庫版の追補編が「第10巻」として刊行され、文庫版は「全10巻」となる。
 これにより「エルフのための愛蔵版、ドワーフのための普及版、人間のための文庫版」が崩れる(笑)。
The Film Book of J.R.R.Tolkien's The Lord of the Rings(1978,1979)
フィルムブック 指輪物語 前編 田中明子訳 評論社 1979.7 amazon 4566020622
 ラルフ・バクシのアニメ映画のフィルムブック。アニメの絵の絵本のようなもの。
 映画が途中までだったのでフィルムブックも「前編」のみ。
Poems from The Lord of the Rings(1994)
指輪物語「中つ国」のうた 瀬田貞二/田中明子訳 評論社 2004.2 アラン・リー表紙(カバー)/挿絵 amazon 4566023818
 『指輪物語』の中に出てくる歌や詩を解説とともに収録したもの。
The Silmarillion(edited by Christopher Tolkien, 1977,1999)
シルマリルの物語 上・下 〔クリストファ・トールキン編〕 田中明子訳 評論社 1982.1〜1982.3 トールキン表紙(バック紺)
 『指輪物語』世界の神話・伝説集成とでも言うべきもの。神話が好きな人にはおもしろいとか。
 『指輪物語』の時代にはかなり「枯れて」いるエルフたちが、まだ血の気が多くて興味深い。
シルマリルの物語 上・下 〔クリストファ・トールキン編〕 田中明子訳 評論社 1996.8 新装版 トールキン表紙(バック白)
 1996年8月に表紙(カバー)のバックが白で使われている紋章の図を入れ替えた「新装版」刊行。
シルマリルの物語 上・下 〔クリストファ・トールキン編〕 田中明子訳 評論社 2002.2 新装版 トールキン表紙(バック臙脂・青)amazon 4566020657 amazon 4566020665
 2002年2月にはさらに表紙(カバー)のバックが上巻は臙脂・下巻は青の「新装版」刊行。
シルマリルの物語 〔クリストファ・トールキン編〕 田中明子訳 評論社 2003.5 新版 ロジャー・ガーランド表紙 amazon 456602377X
 エルフ語表記等を見直した改訂新版。版型を大きくし一冊本となる。1999年刊の原書第二版が底本で、友人に当てた手紙も収録。
 表表紙(カバー)はロジャー・ガーランド描くトゥオルの前に現れた水神ウルモ(うーん、でもこのウルモ様は私の感性にはちょっと…)。
Unfinished Tales of Numenor and Middle-earth(edited by Christopher Tolkien, 1980)
終わらざりし物語 上・下 クリストファ・トールキン編 山下なるや訳 河出書房新社 2003.12 トールキン表紙 amazon 4309203965 amazon 4309203973
 『シルマリルの物語』『ホビットの冒険』『指輪物語』のエピソードの別バージョンの断片や裏話など。これ以前の作品読了者向けで、あの世界のことを何でもいいからもっと知りたいという人におすすめ。
 この本から映画に使われたとおぼしき場面もあり。映画のみ、または『シルマリルの物語』未読の方は下巻から読むのがベター。
 詳しくは以下を参照。  増刷のたびに修正が入っているので(今後も)、これから買う方はなるべく新しい刷を(2004.3.11現在第5刷刊行)。
 修正部分等は以下を参照。  産経新聞2004.1.18には神宮輝夫執筆の嬉しい書評が出た(ネットからはリンク切れ、残念!)。
The Istari(in“Unfinished Tales”(edited by Christopher Tolkien, 1980))
魔法使いについて 高橋勇訳 : 鳩よ! 20(4) マガジンハウス 2002.4
 上記の単行本に先立って出た、『終わらざりし物語』第四部第二章「イスタリ」の別訳(抄訳)。
 ヴァラールの会議の部分、名前についての言語学的考察の部分などが省かれている。
The History of Middle-earth 1〜12,Index(London: George Allen & Unwin → Unwin Hyman → HarperCollins, 1983〜2002)
 全12巻と別巻索引からなる、〈中つ国の歴史〉と銘打たれた『終わらざりし物語』収録以外のさらに断片・異稿を集めた遺稿集。
 『Unfinished Tales』(=未刊の物語集、邦題『終わらざりし物語』)なんていうタイトルの本を出したら結構売れて、「もっと読みたい!」という読者の要望により刊行されたのではないかと推察される。
 第6巻から第9巻は「The History of The Lord of the Rings」〈『指輪物語』の歴史〉という、シリーズ内のシリーズとなっている。
 『指輪物語』の続編の冒頭部分とか、ラスト部分のいくつかの別バージョンなども収録されているらしい。
 邦訳は欲しいが、今の流れから河出で「山下なるや」に回ってきたら1年に1冊も出せないような…。
The Lost Road(in“The Lost Road and Other Writings”(1987))
失われた道 赤井敏夫訳 : ユリイカ 24(7) 青土社 1992.7
 上記「The History of Middle-earth」第5巻『The Lost Road and Other Writings』(1987)第一部第三章の抄訳。
 第二紀末期の物語でエレンディルが出てくるが、既刊の作品群とは設定が異なる部分がある。
 注釈や解説などは省かれており、既存の訳とは合わないところもあるが、内容的には興味深いもの。
Bilbo's Last Song(illustrated by Pauline Baynes, 1974)
ビルボの別れの歌 脇明子訳 岩波書店 1991.11 ポーリン・ベインズ絵 amazon 4001106132
 ビルボが西への旅立ちに際して書いた詩とその状景、および『ホビットの冒険』の各場面の小さな絵からなっている絵本。
 岩波の生誕100周年記念本。知人に贈った詩をもとにのちに絵本にされたらしい。1枚もののポスターもあった。
The Road Goes Ever On: A Song Cycle(music by Donald Swann, Boston: Houghton Mifflin, 1967)
 トールキンの詩にドナルド・スワンが曲をつけた楽譜集。
 「The Road Goes Ever On(道はつづくよ)」など七つの歌を収録。
 二つの詩のエルフ語部分についてのトールキン自身による「翻訳」と解説もあり。
The Road Goes Ever On: A Song Cycle(music by Donald Swann, second edition, London: George Allen & Unwin, 1978)amazon 0047840110
 1978年に第二版を出版。
 「Bilbo's Last Song(ビルボの別れの歌)」が追加され、全部で八曲に。
The Road Goes Ever On: A Song Cycle(music by Donald Swann, London: HarperCollins, 2002)amazon 0007136552
 2002年にはCD付きの版が出ている。
Farmer Giles of Ham(1949)/ Smith of Wootton Major(1967)/ Leaf by Niggle(1945,1964)/ The Adventure of Tom Bombadil(1962,1966)
トールキン小品集 吉田新一/猪熊葉子/早乙女忠訳 評論社 1975.3 ポーリン・ダイアナ・ベインズ挿絵
 短編集。「農夫ジャイルズの冒険」「星をのんだ かじや」「ニグルの木の葉」「トム・ボンバディルの冒険」 収録。
農夫ジャイルズの冒険―トールキン小品集 吉田新一/猪熊葉子/早乙女忠訳 評論社 2002.2 ポーリン・ダイアナ・ベインズ挿絵 amazon 4566021106
 『トールキン小品集』の「新装版」として装幀とタイトルを変更したもの。
Farmer Giles of Ham(1949)
農夫ジャイルズの冒険 吉田新一訳 都市出版社(J.R.R.トーキン ファンタジー選集1) 1972.6 堀内誠一挿絵
 1冊に終わった「J.R.R.トーキン ファンタジー選集」の初回配本。著者名の表記が「トーキン」。
 訳者の解説によると「星をのんだかじ屋」と「トム・ボンバディルの冒険」がこの選集の続巻として予定されていたらしい。
農夫ジャイルズの冒険 吉田新一訳 : トールキン小品集〔上記参照〕
農夫ジャイルズの冒険 吉田新一訳 評論社(てのり文庫) 1991.10 ポーリン・ベインズ挿絵 amazon 4566022730
 『トールキン小品集』からのシングルカット。
農夫ジャイルズの冒険 吉田新一訳 : 農夫ジャイルズの冒険―トールキン小品集〔上記参照〕
(英文)農夫ジャイルズの冒険 吉田新一注釈 研究社出版(研究社英米児童文学選書 27) 1975.9 ポーリン・ベインズ挿絵 amazon 4327068276
 日本で作られた英文テキスト。
Smith of Wootton Major(1967)
星をのんだ かじや 猪熊葉子訳 : トールキン小品集〔上記参照〕
星をのんだ かじや 猪熊葉子訳 評論社(てのり文庫) 1991.4 ポーリン・ベインズ挿絵 amazon 4566022706
 『トールキン小品集』からのシングルカット。
星をのんだ かじや 猪熊葉子訳 : 農夫ジャイルズの冒険―トールキン小品集〔上記参照〕
(英文)星をのんだかじ屋 猪熊葉子注釈 弓書房 1975.4 ポーリン・ベインズ挿絵
 日本で作られた英文テキスト。
(英文)星をのんだかじ屋 猪熊葉子注釈 弓プレス 1993.4 改訂 ポーリン・ベインズ挿絵
 1993年4月に「弓プレス」発行として「改訂」。別冊だった注釈が合本となる。
Leaf by Niggle(1945,1964)
ニグルの木の葉 重光真友子訳 : 幻想と怪奇 1(5) 歳月社 1974.1
 『トールキン小品集』刊行以前に出ていた、「ニグルの木の葉」の別訳。
 「メルヘン的宇宙の幻想」という特集の一部として。
ニグルの木の葉 猪熊葉子訳 : トールキン小品集〔上記参照〕
ニグルの木の葉 猪熊葉子訳 : 農夫ジャイルズの冒険―トールキン小品集〔上記参照〕
ニグルの木の葉 猪熊葉子訳 : 妖精物語について―ファンタジーの世界〔下記参照〕
Leaf by Niggle 青木信義編注 : (英文)ファンタジーの世界 鶴見書店 1975.1
 日本で作られた英文テキスト。
The Adventure of Tom Bombadil(1962,1966)
トム・ボンバディルの冒険 早乙女忠訳 : トールキン小品集〔上記参照〕
トム・ボンバディルの冒険 早乙女忠訳 : 農夫ジャイルズの冒険―トールキン小品集〔上記参照〕
The Father Christmas Letters(edited by Baillie Tolkien, 1976)
サンタ・クロースからの手紙 ベイリー・トールキン編 瀬田貞二訳 評論社 1976.12 トールキン絵 amazon 4566002284
 サンタ・クロースとして子どもたちに書き送った絵入りの手紙を絵本の形態で出版したもの。
Letters from Father Christmas(edited by Baillie Tolkien, 1995)
クリスマス・レターつき サンタ・クロースからの手紙 ベイリー・トールキン編 瀬田貞二/田中明子訳 評論社 1995.9 トールキン絵 amazon 4566004589
 上記の一部を本にくっついている封筒の中に手紙が入っている「しかけ絵本」の形態にしたもの。
Letters from Father Christmas(by Baillie Tolkien, revised edition, London: HarperCollins, 1999)amazon 0-261-10385-7
 『The Father Christmas Letters』(1976)の改訂版(完全版?)。
 旧版の3倍ぐらいのページ数で、それまで未収録だった手紙や封筒の絵なども収められている。
 しかし紛らわしいので「クリスマス・レターつき」とは違うタイトルにしてもらいたかった…。
Letters from Father Christmas(edited by Baillie Tolkien, 2004)
ファーザー・クリスマス―サンタ・クロースからの手紙 ベイリー・トールキン編 瀬田貞二/田中明子訳 評論社 2006.10 トールキン絵 amazon 4566023834
 上記の「完全版」のうち、封筒などを一部縮小してまとめたもの。手紙や絵は一応全部入っているようだ。
 しかし原書もいろいろあって本当に紛らわしいぞう。
Mr. Bliss(1982)
ブリスさん 田中明子訳 評論社 1993.1 トールキン絵
 車好きの男と「キリンウサギ」などの動物たちのユーモラスなおはなしの絵本。
 少し遅れたが評論社の生誕100周年記念の新訳書と思われる。外箱つきで本体価2233円
ブリスさん 田中明子訳 評論社 1993.1 トールキン絵 amazon 4566013219
 同じ「初版」だが、カバーつき・外箱なしで本体価が2500円になった。
(英文)ブリス氏の冒険 室谷洋三編注 鶴見書店 1985.12
 日本で作られた英文テキスト。翻訳より早い…。
Roverandom(edited by Christina Scull / Wayne G. Hammond, 1998)amazon 0261103539
仔犬のローヴァーの冒険 クリスティーナ・スカル/ウェイン・G.ハモンド編 山本史郎訳 原書房 1999.6 トールキン絵
 お気に入りのおもちゃの犬をなくした次男のために作られた犬の冒険物語。
The Lay of Aotrou and Itroun(in‘The Welsh Review’4(1945.12))
領主と奥方の物語レー 辺見葉子訳 : ユリイカ 24(7) 青土社 1992.7
 中世ブルターニュの物語詩を模したトールキンの詩。
Immram(in‘Time and Tide’3(1955.12))
航海譚イムラヴ 辺見葉子訳 : ユリイカ 4月臨時増刊号 34(6) 青土社 2002.4
 ラテン語によるアイルランドの航海伝説をトールキンが語り直した詩。
 ヌーメノールのことを重ね合わせていると思われる。

2.2 評論他

On Fairy-Stories(in“Tree and Leaf”(1964))
ファンタジーの世界―妖精物語について 猪熊葉子訳 福音館書店 1973.1 堀内誠一装幀 amazon 4834003809
 「妖精物語」についての評論。児童文学・ファンタジー研究の基本図書の一つ。著者名の表記が「トーキン」。
 原書1964年版『Tree and Leaf』の評論の方のみを収録(原書併録の物語「ニグルの木の葉」の方は収録せず)。
(英文)ファンタジーの世界 青木信義編注 鶴見書店 1975.1
 日本で作られた英文テキスト(「Fantasy」「Recovery, Escape, Consolation」「Epilogue」の章のみ収録)。
 併録の物語「Leaf by Niggle」の方は全文収録。
(英文)妖精物語について 青山富士夫注解 北星堂出版 1976.3 amazon 44590004615
 日本で作られた英文テキスト。
On Fairy-Stories / Mythopoeia / The Homecoming of Beorhtnoth Beorhthelm's Son(in“Tree and Leaf”(2001))
妖精物語の国へ 杉山洋子訳 筑摩書房(ちくま文庫) 2003.5 amazon 4480038302
 「妖精物語について」「神話を創る」「ビュルフトエルムの息子ビュルフトノスの帰還」を収録。
 明記されていないが、原書2001年版『Tree and Leaf』から「ニグルの木の葉」を除く3編を収録しているようだ。
On Fairy-Stories / Leaf by Niggle / Mythopoeia(in“Tree and Leaf”(1988))
妖精物語について―ファンタジーの世界 猪熊葉子訳 評論社 2003.12 堀内誠一表紙(カバー)/挿絵 amazon 4566021114
 原書1988年版『Tree and Leaf』の全訳として、評論「妖精物語とは何か」、物語「ニグルの木の葉」、詩「神話の創造」を収録。
 福音館書店刊『ファンタジーの世界』の増補改訂版。福音館はこの機に復刊しないのか?と思っていたら…。
 装幀も旧版のを生かしていて好感が持てる。
Sir Gawain and the Green Knight / Pearl / Sir Orfeo(1975)amazon 0261102591
サー・ガウェインと緑の騎士―トールキンのアーサー王物語 山本史郎訳 原書房 2003.2
 「サー・ガウェインと緑の騎士」「真珠」「サー・オルフェオ」を収録。表紙は原書の裏焼き。
 トールキンの創作ではなく、イギリス中世英語の物語を解釈した形で現代英語に翻訳したもの。
 トールキン自身の解説もあるが、「Glossary」と「Appendix on Verse-forms」ほか解説の一部は訳されていない。
A Secret Vice(in“The Monsters and Critics and Other Essays”(1983))
密かなる悪徳 松田隆美訳 : ユリイカ 24(7) 青土社 1992.7
 言語の創造についてのトールキンの講演。
Guide to the Names in The Lord of the Rings(in“A Tolkien Compass”(edited by Jared Lobdell, La Salle: Open Court, 1975))
 トールキン自身の『指輪物語』翻訳についての指示。
 1980年のBallantine Books版には収録されているが、2003年の再版では収められていない。
 『指輪物語』に出てくる訳語について何か言う人は、この文章を探してきちんと読んでおいてもらいたい。
Nomanclature of The Lord of the Rings(in“The Lord of the Rings: A Reader's Companion”(by Wayne G. Hammond and Christina Scull, London: HarperCollins, 2005))amazon 000720308X
 再版の“A Tolkien Compass”から除かれていた‘Guide to the Names in The Lord of the Rings’と同じもの。
 手に入りにくかったがこれで読めるように。
The Letters of J.R.R.Tolkien(edited by Humphrey Carpenter. London: George Allen & Unwin, 1981)amazon 0261102656
 トールキンの書簡集。重要な一次資料で、いろいろな情報が詰まっているらしい。
 是非とも評論社からの邦訳が欲しいのだが…。

2.3 画集

Pictures by J.R.R.Tolkien(foreword and notes by Christopher Tolkien, London: George Allen & Unwin, 1979)amazon 0261102583
 トールキン自身が描いた絵を集めた画集。トールキンの絵に別の人がカラーで彩色したものもある。
 下記の本も出たが、ここにしかない絵も含まれていて貴重。
J.R.R. Tolkien: Artist and Illustrator(by Wayne G. Hammond / Christina Scull, 1995) amazon 0261103229
トールキンによる『指輪物語』の図像世界イメージ ウェイン・G.ハモンド/クリスティナ・スカル著 井辻朱美訳 原書房 2002.7
 トールキンの描いた絵をスケッチなども含めて紹介・解説した書。
 いろいろな絵が見られるのは嬉しいが、日本版は画集としては版型が小さく(21cm、原書30cm)、既訳の作品と不統一な訳語・エルフ語表記、発色が悪く配慮の足りないトリミングをされた絵、色移りするカバーなど、問題点が多いのが大変惜しまれる。
 この訳本の問題に関して興味がある方は以下を参照のこと。

3.関連書籍

3.1 画集

Tolkien's World: Paintings of Middle-earth(1992)
トールキンズ ワールド―中つ国を描く 評論社 1994.8 amazon 4566023745
 イラストとその場面の作品の引用という形で作られた9人の画家による画集。
 『ホビットの冒険』『指輪物語』『シルマリルの物語』などの筋に沿った順に並べられている。短編や未訳の作品も含む。
 収録画家は、インゲル・エデルフェルド / キャロル・エメリー・フィニックス / トニー・ガルイディ / ロジャー・ガーランド / ロバート・ゴールドスミス / マイケル・ヘイグ / ジョン・ハウ / アラン・リー / テド・ネイスミス
 作品の引用部分は既訳があるものは既訳を使用。画家のコメントは田中明子訳(明記はないが、おそらく邦訳のない作品の訳も)。
 絵はきっと好みが激しく分かれると思う…。
Realms of Tolkien: Images of Middle-earth(1996)amazon 0061055328
トールキンの世界―ファンタジー画集 山本史郎訳 原書房 1998.2
 イラストとその場面の作品の引用という形で作られた19人の画家による画集。
 上記『トールキンズ ワールド』の続編と言えるもの(しかし邦訳タイトルが紛らわしい)。
 『ホビットの冒険』『指輪物語』のほか未訳の作品も取り上げられている。
 収録画家はアラン・リー / ジョン・ハウ / テド・ネイスミス ほか
 独自訳の訳文についてはおいておくとしても、日本版は画集としては版型が小さい(21cm、原書29cm)のはいただけない。
トールキンの世界―ファンタジー画集 山本史郎訳 原書房 2003.2 新装版
 2003年2月に「新装版」刊行。表紙の絵が変更された。
Myth and Magic: The Art of John Howe(by John Howe, 2001)amazon 0007107951
『指輪物語』の世界―ファンタジー画集 ジョン・ハウ著 井辻朱美監修 鈴木淑美訳 原書房 2002.12
 アラン・リーと並んで映画の「コンセプチュアル・アーティスト」であるジョン・ハウの画集。
 トールキン関係以外の作品も入っているのでこの邦訳タイトルは…。
 上記『トールキンの世界』と同じく、日本版は画集としては版型が小さい(21cm、原書30cm)のはいただけない。
 2006年2月27日から3月31日まで、カナダ大使館高円宮記念ギャラリーで「ジョン・ハウ:ファンタジー画の世界」という展覧会が開かれ、この本に収められている原画のいくつかも見ることができた。

3.2 伝記

J.R.R.Tolkien: A Biography(by Humphrey Carpenter, 1977)
J.R.R.トールキン―或る伝記 ハンフリー・カーペンター著 菅原啓州訳 評論社 1982.2 茶表紙
 トールキンの遺族などに「公認」の伝記。トールキン自身について知りたいのなら必読。
 「作品に対する批評的判断に一切立ち入らず」というものであるが読みでがあっておもしろい。
J.R.R.トールキン―或る伝記 ハンフリー・カーペンター著 菅原啓州訳 評論社 1996.8 新装版 白表紙
 1996年8月に表紙バックが白い「新装版」刊行。
J.R.R.トールキン―或る伝記 ハンフリー・カーペンター著 菅原啓州訳 評論社 2002.6 新装版 黒表紙 amazon 4566020649
 2002年6月に表紙バックが黒い「新装版」刊行(トールキンの写真も変更)。
J.R.R.Tolkien: The Man Who Created The Lord of the Rings(by Michael Coren, 2001)
トールキン―『指輪物語』を創った男 マイケル・コーレン著 井辻朱美訳 原書房 2001.10
 子ども向け?の伝記。上記『或る伝記』を読めば、これは情報量が少ないので読む必要はない。
 読みやすいことは読みやすいが、「きのどくなメイベル。きのどくな子どもたち。」のような感傷的な文章は好きになれない。
  「ボロミル」(ボロミアでなく)がミナス・ティリスの「城主」だったりと『指輪物語』の内容等についてのミスも散見される。
 この本の問題点について興味がある方は以下を参照のこと。

3.3 地図

The Atlas of Middle-earth(by Karen Wynn Fonstad, 1981,1991)
「中つ国」歴史地図―トールキン世界のすべて カレン・ウィン・フォンスタッド著 琴屋草訳 評論社 2002.2 amazon 4566023753
 『シルマリルの物語』『ホビットの冒険』『指輪物語』の舞台の世界を地形変化を含めて時代ごとに描いた地図本。
 各地方・物語の場面ごとの詳細図や、建物の中の見取り図なども入っている。
 もちろんトールキン自身の地図や記述を元にしているのだが、「どこにここまで…」というのもあり、想像力も駆使しているようだ。
 とはいえ、作品(特に古い時代の)を読むにあたって大変参考になる力作で、まさか邦訳が出るとは思わなかったので嬉しい驚き。
 以下の感想がおもしろい。
Journeys of Frodo: An Atlas of J.R.R. Tolkien's The Lord of the Rings(by Barbara Strachey, 1981)
指輪物語フロドの旅―「旅の仲間」のたどった道 バーバラ・ストレイチー著 伊藤盡訳 評論社 2003.2 amazon 4566023761
 こちらは『指輪物語』に絞った地図本。旅の行程が日付入りで示されていてわかりやすい。等高線入り。
 こちらも想像が入っているようだが(同じ地域を『「中つ国」歴史地図』と比べてみるとおもしろい)、大変参考になり、ともに邦訳されたことは喜ばしい。
 日本版には原書にない物語の簡単な解説と索引がついて更に便利になっている。
 上記の本といい、トールキンおたくには女性も多い…。
The Maps of Tolkien's Middle-earth(by Brian Sibley / John Howe, 2003)amazon 0007169701
ファンタジー・アトラス トールキン〈中つ国〉地図―『指輪物語』世界を旅する 1 解説編,2 地図編 ブライアン・シブリー著 ジョン・ハウ地図・挿画 井辻朱美訳 原書房 2004.4
 BBCのラジオドラマの制作や映画のメイキング本の執筆もしているブライアン・シブリーの解説とともに、ジョン・ハウのカラーの絵による地図を収めたもの。
 地図は『ホビットの冒険』の「荒れ地の国」、『指輪物語』の「中つ国」、『シルマリルの物語』の「ベレリアンド」、そして『終わらざりし物語』の主要な舞台の一つ「ヌーメノール」の4枚。
 解説編は瀬田・田中訳に合わせた訳語になっているが、訳者が以前から「想像を絶した訳語」に対応を探すのに苦労したとかで、「訳語/原語/説明」と表示されているにもかかわらず原語順のまま配列されている。

3.4 事典・書誌

Tolkien: The Illustrated Encyclopedia(by David Day, 1991)
トールキン指輪物語事典 デビッド・デイ著 仁保真佐子訳 ピーター・ミルワード監修 原書房 1994.12
 歴史・地理・社会・動植物・伝記という分野ごとに分けて、各分野内で五十音順に解説している事典。
 なかなか便利だそうだが、掲載されていないものが結構あったり、出典を示していないので記述の根拠が不明なものもあったりするとか。
 イラストがたくさんあるのは興味深いが、グロテスクなのや納得できないのも多い…。
 日本版は版型が小さい(24cm→普及版21cm、原書28cm)だけでなく、イラストの切り方が変だったりもするらしい。
トールキン指輪物語事典 デビッド・デイ著 仁保真佐子訳 ピーター・ミルワード監修 原書房 2000.12 普及版
 2000年12月にソフトカバーの普及版を刊行(表紙も変更)。
The Complete Guide to Middle-earth: From The Hobbit to The Silmarillion(by Robert Foster, New York: Ballantine Books, 1978)amazon 0007169426
 『ホビットの冒険』から『シルマリルの物語』までを対象とした用語辞典。
 1971年刊の『A Guide to Middle-earth』の改訂増補版。
 その用語が著作のどこに出てきたかの出典が明記してあるのが有用である。
 トールキンの遺稿を整理した息子のクリストファにも「たびたび使わせていただいたが優れた参考文献だと思う」と言われている(『終わらざりし物語』序文より)。
J.R.R. Tolkien: a Descriptive Bibliography(by Wayne G. Hammond, Winchester: St Paul's Bibliographies, 1993)amazon 0938768425
 トールキンの著作の書誌事項を、カバーの色や改版変更履歴まで含めて詳細に記した書誌。
 日本版を含め各国語版の記述もある。
 素晴らしい労作だが、索引がページ対応ではないので項目が長いものは探しにくいのが難点。

3.5 解説本・研究書ほか

Tolkien: A Look Behind The Lord of the Rings(by Lin Carter, 1969)
トールキンの世界 リン・カーター著 荒俣宏訳 晶文社 1977.4
 日本で最初のトールキン関連本。原書も『シルマリルの物語』(1977)が刊行される以前のもの。
 トールキン自身や作品の解説もあるが、トールキンの作品が生まれる背景となったと思われる古典的作品についての解説が多い。
ロード・オブ・ザ・リング―『指輪物語』完全読本 リン・カーター著 荒俣宏訳 角川書店 2002.2
ロード・オブ・ザ・リング―『指輪物語』完全読本 リン・カーター著 荒俣宏訳 角川書店(角川文庫) 2002.2
 映画第一部の関連本のひとつとして改題改訂され再刊。ハードカバー・文庫版同時発売。
 旧版で原著通りだった章の順序を入れ替えているほか、原著者序を削除して訳者序を追加、旧版では省略されていたあとがきを新訳。
 解説は原著者の訃報を入れて参考文献を一部入れ替え。
 ハードカバーの方が見返しに地図があったりページレイアウトに凝ったりしている。
 しかし訳者序の内容が違ったり(執筆日付は同日)、原注が文庫版にしかなかったりと編集上の謎もある。
トールキンとC.S.ルイス 本多英明著 笠間書院 1985.2
 トールキンとC.S.ルイスのそれぞれについて、または一緒に語った小論集。
 何よりも、表紙カバーの青色がすごく気に入った本。
トールキンとC.S.ルイス 本多英明著 笠間書院 2006.3 新装版
 それぞれ映画が評判になったので関連本として復刊したのだろうが、表紙カバーは変わってしまった…。
トールキン神話の世界 赤井敏夫著 人文書院(神戸学院大学人文学部人間文化研究叢書) 1994.4
 トールキンの物語世界についての学術的な論文集。
 何やら難しげなのはともかく、「研究者」にありがちな既訳を軽んじるような姿勢があまり好きになれない。
Tolkien's Ring(by David Day, 1994)
トールキン指輪物語伝説―指輪をめぐる神話ファンタジー デイヴィッド・デイ著 塩崎麻彩子訳 原書房 1996.6
 トールキンの作品と関連がありそうな「指輪」に関する神話や伝説について解説した本。
 アラン・リーのイラストが美しいそうだが、例によって版型が小さい(21cm、原書29cm)。
 しかし訳者が違うからといって、なぜ同じ出版社から出ている同じ著者の本(『トールキン指輪物語事典』)とカナ表記が違うんだろうか…?
指輪物語完全ガイド―J.R.R.トールキンと赤表紙本の世界 河出書房新社編集部編 河出書房新社 2002.2 amazon 4309203590
 映画がらみの解説本のトップを切って出たものだが、この種の本の中では最も評判のいいもの。
 『ホビットの冒険』『指輪物語』のキャラクターと粗筋を地図入りで紹介するほか、妖精やルーン文字などの簡単な解説もあり。
 「『ホビットの冒険』改訂の歴史」「トールキン作品の映像化の歴史」が短いながらも大変興味深いし、「『指輪物語』の生まれるまで」での未訳の遺稿集の紹介が貴重。
 再録も瀬田貞二の文章やインタビューを拾ってくるなど目の付け所が良く、ブックガイドの解説も充実している。
『指輪物語』のファンタジー・ワールド―指輪リングをめぐるリンク 粥村寄り合い編著 アートブック本の森 コアラブックス(発売) 2002.2
 映画がらみの解説本の一つ。インターネットのファンサイトの再録集。
 『指輪物語』のキャラクターや粗筋紹介から、オリジナルの地図やイラスト、音楽やゲームや喫茶店の紹介、旅行記などなど。
『指輪物語』のファンタジー・バイブル―指輪リングをめぐるリンク 粥村寄り合い編著 アートブック本の森 コスミックインターナショナル(発売) 2003.4
 改題され発売の会社が変わって再刊(各サイトの運営者には連絡はなし)。
 表紙と背表紙の背景がどこかの海辺だか川辺だかの写真だったが、表紙の背景が映画「二つの塔」のものに変わっている(裏表紙はそのまま)。
 末尾の映画第一部解説の文章をカットした以外、内容の変更はないようである(映画第二部の解説を書かせて入れるほどの手をかけずに再刊したと思われる)。
World of the Rings: The Unauthorized Guide to the World of J. R. R. Tolkien(by Iain Lowson / Daniel O'Brien / Keith Marshall, 2002)
指輪物語ガイドブック―この一冊ですべてがわかる! イアン・ローソン/ダニエル・オブライエン/キース・マーシャル著 仁保真佐子訳 イースト・プレス 2002.3
 映画がらみの解説本の翻訳もの。作品やトールキンの解説もあるが、今回の映画のほかバクシ・アニメなどの映像化の話が詳しい。
 関連本、インターネットサイト、ゲームの紹介もあり。日本版では欄外に訳書名を出したり未訳の本のタイトルを訳して紹介したりと親切だが、同じ本について何度も出すのが少々うるさいのと、ときどき「旅と彼がゴンドリンにやってくることについて」「ベレリアンドの隠れ場」などと失笑ものの訳ミスがあるのがややお粗末。
『指輪物語』冒険の手引き 坂本犬之介+オフィス新大陸著 ベストセラーズ 2002.3
 映画がらみの解説本。キャラクター・粗筋・地域・事物の紹介は型通りだが、後半のQ&A形式の部分がこの本のウリ。
 「指輪の幽鬼が吐く黒の息はアルカロイドに似た効果のガス」とか妙に科学的に説明してあって「そうかあ?」という答えもあるが(笑えばいいのか?)、中心となったライターの人は瀬田訳に思い入れのある児童文学の好きな人らしく、共感できる記述が多いのは拾いものか。
『指輪物語』の秘密の教科書 綾野まさる著 データハウス 2002.3
 映画がらみの解説本だと思うが、書籍のデータベースの解説には「ハンディな研究書」とある。
 解説本としてはとりたてて言うこともなく、著者の個人的な思想・解釈に共感できるかどうかで評価が分かれるとのこと。
 タイトルは同社の『『ハリー・ポッター』の秘密の教科書』(林雪絵著, 2001.7)からきていると思われる。
Finding God in The Lord of the Rings(by Kurt Bruner / Jim Ware, 2001)
ロード・オブ・ザ・リング 聖なる旅の黙示録 カート・ブルーナー/ジム・ウェア著 鈴木彩織訳 PHP研究所 2002.4
 映画がらみの関連本の翻訳もの。この種の本には珍しくタイトルに「ロード・オブ・ザ・リング」を使っている。
 『指輪物語』の中にキリスト教の神の教えを探りあててしまう本らしい。
『指輪物語』中つ国ミドルアースの歩き方 柊美郷とファンタジー研究会著 青春出版社 2002.5
 映画がらみの解説本。ストーリー解説から地図・相関図・用語辞典、原作本の選び方など。
 出遅れた感じだが、映画からの「初心者」にはわかりやすい良心的なものらしい。
 ただ、中心となっている著者は原作ファンらしいが細かいミスも見られるとのこと。
『指輪物語』その旅を最高に愉しむ本 吉田浩著 三笠書房(王様文庫) 2002.5
 映画がらみの解説本。出遅れた感じの文庫本。
 解説本としては目新しいところは特になく、粗筋紹介がメインらしい。
Meditations on Middle-earth(edited by Karen Haber, 2001) amazon 0312302908
『指輪物語』世界を読む―われらが祖父トールキン カレン・ヘイバー編 北沢格訳 原書房 2002.12
 SF・ファンタジー作家(日本でも邦訳がある人が多い)によるトールキン体験を書いたエッセイ集。
 日本版の収録作家は、ジョージ・R.R.マーティン / レイモンド・E.フィースト / ポール・アンダースン / マイクル・スワンウィック / エスター・フリーズナー / ハリイ・タートルダヴ / テリー・プラチェット / ロビン・ホッブ / アーシュラ・K.ル=グイン / ダイアン・デュアン / オースン・スコット・カード / チャールズ・デ・リント / リサ・ゴールドスタイン / テリ・ウィンドリング
 内容は似たような体験が多いとはいえ、そこはプロの作家の文だけあってなかなかおもしろかった。
 ル=グインの原語のリズムの話はやや難しく、この本なら『夜の言葉』収録の「みつめる眼」のようなものがふさわしかったかと。
 日本版ではジョン・ハウのイラストとトールキン研究家ダグラス・アンダーソンと画家ヒルデブランド兄弟の章を省略し(残念! 特に『The Annotated Hobbit』注釈者のアンダーソンの文章が読みたかった)、井辻朱美・荒俣宏の対談(巽孝之司会)「ファンタジーが世界を覆う」(初出「三田評論」2002.5)を再録しているが、現役作家たちの想いに焦点を当てたいという編集方針なら、評論家ではなく「作家」として語ったものにすべきだったと思う。
 作家名・固有名詞の表記などがかなりちゃんとしていたのは訳者の人が頑張ったのではと思われるが、記号の使い方のケアレスミスなど編集のチェックすべき点はなっていない。
 この本について興味がある方は以下を参照のこと。
Tolkien's Ordinary Virtues: Exploring the Spiritual Themes of The Lord of the Rings(by Mark Eddy Smith, 2002)
『指輪物語』の真実 マーク・エディ・スミス著 斎藤兆史監訳 三谷裕美訳 角川書店 2003.1
 映画第二部の関連本のひとつとして翻訳されたもの。
 『指輪物語』の背後に隠されたキリスト教の聖書の視点から「真実」に迫ってくれるそうだ。
The Lord of the Rings: The Mythology of Power(by Jane Chance, 1992,2001)
指輪の力―隠された『指輪物語』の真実 ジェーン・チャンス著 井辻朱美訳 早川書房 2003.3
 関連本の翻訳もの。言語や社会についても考察した英文学者の研究書らしい。
 しかし「隠された真実」というキワモノみたいな邦題がついてしまうところが…。
So You Think You Know The Lord of the Rings ?(by Clive Gifford, 2002)
ロード・オブ・ザ・リングQUIZ 1000 クライヴ・ギフォード著 ミドルアース指輪クイズ研究会編訳 二見書房 2003.3
 『指輪物語』を題材にしたクイズ本の翻訳もの。「ロード・オブ・ザ・リング」なのが映画便乗本らしいか。
 日本版には原題は「So You Think You Know All About The Lord of the Rings」とあるのだが…?
ハリー・ポッター/ロード・オブ・ザ・リング原書ガイドブック ファンタジー原書研究会編 オークラ出版 2004.1
 映画で話題になったファンタジー2作を原書で読むためのガイドブックとのことだが、英語の誤植も多いらしい。
 原書を読むためのアドバイス以外は映画がらみの解説本として目新しさはないとのこと。
 そもそも原作に関連する本なのに「ロード・オブ・ザ・リング」とは…。
The World of Tolkien(by David Day, 2003)
図説トールキンの指輪物語世界―神話からファンタジーへ デイヴィッド・デイ著 井辻朱美訳 原書房 2004.2
 関連本の翻訳もの。複数のイラストレーターによる多数のイラストとともにトールキンの物語世界を解説したものらしい。
 表紙はトールキン自身の絵で、この出版社の『ホビット』と同じく外見の装幀は大変きれい。
[指輪物語]エルフ語を読む 伊藤盡著 青春出版社 2004.8 amazon 4413034880
 トールキンの物語世界に出てくるエルフ語の入門書。
 著者は映画吹替版で「エルフ語指導」をした人。地図本『指輪物語フロドの旅』の翻訳者でもあり。
 「シンダリンの会話文…「私はサムワイズです」」とか「テングワールを書く…「残暑お見舞い申し上げます」」など目次を見るだけで楽しいし、こういう方面に興味がある人にはすばらしいものだと思うが、この時期に「こんな本」を出すこの出版社は何を考えているのか…(←誉め言葉)
J.R.R.トールキン 水井雅子著 KTC中央出版(現代英米児童文学評伝叢書7) 2004.11
 トールキンの伝記と評論を併載したコンパクトな研究入門書。
 日本イギリス児童文学会創設30周年記念の事業として企画された叢書の一冊。
 良い企画だが、参考文献の誤植から「ローハンの騎馬隊に怪しまれて強制的に同行を命じられたフロドとサム」といった誤読までミスが目につき、確認がきちんと行なわれていないようなのが残念である。
The Hobbit Companion(by David Day, illustrated by Lidia Postma, 1997)
ホビット一族のひみつ デイヴィッド・デイ著 リディア・ポストマ画 井辻朱美訳 東洋書林 2004.12
 様々な「言葉」「名前」を解説することによってトールキンの作品世界を読み解くという本。
 言葉の解説にちょっと首をひねるところがある気がする。
The Gospel According to Tolkien: Visions of the Kingdom in Middle-earth(by Ralph C. Wood, 2003)
トールキンによる福音書―中つ国における〈神の国〉のヴィジョン ラルフ・C.ウッド著 竹野一雄訳 日本キリスト教団出版局 2006.11
 作品の中にキリスト教的世界観を読みとり、キリスト教作家としてのトールキンの実像を浮き彫りにする解説書とのこと。
 トールキンとキリスト教を結びつけた翻訳本の第3弾。作品の引用に既存訳を使っているのはよいが、この手の本はもういいような…。
The Lord of the Rings and Philosophy: One Book to Rule Them All(edited by Gregory Bassham / Eric Bronson, 2003)
指輪物語ロード・オブ・ザ・リングをめぐる16の哲学 グレゴリー・バッシャム, エリック・ブロンソン編 金田とおる訳 ランダムハウス講談社 2006.11
 『指輪物語』を愛好する17人の哲学者や研究者が、原作や映画を通して哲学的な問題について考察するもの。
 「哲学の入門書」としては読みやすいもののようだが、「魔法の指輪を求めに行く」などところどころに「?」という部分がある。
 注も原注以外に訳注が多いのは丁寧だが、不要と思えるものや「それは違うのでは?」というものも目に付く。
 原書にある索引や著者紹介がないうえ、訳者紹介やあとがきもないのでやや訳本の作りに不満。作品の引用が独自訳なのもわかりにくい。
 未訳の書簡集からの引用が多いのは貴重ではあるが、トールキン自身の言葉とはいえ物語の意図をそれで判断するのは疑問が残る。
Tolkien and The Lord of the Rings: A Guide to Middle-earth (by Colin Duriez, 2001)
トールキンハンドブック コリン・ドゥーリエ著 田口孝夫訳 東洋書林 2007.6
 小伝、作品解説、小論、用語辞典等によってトールキンの人物像と作品世界を解き明かすものとのこと。
 未訳の著作の解説などは便利だし、「訳者まえがき」で既訳に敬意と謝意を表しているのは好感が持てるが、アラゴルンが「旅の仲間」の時点で「野伏に変装した国王」であるとあったり、「エルフヴィネ(人名)の歴史」(人間のことなら「生涯」?)とあったりして、内容や翻訳には不安がある。
指輪物語 成瀬俊一編著 ミネルヴァ書房(シリーズ もっと知りたい名作の世界9) 2007.10 amazon 4623045447
 『[指輪物語]エルフ語を読む』の伊藤盡ほか日本の11人の研究者・評論家によるトールキン論集。索引・参考文献・年表のほか、多くの写真・図版、コラムや「ゆかりの地ガイド」などもあり、わかりやすい感じ。
 「クリストファ「ー」・トールキン」とか人物相関図のエルロンドやケレボルンに「王」とあったりしてやや気になるところもあるが、訳語は邦訳作品にあわせてあり、研究書としてはなかなか良さそう。
The Road to Middle-earth(by Tom A. Shippey, Boston: Houghton Mifflin, 1982)
 研究書の中では第一のものとして挙がっていることが多いので、今回の映画化に際し邦訳を期待したのだが未だになし。
 「英語は非常に難しい」とのことなので…(以下のカスタマーレビュー参照)。
The Road to Middle-earth(by Tom A. Shippey. revised and expanded edition. Boston: Houghton Mifflin, 2003)amazon 0618257608
 2003年に改訂増補版刊行。
J.R.R.Tolkien: Author of the Century(by Tom A. Shippey, London: HarperCollins, 2000)amazon 0261104012
20世紀の作家 トム・シッピー著 伊藤盡訳 2004刊行予定
 より一般向けの研究書。2004年邦訳刊行予定。
 タイトルは『J.R.R.トールキン―世紀の作家』といった感じか。

3.6 ゲーム関連

 映画化に際してミニチュアの駒を使うものやコンピューターによる新しいゲームも出ているが、「書籍」として普通に販売している解説書のたぐいは見かけない。

A Spy in Isengard(by Terry K. Amthor, 1985,1988)
イセンガルドの密偵 テリー・K.アムサー著 佐藤康弘訳 ホビージャパン(ミドルアース・クエスト1) 1989.1
Treason at Helms Deep(by Kevin Barrett / Saul Peters, 1985,1988)
角笛城の反乱 ケヴィン・バレット/ソール・ピーターズ著 佐藤康弘訳 ホビージャパン(ミドルアース・クエスト2) 1989.1
 映画化以前に出ていた「Middle-earth Quest」というゲームのゲームブック。
 3冊目として『モリアの坑道』というのも予定されていたが邦訳されなかったようだ。
ミドルアース・ハンドブック―指輪物語RPG完全入門書 佐藤康弘著 ホビージャパン(HOBBY JAPAN GAME HANDBOOK SERIES) 1990.12
 映画化以前に出ていたテーブルトーク・ロールプレイングゲームの解説書。
指輪物語 第一巻 旅の仲間 ハンドブック 楠見哲男著 ビー・エヌ・エヌ(ゲームハンドブック・シリーズ4-11) 1991.12
 映画化以前に出ていたパソコン用ゲームの解説書。
指輪物語CCGプレイヤーズガイド 上総理佳編訳 新紀元社 1998.5
 映画化以前に出ていた「MECCG(Middle-earth Collectible Card Game)」というカードゲームの解説書。

3.7 映画関連

The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring Visual Companion(by Jude Fisher, 2001)
ロード・オブ・ザ・リング旅の仲間 ジュード・フィッシャー著 田辺千幸訳 角川書店 2002.2
The Lord of the Rings: The Two Towers Visual Companion(by Jude Fisher, 2002)
ロード・オブ・ザ・リング二つの塔 ジュード・フィッシャー著 田辺千幸訳 角川書店 2003.2
The Lord of the Rings: The Return of the King Visual Companion(by Jude Fisher, 2003)
ロード・オブ・ザ・リング王の帰還 ジュード・フィッシャー著 田辺千幸訳 角川書店 2004.2
 映画のガイドブック。映画の写真を使って登場人物、地名、背景などを解説した本。
The Lord of the Rings Official Movie Guide(by Brian Sibley, 2001)
ロード・オブ・ザ・リング公式ガイドブック ブライアン・シブレイ著 田辺千幸訳 角川書店 2002.2
The Lord of the Rings: The Making of the Movie Trilogy(by Brian Sibley, 2002)
ロード・オブ・ザ・リング公式メイキングブック ブライアン・シブレイ著 田辺千幸訳 角川書店 2003.2
 映画のガイドブック。キャストやスタッフの紹介やインタビュー、セットや小道具の解説などメイキング中心の本。
The Lord of the Rings: The Art of The Fellowship of the Ring(by Gary Russell, 2002)amazon 0618212906
ロード・オブ・ザ・リングアートブック ゲーリー・ラッセル著 田辺千幸訳 角川書店 2002.12
The Lord of the Rings: The Art of The Two Towers(by Gary Russell, Boston: Houghton Mifflin, 2003)amazon 0618331301
The Lord of the Rings: The Art of The Return of the King(by Gary Russell, 2004)amazon 0618430296
ロード・オブ・ザ・リング最終章 ゲーリー・ラッセル著 田辺千幸訳 角川書店 2004.2
 映画の設定画集。スケッチ、水彩画、模型などの絵・写真がいろいろ見られる。
 当初邦訳の予定はないらしいとのことだったが、その後邦訳刊行。ただし第二部のものは邦訳されなかった。
 説明文未読だが、ビジュアルがいろいろ楽しめる。劇場版にはいなかったぞ?というキャラクターの絵も見られる。
The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring Photo Guide(by Alison Sage, 2001)
ロード・オブ・ザ・リング 映画版 堀江博子訳 文渓堂 2003.3
The Lord of the Rings: The Two Towers Photo Guide(by David Brawn / Alison Sage, 2002)
ロード・オブ・ザ・リング二つの塔 映画版 堀江博子訳 文渓堂 2003.10
The Lord of the Rings: The Return of the King Photo Guide(by David Brawn, 2003)
ロード・オブ・ザ・リング王の帰還 映画版 堀江博子訳 文渓堂 2004.3
 映画の子ども向けのガイドブック。粗筋紹介的な感じの本だが、決め所をぼかしているのが欲求不満になるかも。
 劇場版には使用されなかったシーンもある。
 日本版には「トールキン原作」のみで原書の著者表記が一切ない。
The Lord of the Rings Weapons and Warfare: An Illustrated Guide to the Battles, Armies and Armor of Middle-earth(by Chris Smith, Boston: Houghton Mifflin, 2003)amazon 0618390995
 映画の武器・武具などの写真集・設定画集。細かい作りなどの凝りようがすごいのがわかる(説明文は読んでないけど)。
 ギル=ガラドなどのチラッとしか出なかった人物の顔もわかる(笑)。

4.雑誌・ムック

 参考に、トールキンまたは『指輪物語』を特集した雑誌・ムック類を。映画関係については後述。
 雑誌類はなかなか現物が見られないものも多いので、なるべく内容・外観の分かるもののURLを示した。

4.1 原作関係

ペーパームーン 15 指輪戦争ファンタジイ 新書館 1979.1
ペーパームーン 16 指輪大戦争ファンタジイ 新書館 1979.4
 ラルフ・バクシのアニメ映画化(1979年7月日本公開)の際の2号続きの特集。
 15号は「ヒーローファンタジイ指輪戦争」と表記してある箇所もあるが、タイトル紛らわしい…。
 荒俣宏のほか手塚治虫などの文章が掲載されていた。
 直接関係ないニーベルンゲンの指輪についてや漫画家たちのエッセイなども興味深い。
児童文学世界 2 特集1 トールキンの三つの輪 中教出版 1979.6
 イギリス児童文学会の年刊研究雑誌での二本立ての特集の一つ。
 作品論・作家論・周辺情報が充実していて読みごたえがあり、研究文献がついているのも便利。
 ランキン=バスのアニメ「THE HOBBIT」の紹介や住んだ家の写真などもある。
 ここに掲載されたうちの3編は『指輪物語完全ガイド』(河出書房新社)に再録された。
幻想文学 12 特集 インクリングズ―トールキン・ルイス・ウィリアムズの世界 幻想文学会出版局 1985.9
 オックスフォード大学の文学愛好会(?)「インクリングズ」に関係した三人の文学者の特集。
 トールキン関係で読みがいがあるのはトールキンの手紙の翻訳と、斎藤惇夫と菅原啓州の対談「回想の瀬田貞二」。
ユリイカ 24(7) 特集 トールキン 生誕百年―モダン・ファンタジーの王国 青土社 1992.7
 生誕100周年記念の特集。文学論からゲームとの関係まで硬軟取り混ぜていろいろな文章が読める。
 トールキンの文章として「領主と奥方の物語(レー)」「密かなる悪徳」「失われた道」の翻訳あり。
 中でも「The History of Middle-earth」の中の1編「失われた道」(The Lost Road)の翻訳は貴重。
 ピーター・S.ビーグルがトールキンの本につけた序文やトールキンの手紙についての文もある。
鳩よ! 20(4) 特集 トールキン「指輪物語」を読もう マガジンハウス 2002.4
 映画がらみの特集。トールキン研究者トム・シッピーの映画評、指輪ゲームのカードの絵なども見られる。
 トールキンの『Unfinished Tales』の「The Istari」の初邦訳「魔法使いについて」(抄訳)あり。
 しかし文献のところは横組なのだから左頁→右頁にした方が見やすいと思うのだが。
ユリイカ 4月臨時増刊号 34(6) 総特集 『指輪物語』の世界―ファンタジーの可能性 青土社 2002.4
 映画がらみの増刊の特集号。原作や映画についての感想・評論などいろいろ。
 的外れに思える文や文芸評論家や映画評論家の難しい文もあるが、この雑誌は結構力を入れてくれるのが嬉しい。
 しかし巻末の年譜が『指輪物語完全ガイド』(河出書房新社)のをパクっているのはいただけない。
 トールキンの文章としてはアイルランドの航海伝説を語り直した詩「航海譚(イムラヴ)」の翻訳あり。
 個人的には、直接の「中つ国」ものの「The History of Middle-earth」の一部とかが読みたかったなあ。
 C.S.ルイスの『指輪物語』の書評が読めたのは嬉しい。エドマンド・ウィルソンの酷評の書評も貴重で興味深い。
 マリオン・ジマー・ブラッドリーのエッセイや、YAノベルとの関係を語る文章がおもしろかった。
 天沢退二郎と井辻朱美の対談では、井辻朱美が相変わらず既訳をけなしているような姿勢が好ましくない。
 『A Tolkien Compass』所収だったトールキン自身の翻訳に際しての指示はおろか、追補編も読んでいないのではと思えてしまう。
 今や「一ファン」ではなく「研究者」なのだからきちんとしてもらいたい。
 日本の作家たちの思いも興味深い。『『指輪物語』世界を読む』(原書房)は邦訳に追加するならこういうものにすべきだったと思う。  興味のある方は以下のカスタマーレビューも参照のこと。
別冊宝島 966 僕たちの好きな『指輪物語』―冒険ファンタジーの金字塔を今こそ読み解く! 宝島社 2004.2
 ムックだが、映画第一部公開の頃に出たのと同じような解説本。粗筋・登場人物紹介や地図など。
 署名記事はコラムとインタビュー一つのみ。映画の写真はなくビジュアルはイラスト。
 原作ファンには必要はないと思うが、内容的には一応「大丈夫」なもののようだ。  興味のある方は以下のカスタマーレビューも参照のこと。
僕たちの好きな『指輪物語』 別冊宝島編集部編 宝島社(宝島社文庫) 2004.11
 上記のムック本の文庫化。

4.2 映画関系

 映画そのものについては毎回映画公開前後に映画雑誌を中心にいろいろな記事や特集が載った。
 映画1作につき複数号で特集しているものもある(便宜上、原則として号数は通巻番号、年月日は実発売年月日とした)。
 すべてに目を通してはいないが、映画の粗筋・登場人物紹介や観どころの解説から、映画評・感想、キャスト・スタッフの紹介やインタビュー、撮影メイキング、ロケ地の紹介、プレミアイベントの様子など。写真多し。
 同じような見かけになるので、独自の記事や寄稿者の顔ぶれ、原作ファンとしては原作の紹介がしてあるかなどがポイントか。
 しかし映画雑誌は図書館にも置いてないものが多いので、後になると確認しにくい…。
 インターネット検索で引っかかる個人サイトの中の各雑誌の特集についての感想などは大いに参考にさせていただいた。

東京ウォーカー(角川書店):エクスクルーシブ(2004年3/13号増刊)一冊まるごと!ロード・オブ・ザ・リング(2004.1.29)
 東京の都市情報誌。映画第三部にあわせての増刊の特集号。
 映画の関連本を出している角川なので雑誌だが関連本の一つと言ってもよいもの。
 映画第三部ワールドプレミアの様子やキャストのインタビュー、原作の紹介、撮影地ニュージーランド案内など。
 映画関係の情報の集大成といった趣で、お得な感じの一冊。
 『指輪物語』共訳者の田中明子・出版社評論社副社長のコメントが読めるのも貴重。  「一冊まるごと」ではないが、この他の「〜ウォーカー」誌にも映画関連記事が載った。
MOE(白泉社):270号(2002.3.2)と272号(2002.5.2)、282号(2003.3.3)、293号(2004.2.3)
 「絵本とキャラクター」がキャッチコピーの雑誌。映画にあわせた特集(第一部のときは2回)。
 映画写真のほかイラストもまじえて、映画と原作や原作者トールキン、周辺状況などについて解説・紹介。
 イラストは好みが分かれるだろうし記述に「?」がないわけではないが、ビジュアル的にはとてもきれいで楽しい。
 原作イラストや映画デザインを担当したアラン・リーのコメント(270号)やボロミア役のショーン・ビーンのインタビュー(272号)、原作訳者田中明子の文章、ロケ地ニュージーランドの紹介、レンバスのレシピ(笑)、エルフ語講座(以上293号)などあり。
スターログ 日本版(竹書房):11号(2001.12.24)、15号(2002.12.23)、19号(2003.12.26)
 SFやファンタジーの映画を中心に紹介する映画雑誌(だと思う)。2006年3月、28号をもって休刊。
 映画にあわせた特集だが11号と15号は「ハリー・ポッター」と一緒でどちらも表紙は「ハリー・ポッター」のみ。
 19号は単独の特集。いずれも内容は未確認。
ファンタジーワールド 日本版(竹書房):1号(2002.12.2)、4号(2004.2.5)
 上記「スターログ」の増刊号。本体の「スターログ」が休刊になったので、こちらもなくなったと思われる。
 映画にあわせた特集で1号はやはり「ハリー・ポッター」と一緒(表紙も)。
 単独特集の4号には原作と絡めた解説、第二部のDVD追加シーン一覧などがある。
プレミア 日本版(アシェット婦人画報社):48号(2002.2.21)、59号(2003.1.21)、70号(2003.12.19)ほか
 「世界で一番読まれている映画雑誌」の日本版。映画にあわせた特集。それぞれ「完全保存版」と銘打ってある。
 わかりやすい解説やインタビューなどがあり、一般映画雑誌の中ではこの雑誌が最も評判が良かったようだ。
 特集部分がはさみ込み小冊子の形態になっているため、図書館や古書店だとなくなっている場合もあるのでご注意。
 その他、56号(2002.10.21)、60号(2003.2.21)、71号(2004.1.21)にも記事あり。
映画秘宝(洋泉社):51号(2004.1.21)ほか
 「B級」なテイスト満載の映画雑誌だが、「ロード・オブ・ザ・リング」の解説は「まとも」(多少お遊びはあるが)。
 映画評論家兼SF等の「特殊翻訳家」である柳下毅一郎によるところが大きいらしい。
 51号のキャッチコピー「瀬田貞二/田中明子訳に忠実な映画雑誌」が楽しい。ゆえに映画の「ゴラム」は常に「ゴクリ」と表記。映画には出てこない「デルンヘルム」まで登場。
 DVD追加シーンの解説が有用。ゲームの特典映像についての解説もあり。
 この号そのものの紹介ページがもうないので(残念!)、この雑誌の紹介ページを。
Weeklyぴあ(ぴあ):941号(2002.2.18)、989号(2003.2.10)、1038号(2004.2.2)、1087号(2005.1.27)ほか
 エンタテインメントの情報誌。映画にあわせた特集。
 Q&Aなども使っての粗筋・登場人物紹介、インタビューなどは型通り。
 1038号の4人のレビューではやはり柳下毅一郎のがおもしろい。中沢新一のようにあまり現実とリンクさせるのはどうか。
 ここの企画が最初ではないかと思うが、1日で3作連続上映(追加映像入りの長尺版だと合計11時間半)というのはすごかった。
キネマ旬報(キネマ旬報社):1352号(2002.3.5?)、1375号(2003.2.20?)、1400号(2004.2.20)ほか
 映画にあわせた特集。この雑誌は他の映画雑誌と違い、公開後に特集をするようだ。
 特集の3号連続の座談会あり。
 各号に、映画の「エルフ語指導」役で『フロドの旅』翻訳者の伊藤盡の文章あり。
 特集の号以外でも映画評などあり。
DVD&ビデオでーた(角川書店):255号(2002.2.20?)、267号(2003.2.20?)、279号(2004.2.20)、284号(2004.7.20)ほか
 DVDやビデオの情報だけでなく、まだDVD化やビデオ化されていない新作映画の特集なども載せる雑誌。
 255号の特集では特別付録に「US版CM集DVD」がついていて、結構お買い得だと思った。
 284号には総集編的な別冊付録で原作・キャラクター・ストーリーの紹介、DVD特典解説、グッズやニュージーランドツアー紹介などあり。キャストのコメントも含む。
 その他の号にもDVD情報、カレンダー・プレゼントなどあり。

4.3 その他映画系

 その他、以下のものなどはそれぞれの映画公開の頃に特集をやったり、シーンやキャストが表紙になったりしていた。
 第一部の時から映画やその周辺状況を折々解説・紹介したり、ポスターやポストカード、DVDなどの付録がつくものもあった。
 新聞や一般週刊誌・女性週刊誌等にも関連記事やインタビュー・グラビアなどが載った。

スクリーン(近代映画社)
ロードショー(集英社)
DVD&ビデオVISION(日之出出版)
CUT(ロッキング・オン)
ムービー・スター(イン・ロック)
FLiX(ビジネス社)
日経エンタテインメント!(日経BP社)
日経エンタテインメント! MOVIE DX(日経BP社)
ニューズウィーク 日本版(阪急コミュニケーションズ)
週刊少年マガジン(講談社)

4.4 字幕問題

 字幕問題関連では以下のものなど。

月刊サイゾー(インフォバーン)38号(2002.4.18)
『ロード・オブ・ザ・リング』の脚本が歪曲された!―字幕翻訳の巨匠・戸田奈津子氏が犯した過ちとは?(衣谷裕)
週刊文春(文藝春秋):2177号(2002.5.8)
大ヒット「ロード・オブ・ザ・リング」の字幕に抗議殺到
週刊ダイヤモンド(ダイヤモンド社):3936号(2002.6.3)
ネット上の字幕改善運動(「超」整理日記〔176〕)(野口悠紀雄)
サンデー毎日(毎日新聞社):4540号(2002.12.24)
ハリウッドがあの戸田奈津子を解任!?―「ロード・オブ・ザ・リング」の字幕翻訳で大騒動(佐々木俊尚)

5.オーディオ/ヴィジュアル

 オーディオ/ヴィジュアル化された作品等について。興味のある方は以下なども参照のこと。

 ソフトにはDVD・ビデオ・CD・カセット等の媒体の違い、単品発売・セット売り、日本版・アメリカ版・イギリス版での価格の違い、字幕・吹替の有無、完全版・省略あり版などいくつもの種類があるので、あげたものは一例と思っていただきたい。購入する場合はよく検討・確認を。作品のデータやURLはおおむねDVD、CDのもの。
 主に amazon.co.jp(日本発売のもの)、amazon.com(アメリカ)、amazon.co.uk(イギリス)などで確認しているが、日本では、DVDのリージョン・コードはアメリカと、ビデオ・DVDの映像方式(NTSC)はイギリス(PAL)と違うので、買えても観られないことがあるのでご注意を(それぞれの方式を変換できるプレーヤーなら観られる)。
 なお、amazon でラジオドラマや朗読のCDを探すときは「ミュージック」や「DVD/ビデオ」のところではなく「本」または「洋書」のところにあるのでそちらを検索のこと。

※万一、一切の「ネタバレ」なしにこれから映画を劇場やDVDで観たいという方は以下は読まれないように。

5.1 映画とその関連

ロード・オブ・ザ・リング ピーター・ジャクソン監督 2001
ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 ピーター・ジャクソン監督 2002
ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 ピーター・ジャクソン監督 2003

 海外では毎年12月公開、日本では翌年の2〜3月公開の『指輪物語』実写映画。
 はじめから三部作とし、一年以上かけて一挙に撮影したもの(公開直前や追加映像入りDVD作成時に追加撮影はあり)。
 ホラーで名が出たという監督はいかにも「オタク」だが、それがうまく作用した作品(注:監督はこの当時ストレス太りしていて「デブ・眼鏡・短パン」だったが、この後ダイエットし近眼矯正手術をして別人のようにハンサムになった)。
 俳優にエルフ語をしゃべらせるなどの凝り方も、原作ファンの多くの心をつかんだものと思う(もちろん不賛成もある)。
 20年前のアニメの時にはなかったCG技術やAIを使った映像はもちろん、従来のブルースクリーンを使っての映像の合成、大小さまざまなセットや模型や竹馬(!)のような装置、強制遠近法や後姿・遠景での小人俳優・長身俳優の起用などのローテクも駆使。
 衣装・武具・セットなどの凝りようもすごく、雄大なニュージーランドの風景とともにいろいろと見ごたえがある。
 細かい不満もあるが、制作側に作品への「愛」があると感じられ、映画全体には私は満足している。
 個別の感想の一部。ボロミアがあんないい男とは知らなかった。第一部の「My brother, my captain, my king.」には泣ける。アラゴルンは前半のむさくるしいころの方が好き。サルマンやセオデンなど爺さんが格好良い。などなど。

 日本での特筆すべきことは、ファンが日本の配給側や海外の制作側に働きかけた「字幕改善運動」であったろう。
 (吹替は事前チェックも反映され比較的「まとも」な出来で、第一部公開当時は「字幕版より吹替版を観ろ」と言われたものだ。そもそも吹替版があるのは「ファンタジー映画だから女子供のもの」という侮りがあったのではと疑っているが、これがかえって幸いしたとも言える。)
 第一部劇場公開時、固有名詞等を原作邦訳に合わせることの難しさ(映画鑑賞者すべてが原作になじみがあるわけではない)や字幕は文字数が限られるということを考えても、日本語字幕が物語の内容を誤って受け取られてしまいかねないように変えられているとして批判が起こった。
 公開されている脚本や映画館での聞き取り・書き取りにより、実際のセリフと字幕の差異・改善案などが作られ、配給側への改善要望署名や質問状の送付、監督など映画制作側への「直訴」も行なわれた。
 雑誌などにも取り上げられ、制作側からの字幕再翻訳の要求も来るに至り(実際はこれが大きかったと思う)、第二部の劇場版からは、まず原作の訳者・出版社が字幕を「原作邦訳準拠」に訳し、それを字幕翻訳者が長さ等を字幕として使えるように修正し、さらに一部のファンを交えて公開前にチェックをするという手続きを踏むものとなった。
 (DVD等のソフトは第一部から手直し。ただし追加映像部分など「監修」が入っていないところもある。監督から一時日本版の字幕翻訳者が交代することになったという発表もあったが経緯は不明。日本の配給側からは「誤訳」という言及はなかったとのこと。)
 ちなみに、内部資料の英語の脚本には原作を知らなくても状況をつかめるように、セリフ一つ一つに細かい背景説明がついていた(あれをちゃんと見れば字幕翻訳者が原作を読んでいなくても…)。
 <例>  この問題に興味がある方は以下のサイトなどを参照のこと。  ソフトは基本的には以下の2種類。国内版はポニーキャニオンの発売。

 第一部・第二部はCE・SEEともDVD・ビデオ(字幕版/吹替版)両方あり。ただしビデオの「セル版」はレンタルよりかなり遅くに発売。
 この業界ではレンタルが販売用より先に出たり、ビデオがDVDよりずっと後になってやっと販売されるのは普通なのだろうか?

 SEEでは全体的にあちこちのシーンが長くなっているが、微妙にカットされたシーンもあるらしい。
 以下はまるごと追加のシーン。  DVDには本編の他にメイキングやインタビューなどを収録したおまけディスクあり(レンタル版にはなし)。CE・SEEでは別内容。
 さらにSEEのDVDには本編を観ながらキャストやスタッフのコメントが聞けるという複数の「コメンタリー」設定ができる。
 また、本編の最後にはちょっとした隠し映像がある。  海外版では上下が切れない「フルスクリーン版」(ただし左右が切れる)や、フィギュアなどのおまけつきもあり。おまけつきは日本でも限定販売していた。

 なお、DVDは第一部から第三部までのセット販売もCE・SEEともにあり(品切れの場合あり)。価格・内容ともセット割引等の特典はない。

 ソフトは形式・内容ともいろいろあるので購入する場合はよく検討・確認すること。

 キャスト・スタッフについては探せばいろいろあると思うので詳細は省略。主なキャストの出演作などは以下に。
ロード・オブ・ザ・リング サウンドトラック
ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 サウンドトラック
ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 サウンドトラック
 今回の映画のサウンドトラックCD。3枚セットもある。コレクターズ・カードのおまけつき。
 国内版はワーナーミュージック・ジャパンの発売。  米国輸入限定版にはカードはなく、革っぽいケース入り。「二つの塔」のは収録曲が1曲多いらしい。
 日本でも発売した「王の帰還」の限定版には予告編とサントラのメイキングのDVDがついている。

 「完全版」と銘打ったものも出たが、なかなか評判がよいようだ。

5.2 便乗グッズ

 DVDやCDやお菓子のおまけ、劇場販売・通販などで、カードやフィギュアをはじめさまざまな便乗グッズが発売された。
 Tシャツとかポスターとかキーホルダーとか携帯ストラップとかペーパーナイフとかゴブレットとか、
 ペンダントとかプローチとかバッジとか様々な「一つの指輪」をはじめ各種のリング(中には何十万円もするものも)とか、映画チケット入りカップ麺とか、何の関係もなさそうなエステー化学という化学薬品メーカーのキャンペーンとか、第三部のころにはなんとパチンコ台にもなった(どうもあまり人気はないようだったが)。
 私が劇場で買ったのはローリエンの葉っぱのピンバッジとブックカバーくらい。しおりのもらいものもあり。
 フィギュアではデアゴスティーニから毎週1体発売、全60種予定というのもあったが、日本版は40種で繰り上げ終了。文字通り名もないオークの兵士なんてのもあったのにビルボやアルウェンは入らなかったらしい。
 タイアップしたゲームもいろいろできているが(人形やCGキャラが映像になまじ似ているとかえって変)、詳細は知らない。
 以下、我が家で持っているものについて少し。

スペシャル映像収録CD-ROM:ブルボンのお菓子「スイート・コレクション」のおまけ
 第一部公開のときブルボンは何種類か「便乗商品」のお菓子を出していたが、このチョコとキャンデーの詰め合わせは「世界初の12cmCD-ROM付お菓子」だそうな。
 CD-ROMの内容は映画本編の一部やメイキング、キャスト・スタッフのインタビューなどで構成したストーリーや物語世界の紹介。
 少しでも早く映像が見たい・知りたい公開前にはなかなか貴重なもので、あれで250円は安いと思った。
 ちなみに他のお菓子のおまけはキャラクターのカードやシール、携帯ストラップなど(カード15種のコンプリートはせず)。
 詰め合わせお菓子のセットでは、並んで見えるフロドの真面目な顔と「カレーせんべい」の文字のミスマッチが笑えた。
 このお菓子を売っているコンビニでは原作本があたるキャンペーンもやっていた。
 ブルボンのお菓子はおおむね評判が良かったが、このころ香料による回収騒ぎがあったこともあってか第二弾以降は出ず。残念。
US版CM集DVD:雑誌「DVD&ビデオでーた」(16(3)角川書店 2002年2月20日?発売)特別付録
 第一部公開直前に出た「ロード・オブ・ザ・リング」特集の号はアメリカでの各種CM映像入りのDVDのおまけつき。
 少しずつ違う映像が何種類も入っている上、エンドレスな方式になっているので、全部見たかどうかがわかりにくかった。
 ブルボンのお菓子のおまけと同じく、少しでも早く映像が見たい・知りたい公開前にはなかなか気のきいた企画だった。
フィギュア:グリコのお菓子「キンダーサプライズ」のおまけ
 フィギュア入りの卵形のケースをおおったチョコレート。1箱に2個入っているが、片方は関係ないおもちゃの場合あり。
 フロド、サム、メリー&ピピン、アラゴルン、レゴラス、ギムリ、アルウェン、ガラドリエルの8種。
 もとはドイツのもので第一部のときの発売らしいが、日本では第二部のときのものとして発売。
 そのため、オリジナルにはあったガンダルフとボロミアのはなし。
 出来はまあ…あんなものでしょう。
 グッズを集める気はなかったが、これだけは「大人買い」したあと、そろわなかったものを知人と交換してコンプリートした。

5.3 アニメ映画

指輪物語 ラルフ・バクシ監督 1978
 日本では1979年公開の劇場版アニメ映画。ただし原作『指輪物語』の前半のみ。あたらなかったので後半は作れなかったらしい。
 原発音は「マイナス・ティリス」「ソロン」などと英語風。
 「サルマン」が「サウロン」と紛らわしいので意図的に「アルマン」と発音していたりもしたらしい。
 日本語も以前は「ゴンドーのボロミール」などとひどかったが、字幕は今回手直しして良くなっているとのこと。
 CGのない時代、実写で撮影したあと絵に描き直してアニメにするという手法をとっているが、特に後半は手抜き状態でアニメになっていないところ多し。
 実写が残っているのがかえっていい効果を生んだオークと黒の乗り手はなかなか良かったが、バルログは駄目だった。
 バイキングなボロミアをはじめキャラデザはダメダメだが、ストーリーは今回の実写映画より原作に忠実。
 全然期待しなければ「思ったよりいいじゃん」と思えるかも。
 今回の実写映画にはこのアニメのオマージュとおぼしきほぼ同じ構図の画面もある。
 キャスト・スタッフについては以下を参照。脚本に『最後のユニコーン』の作家ピーター・S.ビーグルが参加。
 オリジナルのゴクリとボロミアの声はBBCのラジオドラマのと同じ人、レゴラスの声は「スター・ウォーズ」のC-3POの人とのこと。  以前もビデオ(ベータ/VHSとも)やレーザーディスクが出ていた。
 今回の実写映画化にあやかってタイトルを「ロード・オブ・ザ・リング 指輪物語」に変更してワーナー・ホーム・ビデオから再発売。
 DVDはアマゾンのサイトには何故か4種類あって、「仕様について」をクリックすると収録字幕・音声の内容の違いがわかる。
 日本語字幕はどれもあるが、日本語音声(吹替)はないものもあるようで、価格も微妙に違うのでご注意。
 以下は日本語字幕・日本語音声ともあるもの。  ビデオは字幕版・吹替版の2種類。
指輪物語 サウンドトラック
 バクシのアニメ映画のサウンドトラックCD。
 この映画の音楽はなかなか良かったと思う。
The Hobbit アーサー・ランキン・ジュニア&ジュールス・バス監督 1977
The Return of The King アーサー・ランキン・ジュニア&ジュールス・バス監督 1980
 日本未公開の『ホビットの冒険』と『指輪物語』第三部「王の帰還」のテレビ・アニメ。
 トールキンのファンなら話の種に観ても良いが、エルロンドは「電飾」でスランドゥイルは「妖怪」という意見も。
 「The Hobbit」については、子ども向けのため戦闘シーンが不自然なこと以外はまあそれなりに良いとの評判だが、「The Return of the King」の方は、これを単品でやるのはいくら何でも無理があるだろう…という展開。地図や吟遊詩人の語りを使ってなるべく「説明」はしているが。
 部分的に、サムがもし自分が「指輪王」になったら…という妄想などは楽しい。
 キャラデザは「微妙」だが、メリーとピピンがはっきり描き分けられており、エオウィンは「バクシ版」よりずっと美しくりりしい。
 キャスト・スタッフについては以下を参照。スタジオ・ジブリの前身となった日本のトップクラフトが共同制作している。  この2作品、または上記「バクシ版」と合わせて3作品のセット売りもあり、日本ではビデオなら普通に買えて観られる(ただし「バクシ版」以外は英語音声のみ)が、DVDは出ていない(海外サイトから買うことはできる)。
The Hobbit サウンドトラック
 セリフ付きサウンドトラックというものがあったらしい(『指輪物語完全ガイド』(河出書房新社)より)が不詳。

5.4 ラジオドラマ

The Lord of the Rings ブライアン・シブリー制作 1981
 BBCの『指輪物語』のラジオドラマ。全13話構成。
 英語が十分にはわからないが、ストーリーに比較的忠実にかつ決めセリフはおさえたもので、大変良い出来(しかしやはりトム・ボンバディルは出ない…!)。
 エントやローハンの部分などミュージカルのように歌も多い。
 今回の実写映画のメイキング本も出しているブライアン・シブリーの制作。
 今回の実写映画のビルボを演じたイアン・ホルムがフロドを演じており、大変素晴らしい(特にモルドールでの憔悴ぶりが…)。
 ゴクリ役のピーター・ウッドソープはバクシ・アニメのときと同じ人で、嫌ーな感じがこれまた素晴らしい。
 サム役のウィリアム(ビル)・ナイは映画「ラブ・アクチュアリー」の老ロック歌手ビリー役、「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」のタコ怪人もとい幽霊船の船長デイヴィ・ジョーンズ役なども演じている。
 キャストについては以下を参照。  ソフトはいろいろあり。
The Lord of the Rings ブライアン・シブリー制作 1981,2002
 上記のBBCのラジオドラマをデジタル録音し直した新版。
 テーマ音楽などの重複を省略し、灰色港に行く前のフロドが回想で語るプロローグ・エピローグを新たに追加。
 各部CD4枚ずつの12枚組(第三部は本編が3枚、1枚がサントラ)。カセット版もあり。
 部ごとにバラのものと3巻セットのものとがあり。
The Hobbit ジョン・パウエル制作 1988
 BBCの『ホビットの冒険』のラジオドラマ。CD本編4枚+サントラ1枚。カセット版もあり。
 いくつか種類があって「Abridged(省略)版」となっているものもあり。  上記のBBCのラジオドラマ「The Hobbit」と「The Lord of the Rings」とのセットCDもあり。
Tales from the Perilous Realm(Tales from Tolkien) ブライアン・シブリー制作? 2002?
 BBCのラジオドラマ。CD。収録作は「農夫ジャイルズの冒険」「星をのんだかじや」「ニグルの木の葉」「トム・ボンバディルの冒険」。
 キャストに同じBBCラジオドラマ『指輪物語』のガンダルフ役Michael Hordernの名がある(役は不明)。

5.5 朗読

The Lord of the Rings
 Rob Inglisによる『指輪物語』の朗読。CD46枚組。カセット版もあり。全部で50時間を超えるものを一人で朗読しているものだが、なかなか評判はいいようだ。
The Hobbit
 上記『The Lord of the Rings』と同じ、Rob Inglisによる『ホビットの冒険』の朗読。CD10枚組。カセット版もあり。
The Silmarillion
 Martin Shawによる『シルマリルの冒険』の朗読。CD6枚組。カセット版もあり。
The J.R.R.Tolkien Audio Collection
 トールキンと息子クリストファの読む『指輪物語』や『シルマリルの物語』の一部などの朗読。
 CD4枚組。カセット版もあり。
 トールキン自身による『ホビットの冒険』のビルボとゴクリのなぞなぞ問答などが楽しい。
At Dawn in Rivendell The Tolkien Ensemble 2002
 デンマークの楽団「トールキン・アンサンブル」による『指輪物語』の歌や朗読のCD。
 「『指輪物語』の中の詩と歌を原作の精神に忠実に再現すること」を目的とした楽団とのこと。
 ゲストとして、映画でサルマン役をやった(美声の)クリストファー・リーによる冒頭詩の朗読やエントの歌もあり。
 付属ブックレットはファンであるデンマーク女王が原作デンマーク語翻訳版につけたイラスト入り。  これに先立ち「An Evening in Rivendell」(1997)、「A Night in Rivendell」(2000)というのも出ており、「Leaving Rivendell」(2005)が出て4枚シリーズとして完結した。

音楽

 トールキンの作品を題材とした曲というのはクラシックからロックまでたくさんあるらしいが、詳しいことは知らない。
 以下のようなサイトからお調べを。

 いくつか例示する。

The Lord of the Rings Johan de Meij 1988
 オランダの作曲家ヨハン・デ・メイの第一交響曲。もともとは吹奏楽のための曲とのこと。演奏者(グループ)はいろいろあり、CDや楽譜もいろいろ出ている。
Shepherd Moons Enya 1991
 映画第一部の歌を担当したエンヤのアルバム。「Lothlórien」という曲が入っている。
Nightfall in Middle-earth Blind Guardian 1998
 ドイツのハードロックバンド「ブラインド・ガーディアン」による『シルマリルの物語』をテーマにしたアルバム。
 ジャケットのイラストはモルゴスの前でルーシエンが歌っているシーン。
 このグループには他にもトールキンの作品をテーマにした曲がいろいろあるようだ。

関連映像作品

 書籍なら「関連本」「便乗本」にあたる映像もの。トールキン自身や縁の人物へのインタビュー、(今回の映画とは別の)イラストや地図などにより、トールキンやその作品世界を解説・紹介するドキュメンタリー。
 amazon.co.jp の「カスタマーレビュー」での toddler-penguin 氏の的確なレビューが大変参考になる(笑)。amazon.com などの海外のレビューもなかなか笑えるものがある。
 興味のある方は以下の2〜35あたり(特に31・32)も参照のこと。

J.R.R.Tolkien: A Film Portrait of J.R.R.Tolkien(1996)
ザ・ロード・オブ・ザ・リングを創った男 徳間ジャパンコミュニケーションズ 2002.9
 「原作者J.R.R.トールキンにスポットを当て、その魅力を探る」ものとのこと。
 「トールキン協会公認」。トールキン自身の映像・語りが少しだが含まれる。
 息子クリストファ、研究者トム・シッピー、編集者の息子だったレイナー・アンウィンなどの語りがメイン。
 ファンであるデンマーク王女(現女王)のコメント、女優ジュディ・デンチによる作品の朗読も含む。
 結末を含め作品の内容にもふれるので、初心者向けガイドというより既読者向けか。
 内容は深いが、日本語ナレーションや字幕は少々お粗末なところがあるようだ。そもそもタイトルが中途半端。
 DVD、ビデオ版ともあったが、ビデオ版は品切。  以下の感想も参考になる(2002年9月6日のところ)。
J.R.R.Tolkien: The Origin of the Rings(2001)
ロード・オブ・ザ・リング ワールドの全貌 ポニーキャニオン(小学館DVDマガジン) 2002.9
 「映画化までの道のりを、トールキンの生涯など様々な角度から検証する」ものとのこと。
 何者だかわからない人たちへのインタビュー、しょぼい画像の使い回しなど、「買う価値はゼロ」と断言されてしまう珍品とか。  以下の感想も参考になる(10月1日のところ)。
J.R.R.Tolkien: Master of the Rings(2001)
指輪物語とトールキン・ワールド 井辻朱美日本語版監修 TDKコア 2002.9
 「原作者J.R.R.トールキンの知られざる全容に迫る」ものとのこと。
 トールキン自身のインタビュー映像や朗読が少しあるが、関係者やファンによるコメントなどが中心。
 ヒルデブラント兄弟のイラストはともかく、それと全然合っていない謎の実写映像やCGが使い回される。
 観る価値が全くないとは言わないが、観なくても別に損ではないという程度のもの。
 初心者向けガイドというより、コレクターズ・アイテムとか。  以下の感想も参考になる(2002年10月2日のところ)。
Secrets of Middle-earth: Inside Tolkien's Fellowship of the Ring(2000)
ロード・オブ・ザ・リング 知られざる中つ国 旅の仲間編 田辺千幸訳 ワーナーヴィジョン・ジャパン 2003.10
Secrets of Middle-earth: Inside Tolkien's Two Towers(2000)
ロード・オブ・ザ・リング 知られざる中つ国 二つの塔編 田辺千幸訳 ワーナーヴィジョン・ジャパン 2003.10
Secrets of Middle-earth: Inside Tolkien's Return of the King(2003)
ロード・オブ・ザ・リング 知られざる中つ国 王の帰還編 田辺千幸訳 ワーナーヴィジョン・ジャパン 2004.1
 「様々な視点から中つ国の全貌を解き明かす」ものとのこと。
 訳者名から、映画の公式ガイドかと思わせるが、ビジュアルは別物でヒルデブラント兄弟のイラストや3-Dマップなど。
 トールキンの子どもたちの語りなどもあるらしい。
 日本のレビューや感想がほとんどないのだが、海外のレビューによると評判はあまり芳しくないようだ。
 元のイギリス版やアメリカ版で作品タイトルに「The」があるのとないのがあるのだが…?
 DVDは販売用、ビデオはレンタルのみ?
Ringers: Lord of the Fans(2005)
リンガーズ〜ロード・オブ・ザ・ファンズ ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2005.12
 原作・映画を含めての『指輪物語』ファンの様子を収めたもの。
 原作に夢中になったヒッピーのことやレナード・ニモイの歌、ビートルズの映画化企画の話なども。
 全体としてはファンなら観てもそう損はしない楽しいもの。
 しかしメイキングで古い年代の再現映像を作っている様子がおかしい。  以下の感想も参考になる(2006年1月28日のところ)。

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