過去の新車チェックのポイントはあくまでも発売当時のポイントなので、今現在の国産車デザイン通信簿のポイントとは一致しません。
1-貰っても乗らない。2-格好悪いです。3-普通。4-知り合いが乗ってたら嬉しい。5-今すぐ欲しい。
| |
インサイト(99.11.30記) | |
トヨタに追いつけと、完全に勘違いモードに入ってしまったホンダが「トヨタにあってうちに無いのはいかんだろ」とばかり投入してきたハイブリッドカーインサイト。取り敢えず大急ぎで出してきた為か、後席空間を生み出すほど小さくは出来ず(バッテリー?)ホンダなのでスポーツカーですと2シーターで誤魔化してきた(まっ実際燃費の為の軽量化の恩恵で、ちゃんとしたスポーツカーになってるそうだけど)。で、肝心のデザインだが、またやっちゃったって感じである。アヴァンシアの時にも書いたが、顔。顔がつまらないしやる気無い。どうしてこのホンダ顔をすぐ何も考えずに着けてしまうのであろう?このホンダ顔にはもう飽き飽きである。少なくともS-2000ぐらいの顔はつけれないモノだろうか? また、一部雑誌などで指摘されているとおり、スパッツを履いた後輪やなだらかなリアハッチ周りに、往年のシトロエンのテイストを感じてしまうのだが、20年も前の空力デザインと同じようなアプローチしかできないのも、実際にCD値が低いとは言えどうかと思う(シトロエンが今出してきたのなら、レトロテイストと言うことで済むが)。トヨタがプリウスで、とにかく新しい車が出たと言うことを形で表現してきたのに対して、あまりにもホンダのデザインには工夫が感じられない。トヨタとホンダの根本的体力の差を感じる一台(トヨタを追っかけるようになったらホンダの凋落も早いと思うよ)。追伸。前記したとおりダブルシェブロンがフロントについていて、もう少し薄かったら飛びつくシトロエン党は多そうである。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)2。 | |
ネイキッド(99.11.23記) | |
前回のモーターショーで展示された時密かに期待していました。この車は格好良いかも知れないと。何と言っても前後ドア共通、鉄板むき出しの内装等によるコストダウンから来る低価格に期待。そして無骨な男らしいデザイン。さらにパーツの取り外しが出きるらしいと言う噂。これはなにやら新しそうな車だなと淡い期待を抱きました。 新規格軽サイズで登場したネイキッドは、確かに前回のモーターショーでの雰囲気そのままに私の目の前にありました。でもね、いざ実際販売されてみると意外と使えない車だと言うことに気づかされちゃいました。まず価格が思ったより安くなかった。前後のドアが共通なのもデザイン上のアクセントに過ぎず、さしたるコストダウンには貢献できなかったようで残念。次に、バンパーが確かにネジで外れます。でもだからどうなの?確かに擦ったとき板金屋に出さずに、自分でパーツを頼んで交換すれば安上がりかも知れないけど、軽自動車で、おまけにお金をあんまりかけたくないって考えてる人は、バンパー擦ったぐらいで交換しないよ。むしろ簡単にネジで外れるんなら、夜のうちとかにバンパー持ってかれそうなで不安だなぁ(何か対策考えてるのか?)。それにせっかく外せるんだったら、もっとガラッとデザインの変わるようなオプションパーツ出せないモノかねぇ。取り外せるのもバンパーだけ何てたかが知れてるよね、AZ-1もそうだったけど結局パーツが外せるからってどうなるもんでもないんだよね。アフターパーツに期待だけど、売れない車のパーツ作る会社も無いよなぁ。 で、結局淡い夢は淡い夢だったんだけど「こういう何か出来そうだなぁ」って雰囲気の車は上手く時代と交われば、けっこう売れたりするから今後に注目ではあると思う(RVRだって別に何が出来るわけでもないけど、小学生ぐらいの子供持つ父ちゃんは、釣りに行ったり山に行ったりするのに良いかもって思って買っちゃったわけだから)。いかに客をだませるか?それはダイハツのセールスの腕次第なんだけど、ハクション大魔王のCMはあんまりこの車のキャラクターを表現できてるとは思わないなぁ。結局国防色に塗って(あっメタリックだけど国防色あるじゃん)同じく国防色に塗ったホンダZとと並べて持ってるのが一番格好良いかも(バカ)。 とにかく、何か出来そうかもって勝手に思ってた分、現実に戻されてちょっとがっかりしたけど、デザイン自体は嫌いじゃないので10年ぐらい経ったら欲しくなるかも。 | |
MR-S(99.10.18記) | |
あんまり格好良くないなぁ。後ろからの印象はビートだなぁ。色によっては見られなくもないかぁ。これがMR-Sの第一印象だったのだが、じっくり見てもその印象は変わらなかった。やっぱりオープンスポーツの割に、色気が全然感じられないのが大問題だと思う。それでも尻周りの印象は悪くないかなとも思うが、全体の四角さというか、抑揚の無さがどうにも納得が出来ない。そりゃこの車が軽の枠の中で作られているとか言うのなら、この形でもしょうがないかなとも思う。でもそうではないのだ。何故こんなにボディサイドを平坦にしたのだろう?そしてその四角い印象のボディに、何故このとってつけたような丸いライトなのだろう?本当に納得のいかない形である。 言うなれば初代MR-2の時に似ていると思う。あの車も純粋な遊び車の割にはビジネスライクな、華やかさにかけるデザインだった。でもあれは昔のトヨタがデザインした車だったから仕方が無かったと諦めもつく。けどMR-Sは今の、デザイン面でも勝負してきているトヨタが出した車なのである。なぜこの形でゴーなのだろう?モーターショーに展示されている時から格好悪いと思っていた。同時期に出ていたセリカも格好悪いと思っていた。でも、セリカは新しいデザインへの拒否反応から来る格好悪いという印象だったのだろう、いまでは格好良く見えるようになってきた。でもMR-Sは駄目である。どこが格好良いのかメーカーの意図が全く分からない。この先何年かたつと格好良く見えるのだろうか?プログレに続く理解しがたいデザインである。 あっあと内装は安っぽいですよ(今のトヨタはみんなそうか?)開くところみんなプラスチックだより。あんなので経年変化に耐えられるのだろうか?インパネ真ん中の蓋を開ければ、言ってる意味が一発で解ると思います。大丈夫か? 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3(2寄り) | |
クラウン(99.10.4記) | |
いつもの事ながらパッと見はどこが変わったか全く解らない、見事なまでのキープコンセプトなフルモデルチェンジであるが、遂に長年続いてきた馬鹿馬鹿しい伝統とも別れを告げることとなった。それは、ハードトップを止めて見事なまでのセダンボディに成ったと言うことである。 大体ハードトップボディの利点とは何であったのだろう?開放感に優れていると言う話も、これだけ衝突時の衝撃吸収が話題となってしまった今、ピラーレスハードトップなどは存在しないのだから普通のセダンと変わらないし(むろん箱乗りもやり難かろう)、ドアを開けたときに軽快感があるという話も、むしろドアの開閉時にガラス面が見えにくく、顔などを打つという弊害の方が問題になると思う。更に言えば、どんなにしっかりと設計されたハードトップでも時を経るに連れ、明らかにセダンボディより雨漏りなどの確率が高くなると、まるで良いところの無いのがハードトップボディであったと思う。それを長年にわたりこの2.5L以上のクラスでは頑固に作り続けてきたのだから、本当にメーカーの良識を疑いたいところだ。しかしそれも、今回ようやく天下のクラウンが止めたことにより、順次他メーカーも従っていく事になるであろう(ローレル、セドグロ、ディアマンテ等々)。そうするとこのモデルチェンジは実に有意義なモデルチェンジであったと言えると思う。 全体のデザインとしては、せっかく先代でシャープな造形で格好良かった所を、今回は無理矢理筋肉質にしたような感じで、個人的にはあまり好感が持てない。歴代クラウンを考えると、先々代であまりにも太って醜くなった為、先代でダイエットし良い感じになっていたのだが、今度のモデルチェンジでは、ダイエット時に体を鍛えるのが楽しくなってしまって、その後体を鍛える方に意識が行ってしまい、普通を通り越して、ボディビルダーになってしまったという感じだろうか(例え長いって・・・)?先代のロイヤルは格好良かったと思うよ。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3 | |
セリカ(99.10.4記) | |
6年の月日を経て、不遇のスペシャリティーカー市場に新型セリカを投入してきたのだが、ここのところのトヨタ車の例に漏れず、パッと見の印象度はエグくて高い。不特定多数の人間に好かれるかどうかは解らないが、代々セリカはアグレッシブなデザインだったので、これはこれで良き伝統を守っていると思う。 全体の印象としては、フイアットクーペ〜FTO〜新型セリカという感じだろうか?個人的にはあまり好きではないのだが、ボンネット周りにギュッと凝縮されたボリューム感に共通項が見いだせると思う。ただ、セリカが違うのが前2車は でもこのセリカで一番偉いと思うのは、今までの常識とは違うデザインの車を出そうと決めた段階で、キチンとユーザーの教育を始めていると言うことだ。普通新型車なんてモノは発表の段階まで、姿形を隠してインパクトをなるべく大きくしようとするモノなのだが、この車はモーターショーでお披露目、さらに雑誌にも何度も何度も取り上げさせ、なるべくユーザーの目に馴染むように馴染むようにしてからの登場なのである。これだけ発売前に露出していれば、いくらエグいデザインでも見慣れてさほど違和感を感じなくなるモノである。本当にトヨタはこういうところが念入りで恐れ入る(一時期のマツダの車は、こういうユーザー教育が出来ていなかった為、良いデザインにも関わらずそっぽ向かれた)。これで発売と同時に、車雑誌を購読している層には違和感無く受け入れられ、それでいて車雑誌など買わない層には、インパクトを与えることが出来ると言うわけだ。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)4(やや3寄り) | |
パジェロ(99.9.16記) | |
不振三菱の最後の切り札大本命パジェロの新型だが、元々クロカン4WDに興味がないのもあるが、あまりいかさないなぁと言うのが率直な感想だ。まぁ正面から見た顔は間違いなくパジェロだし、タイヤが入っているぞと言うイメージの(いや現実問題入ってるんだけど)丸いフェンダー造形などそれなりに力が入っているのだろうけど、特に新しさを感じるデザインでは無いなと思う。パッと見の印象が既にあるクロカン4WDのイメージとあまり変わらないので、ランクルやサファリとイメージがだぶるのである。その印象をより強めているのが、1900ミリに迫ろうかという全幅なのだが、もはやこの車は気軽に街乗りで使える車では無くなってしまっている。パジェロが売れた要因としては、無骨な外観でありながら町中でも乗りやすいというのがあったのに、もはやその線でこの車を売ろうというのは諦めているように見える(ミニやイオがあるし)。 となると、ブームに惑わされず元からクロカン4WDを好んで乗っていた層ぐらいにしか売れないだろうから(しかもその少ない層に、ランクル、サファリなど、新型が山のようにあるわけだし)、この新型パジェロで三菱が不振を一気に挽回するというのは、難しいことと言わざるを得ない。大体日本人は、ブームが去ったモノに対しては非常に厳しい接し方をするので(時代遅れと見るし)頂点を極めてしまったパジェロは今最高に厳しい時期とも言えるだろう。本当、デザインに新しさがまるで感じられないのが痛い。でっかいRAV4。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)2。 | |
アヴァンシア(99.9.16記) | |
アメリカアコードベースのワゴン、アヴァンシア。この車、実に惜しい!ミニバンほどでかくなく、それでいてミニバンなみのゆとりを持った車を乗用車風に作ろうというコンセプトは、非常に良いのである。さらに室内の雰囲気も抜群に良く、後席の足下の余裕なんて本当に「あぁ豪華だなぁ」と思わせる出来なのである。欧州のワゴンがセダンよりリッチな車として認知されている感覚が、確実にこの車には存在するのである。コンセプト的には似た日産ルネッサが、ミニバンよりのとんでもないデザインで大外しなのに対して、非常によいところを狙ってきているのだが、いかんせんエクステリアに魅力がない。もう顔は何の工夫もないホンダ顔が節操無くついているし、ボディー全体にはまるでメッキモール類を使っていないのに、トランクハッチにだけプレジデントのようなメッキモールドがついているチグハグさ(メッキはつけるならつける、外すなら外すで統一すべき)。全体のフォルムは美しいのに、いまいち線の強弱がはっきりせずダルに見えるキャラクターライン。とにかく外観デザインからは、いっさいこの車の贅沢な感覚が伝わってこないのである。これは本当にもったいない。もっとシャープなラインで、全体の美しさを際だたせるか、もうちょっとリッチな感覚で全体を装飾するかして、この車はセダンより高級なゆとりのある車ですよ的雰囲気を漂わすことが出来なかったのだろうか?取り敢えず、何の変哲もないやる気のないホンダ顔だけは、即刻やり直すべきである。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)3。 | |
プラッツ/ファンカーゴ(99.9.9記) | |
売れ行き好調のヴィッツの兄弟車、セダンのプラッツとミニミニバンのファンカーゴが発表された。これらの車はまとめてスターレット、ターセル、コルサ、カローラ2の変わりとなるわけだが、ヴィッツがネッツ店専売だったように、それぞれの車種が専売になっており、利用者にとっては不便な売り方になっていると思う。まぁヴィッツとプラッツはともかく、ファンカーゴは全店で併売とかにした方が良かったのではないだろうか?天下のトヨタにしては売り方に疑問が残ります(だって必ず「うちにはこれがあります」って埋め合わせる車があるでしょトヨタって)。 さて肝心のデザインの方ですが、まずセダンのプラッツ。全体の印象はやっぱりヴィッツセダンなんで、特にどうと言うこともないのですが(個人的には嫌い)決定的に納得行かないのが、Cピラーから後輪あたりのデザインです。一見、一つ前のパルサーセダンに似ている処理の仕方なんですが、ボディ全体の流れとして尻上がりなデザインなのに(パルサーは水平基調ね)、あのあたりのデザインに工夫が見られないため、非常に後輪が貧弱に見えてしまいます(後輪は1インチ小さいぐらいに見える)。後輪のホイールアーチとCピラーの付け根までの幅が、全高が高いせいで随分空いて見えるためにそう見えるのですが、どう見てもあのあたりのデザインは見てて気持ちの良いモノではありません。 一応セダンなんですからもっと安定感のあるデザインにするべきだったのではないでしょうか?まぁもともと背の高いデザインなので、ある程度腰高な印象になるのは仕方ないのでしょうが、それを助長するようなデザインはどうかと思います。ヴィッツはそのあたり腰高感をうまく消し安定感のあるフォルムにしているだけに余計に気になります。 ファンカーゴですが、黄色がイメージカラーになって宣伝とかにガンガン出ているため、どうしても旧型ミニカトッポに見えてしまいます。中の使い勝手はともかく、外装デザイン的には取り立てて新しいところはありません。それとヴィッツシリーズ全般に言えますが、全高を高くして室内空間を稼いだ分、どうしてもマスが大きく見えて「うわっデカッ!」って思ってしまいます。テレビとか雑誌で見る印象だと今までの経験値で、丸いデザインだし小さいんだろうなと思ってるのですが、実物はかなり大きく見えます。このあたりもちょっと疑問に思うところです(あんなに丸々としたデザインにしなかったら、あんなに大きく見えないわけだし、日本では丸よりシャープなラインが好まれているのは明らかなのに?世界戦略車だからか?)。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)2 | |
セドリック/グロリア(99.7.7記) | |
スクープ雑誌のデザイン画を見て「あれれ?」発表になった写真を見て「やばっ?」こりゃやっちゃったか?と実物見に行ってみたら、これが案外良いんです。もう後ろから見た印象なんか素晴らしく良いです。 写真で見ると尻すぼみで貧弱に見えるんだけど、実物は全然そんなこと無くて、もうこの尻だけで買う人がいるかもしれません?はっきり言って前ドア以後は完璧です。若干バンパーのキャラクターラインがうるさいかなとも思いますが、そんなことは些細なことです。ただ惜しいのは前フェンダーより前がいまいちなんですよねぇ。顔がでかすぎてバランスを崩しているというのと(フェンダーとライトで峰を作っているのは今風で良いが)、フェンダーリップの造形が膨らみ過ぎなような気がします。後輪ぐらいに押さえるか、本当に薄く、それでいてきっちりとしたフェンダーアーチにした方が(アウディA6風)、塊感まとまり感が出て数倍良くなったような気がします。せっかくサイド面を上からスパッとそぎ落としたようなキャラクターラインにしたのに、あの膨らんでいるフェンダーのせいで、その思い切りの良さが薄れてしまっていて非常にもったいないと思います。 久々日産の会心作なんですが、本来セドグロ買う層のおっさんにはこの格好良さは理解できないだろうし、グラツー命だったヤンキー兄ちゃんもグラツー無くちゃ(グロリアがグラツーのイメージだそうですが、だったらグロリアのグレード名に残しときゃ良いのに)買わなそうと、早くも行く末やばそうですが、私は結構気に入りました(こういう新しいデザインを世に出すときは、ユーザー洗脳しとかないとだめだよなぁ。トヨタなんかガンガン新型セリカのプロト雑誌に貸し出してるのに。やっぱり日産は詰めが甘い)。 最大瞬間評価(目一杯ひいき目で見て)4。 |