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「某女敬建」の六面六地蔵石幢

護国山 天王寺 台東区谷中7-14-8

JR日暮里駅南口を谷中霊園に向かうところにあります。JR線と谷中霊園の間の区画にある2ヶ寺のうちの一つです。天台宗のお寺。
現代的な構えの山門を入ると正面に本堂があります。右手奥には講堂、客殿があります。本堂左手前に大きな銅造の釈迦如来坐像が祀られています。
その正面の木立の中に高さ2.5mの六面六地蔵石幢が建っています。二段の四角い台石に六角の台石、敷茄子、蓮台、六角の胴柱、笠、宝珠からなっています。
胴柱の各面に円光背浮彫り立像が反花付き蓮台に乗った姿で刻まれています。像容は右回りに宝珠・錫杖、宝珠・施無畏印、柄香炉、合掌、幢幡、数珠の六態で像高は65cmです。
六角台石の正面、宝珠に錫杖地蔵面には「法界萬霊」、幢幡地蔵面には「大正十二年八月廿四日 某女敬建」、柄香炉地蔵面には「為 ?徳院?山道隆居士 十三回忌冥福」と三面に銘が入っていました。
それにしても大変美しい地蔵像です。造りは丁寧だし、品のいい姿、形です。
石幢の近くには七つの庚申塔が安置されています。中央の大きな庚申塔には上に「三守庚申三尸伏 妙法 七守庚申三尸滅」、下に六人の名前、枠に「寛文三癸卯(1663)年 二月拾六日」、枠外に「谷中村 講人?」の銘がありました。当寺が日蓮宗の寺院だった頃のものかもしれません。
墓地は通りを隔てた谷中霊園の中に天王寺墓地の区画があります。 (2016.07)(2020.02:再訪)

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