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二組の六地蔵が墓地の入口に

致航山 満願寺 世田谷区等々力3-15-1

東急大井町線・等々力駅の北200mばかりのところにある真言宗のお寺。山門をくぐると広い砂利敷きの内庭の正面に幅広の石畳の参道が一直線に本堂まで伸びています。
境内には左、正面、右と三つの大きな伽藍があります。左の講堂の最奧には一言地蔵尊が祀られています。右の建物は庫裏と客殿です。
墓地は講堂、本堂の左から本堂裏となっています。六地蔵は本堂左、墓地入口の手前に、墓地の仕切り壁を背にして他の多くの石塔や石仏と一緒に並んでいます。
六地蔵の中央には船形光背を持った坐像がいます。光背と頭部の一部が欠けてしまっています。前垂れに隠れた手は智拳印を結んでいるようです(大日如来?)。
地蔵の像容は左から両手で香炉、拱手?、合掌、宝珠に錫杖、幢幡、宝蓋となっています。拱手?については未だによく判らないままです(持物と印の写真)。
像高は85cmです。中央の坐像とセットで奉造されたとしたら、坐像の台石の銘から「宝永五(1708)年」の造立ということになります。
この六地蔵の先の左入口を入らずに、正面の石段を登ったところにも、もう一組の六地蔵が祀られています。こちらは「嘉永七(1854)年」奉造のもののようです。像高は60cmで、像容は左から合掌、宝蓋、数珠、柄香炉、宝珠に錫杖、幢幡です。
六体とも損傷が激しく、頭部を修理したり、蓮台が欠けたままになったり、石柱台の表面が崩れたりしています。
二組の六地蔵すべての一番上の前垂れには<◯◯◯童女>と墨書されていました。
墓地の区画の中のあちこちに古い石塔や石仏が見られました。 (2018.06)

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