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手のひらに隠れそうに小さな宝珠

西円山教学院 練馬区大泉町6-24-25

西武池袋線・大泉学園駅を直線距離にして1km北に行ったところにある真言宗のお寺。
比較的近くにバス停があると聞いていたのですが誤報だったようです。バスではかえって遠回りになるようです。
住宅地の道はわかりにくいので行きはタクシーを利用しました。 帰りは運転手さんに教わった通り、東映東京撮影所の西端の道を通って駅を目指しました。
東側の道に面して院号を刻した石柱が建ち、並んで丸彫地蔵立像が安置されています。参道の奥が対の石灯籠を備えた山門です。
山門をくぐると右に客殿と庫裏が続き、その奥正面が本堂、左には手水舎と鐘楼があり、その左が墓地になっています。
六地蔵は墓地寄りではなく、本堂への石段の右、客殿の前の庭に安置されています。先祖供養のために平成6年に建造されたもので、像高115cmの大きな造りです。
花立と線香台を備えた立派な台石には地蔵名が刻まれています。名前と像容は左から日光地蔵=数珠、除蓋障地蔵=合掌、持地地蔵=宝珠に錫杖、宝印地蔵=柄香炉、宝珠地蔵=宝珠と施無畏印、壇陀地蔵=経巻?(幢幡?)です。
造りの特徴は二つの地蔵が宝珠を持っていますが、どちらの宝珠も小さくて手のひらに隠れてしまいそうです。また、持地地蔵の持つ錫杖は金属製で体の前面で斜めに持っています。
鐘楼と墓地との間には墓地壁に沿って閻魔と十王の座像が立派な台石の上に安置されています。また対面には閻魔が裁きの時に使う石造りの壇拏幢(だんだどう)=「元禄3(1690)年」もあり、いずれも練馬区の登録文化財になっています。
また、本堂と墓地の間の参道にたくさんの古い石仏が並んでいますし、墓地内のあちこちに古い石仏や石板、石塔が見受けられます。
ふと気づくと墓地横の石仏群の中に外国人(黒人)妊婦と思える女性が股間に男の顔を挟んでいる不思議な像が一つ混じっていました。
誰が、何時、何のために造り、なぜこれら石仏群の中にあるのか、気がかりなままの帰路でした。 (2017.06)

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