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何故か「見送り六地蔵」と呼ばれています

明王山聖無動院 宝仙寺 中野区中央2-33-3

青梅街道沿いにある真言宗のお寺。仁王像をもつ山門を入ると昔そば粉を挽いた臼を集めた石臼塚があります。本堂左がかなり広い敷地を持つ墓地です。
六地蔵は大木の下、墓地扉の外に並んでいます。何故か「見送り六地蔵」と呼ばれているそうですが、理由はよくわかりません。墓地入り口に祀られているので「お迎え」「見送り」どちらとも役割を果たしているのですが。
本堂と墓地の間の狭い道を下って行くと数多くの石碑、石塔、石仏が祀られています。その中に見つけ たのが遍路姿の弘法大師像です(写真)。 (2015.10)

3年半ぶりの再訪です。前回の取材漏れを補うためです。
最寄駅は地下鉄丸ノ内線・中野坂上駅、新宿西口からのバス停・宝仙寺前です。
山門の右手は大師堂です。正面本堂の左手前に三重塔、その奥に御影堂があり、墓地入口は三重塔と御影堂の間です。
寛保四(1744)年に建造された六地蔵は頭部の損傷が激しく、全ての地蔵に補修の跡が見られます。 像容は左から合掌、宝珠に錫杖、両手で宝珠、幢幡?、宝蓋?、数珠となっています。
左から四番目の地蔵は担いだ柄の先、右肩から袖に浅い線彫りで飾り布が見えますので幢幡だと思います(写真右上)。
その右の地蔵は同じく柄の先、右肩に半円の形、短い飾り布のようなものが見えますので宝蓋ではないかと思います(あるいは如意か?)。
右端の地蔵は両手を袖口で隠していますが、その下から長めの数珠が見えています。
像高は110cmと大きなもので、蓮台込みで130cmになります。
蓮台の正面の蓮弁にはそれぞれの地蔵に該当する梵字が刻まれています。また左から三番目の両手で宝珠の地蔵の背中には「寛保四甲子年 奉?造六地蔵之内三躰」との銘が見られました。
墓地脇の道に祀られている石碑、石塔、石仏は、四国八十八か所巡りに関わるものらしく、各寺の本尊と大師像を浮き彫りした石塔がたくさん見られました。
その中に、今回、有蓋四角柱石塔を発見しました。柱の各面に四地蔵を彫り込んでありました(写真)。 (2019.05:再訪)

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