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三体を一列一蓮台の上に浮彫した四面宝筐印塔の六地蔵

天祥山 清久寺 港区三田4-11-8

桜田通り・魚藍坂下の近くには寺町のような一角があり、多くの寺院が集まっています。桜田通りの一筋裏の細道を入ったところにある曹洞宗のお寺です。
細道に沿った坂道を登ると右手が山門です。山門手前の石段の両側に高さ2メートルはあろうかという石塔が立っています。
境内はそれほど広くなく、すぐ正面が本堂です。墓地は本堂裏手になっています。参道の坂道途中にも墓地への道があります。
山門手前の左の石塔が六地蔵四面塔です。胴の部分の二面に横並び3体の地蔵が一つの蓮台の上に並び立っています。残念ながら反対面は塀に面していて、残りの3体は見ることができません。見えているのは柄香炉、合掌、数珠の姿です。胴幅は50cmくらいです。
正面側には十一面観音像が船形の龕の内に浮彫りされ、「西国二十四番十一面観音菩薩」と刻まれています。
造立の由来は山門側の面(写真右面)に刻印されています。石塔に近づけないし、読み解く力もないので資料を当たると、この寺に住寺した尼僧が明治六年に七十四歳で亡くなったので、その供養のために右の四面宝筐印塔とともに建てられたのだそうです。
一面に三体の地蔵尊を一列一蓮台の上に浮彫した四面宝筐印塔の六地蔵は大変珍しいものだそうです。 (2016.05)

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