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知らなかった「金剛(源)地蔵」

摂取山蓮池院 光増寺 葛飾区東金町6-20-17

JR常磐線・金町駅と江戸川の間を南北に都道307号に繋がって471号が通っています。常磐線の北側、この都道沿いに五ヶ寺がありますが、そのうちの一つです。
金町駅からバスで2停留所の距離です。都道471号の東側に位置します。浄土宗のお寺。
白壁の奥に背の高い生垣があるため、石柱の山門は間隔が狭く感じられます。境内は左半分と本堂裏が墓地となっています。右側から正面に向けて倶会堂、太子堂、庫裏、本堂と伽藍が並びます。
境内には樹木が多く、山門から本堂に向かう道筋や倶会堂や庫裏前には手入れの行き届いた庭木が落ち着いた雰囲気を作っています。
六地蔵は山門を入ったすぐ左の堂宇の中に納まっていました。高さ100cmの船形光背の立像です。
光背の左には供養者と造立年、右には地蔵名が刻まれています。造立年ははっきりしないものがありますが、読み取れるものは「享保十二(1727)年」が二つ、他の二つが「享保十一年」と「享保??」です。
右の銘は「奉造立◯◯◯地蔵大菩薩」とそれぞれの地蔵名が刻まれています。像容と地蔵名は左から如意(預天賀)、宝蓋(金剛幢)、幢幡(放光王)、柄香炉(金剛悲)、合掌(金剛宝)、宝珠に錫杖(金剛源)となっています。「金剛(源)地蔵」という名前は初めてで、この名前の組み合わせでは「金剛(願)地蔵」がよく見られるのですが。
六地蔵堂宇の横に大きな船形地蔵立像があります。説明書きには道標の役割をしていて『左・草加、右・岩槻慈恩寺」を案内していたそうです。また、本堂寄りには二体の大きな船形観音立像が、本堂前には大きな二基の灯篭が参詣者を迎えています。
伺った時はちょうど庭木の手入れの時節にあたり、あちこちで職人さんの植木鋏の音が心地よく響いていました。 (2018.02)

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