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珍しい持物の<鐃(にょう=どら)>を持つ地蔵

金光山明玉院 円照寺 江戸川区江戸川3-43-9

旧江戸川と新中川の合流点から旧江戸川に沿って走る篠崎街道の北側に10軒弱のお寺が散在しています。そのうちの一つで真言宗のお寺です。
京成バス・今井のバス停で篠崎街道を別れて北に少し入ったところにあります。
山門を入ると正面に本堂、続いて右に会館、庫裏があり、境内左が墓地です。山門内すぐ右手に階段付きの石台に三段の台石を置いて石造宝篋印塔が聳えています。塔身には経文が刻まれ、また三段の台石にもびっしりと文字が刻まれています。
山門から本堂までは参道が植木で二本に分離されていて、墓地に沿った道には萬霊塔、地蔵菩薩、観音菩薩、石造宝篋印塔などの石造物が並び祀られています。
六地蔵もその中の一つです。造られた年代は不明ですが、見るからに古そうな丸彫り立像です。像高は蓮台込みで105cmある大きな地蔵です。
像容は左から柄香炉、幢幡、合掌、鐃(にょう=どら)、宝蓋、宝珠に錫杖となっていて、珍しい持物の<鐃>を持つ地蔵が組み合わさっていました。
つくりの特徴としては耳の造り方が面白いです。また、衣の線が柔らかですし、石造に多い武骨な手ではなく小さめに造られています。
境内に入って撮影を始めた時から、庫裏につながれていた二匹の犬が吠え続けました。途中で見かねた住職が宥めてくださったのですが、ほんのいっとき大人しくなっただけで、最後まで吠え続けていました。早めに撮影を切り上げて失礼しました。 (2017.11)

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