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護念山薬應院 心光寺 文京区白山5-36-5

地下鉄白山駅近くの浄土宗のお寺です。この地域に多い伝通院の末寺の一つです。商店が並び人通りの多い通りのビルの間の横道が参道なのでつい見過ごしてしまいそうです。寺号を記した石柱の奥に山門があり、一歩踏み入れると左に大きな六地蔵が迎えてくれます。
大きさは140cmもある船形光背の六地蔵です。抹茶を吹き掛けたような細かな苔に被われていて、大木の陰で墓地を背にして並んでいます。
損傷部分があったりで判別しにくいのですが、持物を持つ姿が多く見かける六地蔵のものと少し異なっていました。
左奥から両手で数珠、宝珠と錫杖、右肩の方へ両手で幢幡、右肩の方へ両手で蓮華、両手で香炉、右端が合掌のようです。
光背の銘によれば寛永16(1639)年、明暦元(1655)年、万治2(1659)年、万治4年、寛文元(1661)年、寛文5年と350年くらい前に亡くなった人の弔いのために建造されたようです。
参道を挟んで斜め右手には像高55cmの小さな六地蔵が並んでいます。こちらは一見土像のように見えます。中の二体は赤帽子をかぶり、一体の頭部が損傷して修復されています。この右端の地蔵は錫杖と宝珠の姿ですが、他は全て合掌の姿です。
六体の地蔵で組まれていますが、六道六態ではありませんので六地蔵というのは苦しい気がします。
船形光背六地蔵に続いて参道の左に万霊塔があり、正面が本堂です。参道の右手、小さな六地蔵の右奥に多くの石仏、庚申碑が安置されています。墓地は境内左奥から本堂横まで続いています。境内は通りの賑やかさが嘘のよう静けさです。 (2015.10)



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