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ここにも払子?を持った地蔵さまが

天龍山  流泉寺 立川市砂川町2-44-1


臨済宗のお寺です。
西武拝島線・武蔵砂川駅の南東1kmの」ところにあります。五日市街道に面した駐車場の奥に山門が建っています。
境内は山門の正面に薬師堂があり、その右手に鐘楼、さらに本堂、唐破風の寺務所が建ち並んでいます。
六地蔵は二組あり、一つは山門から薬師堂に向かう参道の左手に水子地蔵堂宇とともに祀られています。
もう一つは薬師堂の裏手に大きく広がる墓地の入口に建っています。
薬師堂手前の六地蔵は秩父霊場参拝記念のために昭和二年に建立されたものです。像高は73cm。
立派な蓮台、敷茄子を持ち、石柱台には地蔵名が刻まれています。
像容は地蔵の持物には珍しい払子(ほっす:毛筆の様なもの)を持った左端の地蔵=地持地蔵から順に宝珠に錫杖=鶏兜地蔵、宝蓋=宝印地蔵(以上写真)、合掌=宝陵地蔵、幢幡=陀羅尼地蔵、柄香炉=法性地蔵です。
持物の払子は立川市柴崎町の普濟寺でも見たばかりです。臨済宗の寺院に関係があるのでしょうか。 墓地の六地蔵は像高50cmとやや小さく、昭和四十九年に建造されたものです。
像容と地蔵名は左から数珠(地持)、宝珠に錫杖(鶏兜)、幢幡(宝印)、合掌(宝陵)、宝珠に施無畏印(陀羅尼)、柄香炉(法性)となっています。
二組の六地蔵の造りは当然異なっていますが、面白いのは足先の出方で、薬師堂前の地蔵は指先がわずかに見える程度ですが、墓地の地蔵は足の甲まで法衣の裾からはみ出しています
また、頭巾、涎掛けに耳当て、襟巻きをした雨屋の中の地蔵と色あせた頭巾に白の涎掛けの雨晒しの地蔵との対比も面白く感じました。
墓地入口手前の一角には数多くの羅漢像が祀られていたり、子安観音立像や舟形の子育地蔵のほかに、新しい小僧の石像などが境内の中に点在しています。 (2019.08)

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