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「天保・明治」建造の二組の六地蔵

鷹尾山  林泉寺 立川市西砂町5-11-4


臨済宗のお寺です。
西武拝島線・武蔵立川駅の北西、直線距離にして1kmあまりのところにあります。五日市街道から枝分かれする西砂川街道を横田基地方向に行くと、三つの社のある一角があり、道端に馬頭観音の石塔が建っています。
その左隣が林泉寺です。寺号を刻んだ石柱が西砂川街道に面し、参道奥に細い石柱に鉄扉の山門があります。
山門の左に六地蔵を安置した雨屋があり、その斜め奥に大きな子育地蔵立像を祀った一角があり、十二体の小さな舟形地蔵が一緒に祀られています。
さらに右手、山門正面の本堂よりに大日堂が建っています。本堂右手が庫裏で、裏手が奥深く墓地となっています。
雨屋の軒には白い提灯が四つ釣り下がっています。六地蔵は前、後列二組あり、前列は円光背を持った丸彫立像で、後列は光背のない丸彫立像です。
後列の六地蔵は「天保二(1831)年」の建造です。六体とも頭部が欠損していて、かなり粗っぽく継ぎ足してあります。
像高は約50cm。像容と地蔵名は左から合掌(?)、数珠(法性)、宝蓋(宝印)、柄香炉(?)、宝珠に錫杖(地持)、幢幡(陀羅尼)です。台石の地蔵名は二体が不明です。
写真右下手前、幢幡の飾りが体の全面に流れた造りはお洒落?
前列の六地蔵は「明治??年」の建造です。丸顔で、団子鼻におちょぼ口、線彫りの目はしっかり見開いています。
像高は65cm。像容と地蔵名は左から宝珠に錫杖(地持)、柄香炉(法性)、幢幡(法印)、数珠(宝性)、合掌(鶏亀)、与願印に施無畏印(陀羅尼)です。
境内のあちこちに十二支と戯れる童地蔵が安置されていて、暑さ負けしそうな気持ちを和ませてくれました。 (2019.08)

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