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六地蔵灯籠と小さな六地蔵立像が迎えてくれます

寶珠山 地蔵院  青梅市畑中2-583

JR青梅線・宮の平駅の南南東500mにある臨済宗のお寺ですが、多摩川に阻まれていますので、青梅駅からのバスで畑中神社前・バス停が最寄りです。
吉野街道を北に入ると寺号を刻んだ石柱を挟んで左右に道が分かれますが、左の敷石道が参道です。左手に六地蔵のお堂があり、その先に山門、本堂に向かう道筋の左に六地蔵灯籠が建っています。
お堂の中の六地蔵は基壇、石柱台、蓮台の上に乗せられていますが、像高は40cmと小さめの立像です。
像容と台石に刻まれた地蔵名は柄香炉(地持)、数珠(鶏兜)、合掌(宝印)、幢幡(宝陵)、宝珠に施無畏印(陀羅尼)、宝珠に錫杖(法性)です。
地蔵名と持物は合っていませんが、左から天道、人道、修羅、畜生、餓鬼、地獄と地蔵名と六道は合っていました。
地蔵の石材が肌色に細かな黒い斑点が入った石質ですが、面白いことに眉と目玉に墨が入っていて、石の模様に馴染んでいました。
六地蔵灯籠は円形基壇、六角柱の竿、四角中台、火袋、笠、宝珠の構造で、基壇が土に埋もれていますが天地165cmあります。竿は80cm、火袋が30cmです。
竿の各面には陰刻があるようですが、風化が激しく読み取ることができません。火袋もかなり傷んでいます。
像容を無理やり判断すると合掌、両手で香炉、宝珠に錫杖、宝蓋(または如意)、幢幡、数珠となります。建造年は不明です(資料には江戸末期造立)。
六地蔵灯籠を進むと左に庭が開け、本堂、庫裏が建ち、庭の反対側に地蔵立像を頂点にもつ立派な三界萬霊塔があり、墓地入口に子育地蔵の小さな雨屋が墓参者を見守っています。
冬枯れの季節の訪問でしたが、手入れの行き届いた緑の多い落ち着いた境内でした。 (2020.01)

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