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四角い火袋に七地蔵をいただく灯篭型石幢

金剛山 玉泉寺  青梅市長淵3-299

臨済宗のお寺です。
JR青梅線・東青梅駅を出て奥多摩街道、青梅街道を経て下奥多摩橋通りを南下し、多摩川を越えて東に入ってしばらくすると「多摩青梅七福神」の上り旗が見えてきます。
西の通りから山門までは少し引きがあります。右手は墓地との仕切り石垣、左は駐車場です。
山門手前の石垣にはたくさんの石仏、石碑、石塔が並んでいます。石垣が途切れた墓地入口に六地蔵の入った雨屋があります。
六地蔵は反花台石、模様入敷茄子、蓮台の上に乗っています。足元まで隠す長さの布の上に前掛け、涎掛けを着けていて、帽子を目深に被っていますので、顔のほんの一部しか地蔵を見ることはできません。
像高は60cmです。布はしっかり巻かれていますので像容は全くわかりません。台石には地蔵名が刻まれています。左から法性、宝陵、陀羅尼、宝印、鶏兜、地持です。
山門を入って正面の本堂の左手前の植え込みの中に、四角い火袋の三面に二体ずつの地蔵を浮彫にした灯籠が建っています。
地蔵の姿は正面火入れ口の左右に錫杖持ち?と幢幡持ち?、向かって右面に合掌?と香炉持ち?、裏は火入れ口を塞ぎ、左面に?と合掌?と、ほとんど見分けられません。
火袋の中には船形光背に浮彫された坐姿地蔵が入っていました。
屋根、四角い火袋、四角い中台、円柱形の竿、円台石と、総高190cm、竿だけで120cm、火袋の高さ30cmの七地蔵灯篭型石幢です。
竿の裏側に名が刻まれているようですが、風化で浅くなり判読できませんでした。ネット情報では「奉修次月輪之供養地蔵堂建立之者也 于時明暦三丁酉 (1657)霜月吉日謹敬白 願主武州長渕郷於作五十二人」とあるそうです。
本堂前庭には地蔵堂などの堂宇や円光背地蔵坐像、子育て地蔵立像などを見ることができます。 (2020.01)

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