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崩落激しい灯籠の火袋内に地蔵尊が

清延山 竹林寺  青梅市梅郷2-322

JR青梅線・日向和田駅の南西1000mの所にある曹洞宗のお寺です。
青梅駅からバスで吉野街道<下郷>が最寄りになります。
本堂前の庭には小さな鐘楼があるだけでほかには何もありません。七地蔵灯籠を探しに本堂右横を抜けると山の斜面に墓地が広がっていました。
墓地入口の水桶小屋の対面に三体の坐姿の石仏、それに円石柱、基壇と胴竿を失った灯籠上部が並んでいました。
石仏三体は左から両手で宝珠持ち、台石に戒名?、中央が幼児抱き?、台石に戒名?、右が半跏で宝珠持ち、台石に「萬霊等」です。
どれも風化、損傷があり、像容、銘がはっきりしません。
円石柱は四角と六角の台石に乗っています。頭の中央に突起が見られます。これもかなりの風化が進み、特に円柱の部分は表面がボロボロになっています。
灯籠は宝珠、笠、火袋、中台だけです。中台の側面の一部に模様のようなものが彫られているようですがはっきりしません。こちらも火袋の部分はボロボロで表面は崩れてしまっています。
しかし灯篭に供花があることや、火袋が六角形なのに気付き、火入れ口を覗いてみると、中に宝珠に錫杖姿の地蔵立像が納められていました。
火袋の表面は崩れて地蔵像はなくなってしまっていますが、これがお目当の七地蔵灯籠ではないかと思いました。
後で気付いたのですが、円石柱は灯籠の竿の部分?、円柱の頭の突起は中台を受ける接合部分?。
そうすると一台の灯籠の宝珠、笠、火袋、中台、それに竿、四角と六角の基壇と一式が揃うことになります。上半分が約120cm、竿部分が約150cmで3m弱の立派な灯篭だった?。
手持ちの古い資料には江戸末期造立の七地蔵灯籠があると書かれていましたが、ネット調べではそれらしいものは見当たらなかったので、半信半疑で訪問しましたが、無事発見できました。 (2020.01)

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