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台形の角柱六地蔵に毛筆持ち姿の地蔵が

横龍山  吉祥院 武蔵村山市本町4-34


曹洞宗のお寺です。近くの長円寺の末寺だそうです。
JR八高線・箱根ヶ崎駅から東に青梅街道が走っています。その峰交差点からかたくりの湯交差点の北側に六地蔵を持つ四ヶ寺があります。そのうちの一つです。
青梅街道・かたくりの湯交差点で所沢武蔵村山立線(多摩大橋通り)を北に300mほど行った右手にあります。
山門から数十段の石段を登った正面に聖観世音を祀った赤い屋根の観音堂、石段の左手の墓地入口に赤い腰板の雨屋があります。
雨屋の中には大小取り混ぜた舟形地蔵が二体、丸彫り地蔵が二体、それに角柱浮彫り地蔵二基が祀られています。
二基の角柱は前方三辺が20cm、後辺が36cmの台形になっています。
三辺にはそれぞれ左の角柱の左から毛筆?、合掌、宝珠に錫杖、右の角柱は幢幡、数珠、両手宝珠の姿が浮彫りされています。
裏面には銘が刻まれていましたが、腰板が近すぎて上から覗き込んでも読み取ることができませんでした。
他の四体の地蔵像に比べると、少し新しいもののように思えたのですが。
ここでもまた立川の普濟寺と流泉寺で見た毛筆のような持物に出会いました。あちらは臨済宗、こちらは曹洞宗。禅宗の儀軌(手本)にこの姿があるのでしょうか。持物の名前は?
山門入り口左右に、上部に一面六臂の坐像を刻んだ馬頭観音の石塔と、こちらも一面六臂の青面金剛を浮彫した庚申塔が供花され祀られていました。
観音堂や雨屋など建物はかなりの風雪に耐えてきた感じですが、石仏や石塔が大事に保存されているのには頭が下がります。 (2019.09)

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