image image

新旧二組の六地蔵が墓地を見守ります

岩船山大智院  高勝寺  稲城市坂浜551

京王相模原線・稲毛駅と若葉台駅のちょうど中間あたりに位置します。相模原線の線路ぎわにある真言宗のお寺です。
稲城駅からのバスで鶴川街道の坂浜停留所が最寄りになります。坂浜信号を天神通に。左カーブ手前の三叉路を左に入って、次の三叉路を左に道なりに。線路をくぐると高勝寺坂通りに突き当たります。左に行くと山門があります。
山門を入って右に庫裏、正面に本堂、左が墓地となっていて、墓地の本堂より入口に鐘楼、その西、本堂の左に観音堂という配置になっています。
六地蔵は観音堂の正面でお墓に向かって左右に分かれて祀られています。平成十一年に建造された新しい六地蔵です。
像容は左側左から宝珠に錫杖、合掌、幢幡、右側左から宝珠に施無畏印、数珠、柄香炉で、像高は蓮台込みで75cmです。
造りは錫杖は金属製です。顔は少し目尻が下がり気味で、口はやや受け口に造られていて、ふっくらとした表情です。手や持物は小さめです。(写真右上)
墓地に入ると鐘楼の前にも六地蔵が祀られていました。こちらも石段を挟んで左右に三体ずつ。
左側二体には頭部がありますが、他の四体は頭部が欠落してしまっています。
像容は持物や手が破損していたり、白く古い前掛けがまとわりついたりではっきりしませんが、左側左から宝珠に錫杖、宝蓋、柄香炉?(写真右中上)、右側左から幢幡、如意?(写真右中下)、合掌のようです。
六つの石柱台全てに「宝暦四(1754)甲戌夭二月吉日 男女念仏講中 武州坂濱村」の銘が刻まれています。側面に文字の有無は不明です。
頭と首が残っている左の二体の地蔵は新しい頭巾と涎掛けをつけてもらっていました。
当寺が多摩八十八ヶ所霊場ということもあってか、本堂や観音堂へ向かう参道の両側に八十八寺本尊の船形光背浮彫像が隙間なく奉納されています。一体ごとに台石の正面には霊場の寺号、側面には施主の名前が刻まれていました。 (2019.05)

六地蔵巡りに戻る