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堂宇内に四角柱六地蔵石幢と丸彫六地蔵

三鷲山鶴樹院 大昌寺  日野市日野本町2-12-13

JR中央線・日野駅の東300m強のところにある浄土宗のお寺です。
境内は山門正面に本堂、右に庫裏、手前に鐘楼があり、墓地は本堂裏です。
本堂左に墓地への道があり、すぐに水桶置き場となっています。六地蔵を祀るお堂はその奥にあります。
中には左から蓮台込みで100cmを超す地蔵立像、後ろに二つの石塔と高さ70cmの四角柱石幢、その右に蓮台込み90cmのどっしりとした丸彫六地蔵が祀られています。
六地蔵の像容は左から宝珠に錫杖、数珠、幢幡、宝蓋、柄香炉、合掌の姿です。
建造の年代はわかりませんが、江戸期のものだと思われます。首に修復の痕がありますが、それ以外の大きな損傷はないようです。
造りの特徴は全体の重量感の割りには、持物の彫りが浅く、数珠などは見分けにくくなっています。(写真右)
70cmの四角柱石幢は、正面に一体、左右の面に二体の瑞雲に乗った地蔵を浮彫しています。角柱の上には頭部が欠落したと思われる像が載っています。(写真上)
像容はほとんどわかりませんが、丸彫、坐姿の地蔵像だと思われます。
浮彫地蔵の像容は正面が合掌?、左面が両手宝珠、幢幡で、右面に数珠と宝蓋(蓮華?)となっています。
浮彫像五体と合わせて六地蔵石幢ということになります。
正面の合掌地蔵の下部には銘が刻まれています。「(明和)七庚・(天) ・鏡院 六月(廿)・日」で、無理に読めば「明和七(1770)庚寅」と読みむことができそうです。
裏面は見ることができません。
角柱上部の丸彫地蔵が欠損、風化で姿がわからなくなっているのは残念ですが、珍しい石幢に会うことができました。 (2020.03)

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