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| 丸彫と舟形の二組の六地蔵 
 兜率山 同證院  八王子市山田町1593
 
 京王高尾線・山田駅の北西700mのところにある臨済宗のお寺です。
駅を出て線路の北側の細い道を西に。途中、線路と住宅の間の人一人が通れるくらいの狭い道を抜けて、T字路を北に行くと広園寺山門です。
 広園寺の境内右奥が同證院となります。広園寺山門を右に迂回して同證院の参道に入ると、右に院号を刻んだ石柱が建ち、左に六地蔵の雨屋があります。本堂は正面奥です。墓地は参道左からお堂の左奥まで続いています。
 雨屋内の六地蔵は建造年はわかりませんが、それほど古くはありません。背後に古い地蔵が3体祀られています。
 六地蔵の像高は63cmで、像容は左から数珠、宝珠に錫杖、幢幡、合掌、宝珠に施無畏印、柄香炉となっています。
 地蔵名はありませんが、並び順と持物から禅宗系の六地蔵名(地持、鶏兜、宝印、宝陵、陀羅尼、法性地蔵)だと思われます。
 本堂左に舟形光背を持つ十三仏の石像が墓地に向かって並んでいますが、その奥に50cmばかりの小さな舟形光背の石仏が2体ずつ台石に乗って並んでいます。
 8体ある石仏は左から阿弥陀如来、合掌地蔵、幢幡地蔵、観音菩薩、宝珠に錫杖地蔵、宝珠に施無畏印地蔵、数珠地蔵、柄香炉地蔵でした。六地蔵+阿弥陀、観音です。
 建造年は分かりませんが、寸法は異なりますが、石質、造りから十三仏と同時期に奉造されたものでしょう。
 丸彫と舟形浮き彫りの違いはありますが、柄香炉や錫杖の形などを見ると、雨屋の六地蔵と同じ石工の作かもしれません。
(2020.11)
 
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