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儀軌に沿ったバランスの良い六地蔵

鏡意山 能満寺 あきる野市山田879

JR五日市線・武蔵増戸駅の南東1000mほどのところにある臨済宗のお寺です。
五日市街道、山田会館前交差点を南に入ったところです。
南側道路から参道を入ると正面に山門、右側の金柵の向こうは保育園です。左は巨岩の組まれた石垣の間に十三仏の内の三つが祀られています。
石垣の中には自然石の「寒念佛」石塔や有蓋角柱庚申塔なども見えました(写真右)。
「寒念佛」石塔は舘谷の正光寺にもありました。
1年でもっとも寒さの厳しい小寒から節分までの30日間にわたり、山野に出て声高く念仏を唱えることで、のちには一般人にも伝わったそうです。
山門内は正面奥に本堂、左に寺務所、右に鐘楼、本堂右が墓地です。
六地蔵は本堂右の墓地入口の堂宇内にあります。
台石には願主名や施主名、戒名や「為〇〇」などが見えますが、建造年はわかりませんでした。像高は55cmです。
像容と地蔵名は数珠(地持地蔵)、宝珠に錫杖(鶏兜地蔵)、幢幡(宝印地蔵)、合掌(宝陵地蔵)、宝珠に施無畏印(陀羅尼地蔵)、柄香炉(法性地蔵)となっていて、禅宗系六地蔵の名前と持物に沿った形に造られています。
手、持物の大きさを含め全体にバランスのいい姿に出来上がっています。
堂宇に柵の張り紙には「ほいくえんのよい子は おはかのほうに行ってはいけません」とありました。
撮影の間中、元気な子供の声が聞こえていました。 (2020.11)

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