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新旧二組の七地蔵尊

鷲峰山  光巌寺 あきる野市戸倉328

JR五日市線・武蔵五日市駅の西3000mほどのところにある臨済宗のお寺です。
最寄りは檜原街道・小中野から本郷通りに入り沢戸橋を経由して戸倉バス停です。バス停近くの脇道に入ると500mほどの距離ですが、寺に向かってかなりの急坂です。
登り着いたところに石柱門があり山門はその先右手です。山門手前で六地蔵が息を切らせた墓参者を迎えてくれます。
山門内には本堂、鐘楼、小さな天満宮社などが立っています。墓地は敷地の西奥にかなりの広さで展開しています。
一つ目の六地蔵は低い石垣の上に建つ赤い板屋根の堂宇の中です。
中央の主地蔵を挟んで3体ずつ並んでいます。像高は主地蔵が60cmで、六地蔵は45cmです。
像容は左から数珠、宝珠に錫杖、幢幡、(宝珠に錫杖)、合掌、柄香炉、宝珠に施無畏印となっています。
顔は利かん気の子供のの表情のように見えます。法衣の襞が魚の鱗のような形に彫り出されています。
主地蔵の台石には、正面に「寄附/本村本郷/女念佛講」側面に「世話人」7名と紀年銘がありましたが「明治」しか読めませんでした。
もう一つの六地蔵?は、山門入った左の植え込みの中にありました。
こちらも中央に丸彫地蔵を主尊にして左右に舟形地蔵が3体ずつ並べられていました。
どれも風化が激しく、見た目でもかなり古いものだとわかります。
蓮台に載った主尊は像高40cm、舟形地蔵は40cm〜50cmです。像容は主尊、六地蔵ともに合掌の姿です。
庭木の陰になって、本堂に向かう人にも気づかれることは少ないと思われます。
帰り道、狭い道幅を葛折りに登ってくる、花を手にした女性に出会いました。「大変ですね」と声をかけると、息を切らせて「あと何回お参りできますかね」。 (2020.11)

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