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見た目能装束(1)


能の装束については能関係の解説本を読んでも、もともと着物の知識がなかったので判ったような判らないような中途半端なまま、ずっと時間が過ぎてきています。着物には形・織り方・染め方・刺し方などでのいろいろな分類の仕方があるようですが、素人目にはなかなか判別できません。
舞台と解説本の間を行き来しながら、こんなところかな?と思えることをまとめてみます。
真面目に勉強しないで安直に、それもあくまで見所からの見え方だけで何とか装束の見当をつけたいという魂胆ですから、無謀きわまりないことです。「今日の一番上に着ていた薄手の着物の色は素晴らしかった」というより「水衣の色がよかったね」と言えた方が様になるものですから。

部品と「出立」
能というのはどうもユニットの考え方が基本にあるようで、曲の構成も装束にもその考え方が当てはまるようです。幾つかの限定された単位部品があって、それの組み合わせがユニットとなり、そのユニットの集まりが一つの曲になったり、装束(「扮装」と言った方が正確かもしれません)で言えば「出立(いでたち)」と言われる ものになっているようです。
そこでまず、能装束(扮装)の部品に当たるものを概略整理してみることにします。
冠物
頭につける被りもののことです。
初冠(ういかんむり)、透冠(すきかんむり)など
天冠(てんがん)、龍戴(りゅうたい)、鉄輪(かなわ)など
風折烏帽子(かざおりえぼし)、折烏帽子(おりえぼし)など
角帽子(すみぼうし)、花帽子(はなのぼうし)、袈裟頭巾(けさずきん)、兜巾(ときん)など
頭髪
頭につける鬘のことです。
鬘(かつら)、姥鬘(うばかつら)、尉髪(じょうかみ)など
黒頭(くろがしら)、赤頭(あかがしら)など
黒垂(くろだれ)、白垂(しろだれ)など
重要ですが省略します。「能の面」を参照して下さい。
装束
本来の意味での装束で着物の類です。大きく分けて「着付け」という下着(肌着ではありません)類と表衣類、それに袴類に分けられそうです。
着付け  摺箔(すりはく)、縫箔(ぬいはく)、熨斗目(のしめ)、厚板(あついた)など
表衣   唐織(からおり)、長絹(ちょうけん)、水衣(みずごろも)、狩衣(かりぎぬ)、法被(はっぴ)など
直垂(ひたたれ)、素袍(すおう)=上下揃っている
袴 大口(おおくちはかま)、半切袴(はんきりはかま)、長袴(ながばかま)
他 扮装に付属するものとしてどこまで挙げればよいのかよく分かりません。
篠懸(すずかけ)、腰簑(こしみの)、笠(かさ)など
以上のようなことになります。
扮装を役柄によって細かく決められたものを「出立」だとすれば、例えばよく出てくる普通の旅の僧は、冠物は 角帽子、頭髪は無し(演者のまま)、面無し(直面)、着付けは無地熨斗目着流し(袴無し)、表衣は水衣、 手に数珠をもって「着流僧出立」ということになり、少し身分の高い(位が重い?)僧の場合は同じ角帽子、 水衣、無地熨斗目ですが着流しではなく、白の大口袴をはき「大口僧出立」になります。
とにかく扮装、「出立」にはまだとても立ち入ることが出来ませんので、見た目に一番面積の大きな「装束」に 限って挑戦してみたいと思います。(2001.03.28)